ランチア社１００周年

――なのだそうである。
　世界最古の自動車メーカーは、アダム・オペルだったかルノーだったかと記憶しているが（『自動車を発明した』と豪語するダイムラー・ベンツは、メーカーとしては最古ではないらしい）イタリアのメーカーもなかなか長い歴史を持っている。

　仕事が終わってから立ち寄った六本木ヒルズの――というかテレビ朝日社屋の角にあるイベント・スペースで、そのランチア社１００周年を記念しての小規模なイベントが行われていた。
　ネットで検索してみるとストラトスが展示されていることを大々的に謳っていて、まあ知名度を鑑みれば妥当なセレクションなのだけれど、実際に見に行くとちょっと驚く。特に、僕のような骨董趣味がある人間は。

　だって、フラミニア・スポルト・ザガートが置いてあるんだもん。４５年くらい前の車だ。ああ、惚れ惚れする……。



　しかもこれ、どういうわけだかオリジナルの燃料給油口をふさいでレース用のローダーがついている。車内を覗くと極太のバーが組んである。化粧板で隠してあるが正規のナンバー・プレートもついている模様。バリバリの現役ってことらしい。

　その脇にはデルタS4。1986年のツール・ド・コルスで断崖から転落事故を起こしドライバーのヘンリ・トイボネンとナビゲーターのセルジオ・クレストを焼き殺した……などと書くとえらくゲンが悪いが、出鱈目な高出力を誇ったGr.B時代のラリー・カーだ。



　屋外には現行モデルのテーシスとイプシロンがお触りし放題の状態で展示されている。多分、こっちの２台は商談可。
　本物ランチアはチョット高価いというならば、ミニカーも売っている。英国向けトミカとか書かれた札をチラッと見たような気もする。このイベントは一応、カフェと言うことになっているようで、屋内の窓際では軽食も頼めるみたいだ。



開催は日曜日の夕方までとのこと。