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2002年10月12日

Day Two : Noon アテンザでアバルトを見に行く

Day Two : Noon アテンザでアバルトを見に行く 足を延ばした先は首都圏の行楽地、山中湖。折角(タイヤはダメだったが)足のいいコと一緒なのだから高速道ではなく山道を抜けて行くことにする。和尚さんは所要で先に帰ってしまったので、らっきぃさんご一家と一緒に行く。山中湖に向かう第1の目的は朝食を採ること。このとき、まだ午前7時過ぎ。相当道が混んでいても、まぁ10時にはありつけるだろうなどと算段し、途中「道の駅」でトイレ休憩など挟みつつドライブ。
 道の混雑を覚悟したが、9時頃には湖に浮かぶ白鳥ボートを眺めていた。途中、真正面に富士山が見えて中々気分がいい。

 それにしてもこのアテンザという車、どうしてこんなにスムーズなんだろう。山中湖に向かう道中、「随分と遅いペースだな」と思い、ふとスピードメーターを見ると、僕を含む7台ほどの行列は、既に制限速度をン割も上回るペースで走っていた。スムーズすぎて、実速度よりも体感速度の方が、遥かに遅いのだ。これ、免許の点数にはもの凄く迷惑なキャラクターだと思う。

 さて、朝食を採ったあと家族で行楽するらっきぃさん一家と別れ、こちらは湖畔のギャラリー・アバルト美術館を訪問する。ここに行くのは今回が2回目だ。入館料2000円は痛いが、所蔵のアルファロメオ33/2ストラダーレが見たかったのだから仕方ない。ところが、収穫はそれだけではなかった。

 出入り口から4台目の車だ。入り口に近いほうから順に、ディノ246GT、275GTルマンが2台並んだその向こうに、ピニンファリーナのコンセプト・カー「P5」が何食わぬ顔で鎮座しているではないか!!東京都現代美術館で開催されたフェラーリ・マセラティ展の目玉展示の一つで、一部の図面や少数の写真などを残して、モデルコンセプトをアルファロメオに譲り渡すため表舞台から抹消された幻の(といって差し支えないと思う)コンセプトカーだ。CG誌で記事になっていたが、このデザインを惜しんだ有志が、完璧なリプロダクションをした世界にただ1台のモデルが、ここにある(館内は撮影厳禁)。

 ところで、この美術館はしばらくの間、改装だかリニューアルだかでしばらく休館していた。公開再開を知らない人も少なくないようだ。おかげで来館者もごく少なく、ゆっくりと「獰猛な宝石」とでも呼びたくなるようなフランコ・スカリオーネの傑作を観賞できた。
 ところが、途中で気付いたのだ。去年パシフィコ横浜にきたアルファロメオ博物館所蔵のもの(写真)とは、印象が随分と違う。解説文には、ここに展示されているのは試作車(映画でG.ロロブリジータが座った車そのもの)で、横浜に来たものは計18台作られたこの車の最後の1台だと記されている。そういう来歴の車は、とかく「1台として同じ仕様はない」ことになりがちだが、美術館の方に伺うと、どうやら事情はもっと複雑だったようだ。

 アルファロメオは当初、このTipo33/2ストラダーレを量産する計画だった。映画に出したのも、その宣伝の一環と言う意味合いもあったらしい。この量産試作車は映画撮影後、出演者が「俺によこせ」と要求したので「どうせ量産するから構わんべー」とプレゼントされてしまったそうなのだ。ところが、生産計画の前にいろいろの問題が立ちふさがる。一番大きかったのは、主要マーケットと目していたアメリカの法規制に、スカリオーネのデザインが対応していなかったこと。
 まずオリジナルの4灯では、光軸の地上高が低すぎる。10台作られた2灯モデルは、この対応のためだった。そのほか、ウインドウの角度が立てられてしまった。などなど。ここにある車と、後に作られた車で印象がかなり違うのも、その辺に原因がある。無論、細かいディテールやルーバーなどはもう、全然違う。
明らかにスカリオーネの原型の方が、優れて美しいのだ。

 溜息をたっぷりついて表に出ると、偶然メルセデスベンツの500SL(先代のR129型)が前の道を横切った。イタリア人デザイナー、ブルーノ・サッコ氏によるこの造型は、確かに優れていると思う。でも、ほんの今まで見ていた車たちに比べると、とてもビジネスライクで平凡に思えてしまった。それほど1950年代60年代のデザインは、安全面での縛りが今ほど厳しくなかったこともあるだろうが、凄かったのだ。
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Posted at 2002/10/12 19:24:06

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