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惰眠のブログ一覧

2004年03月14日 イイね!

CG DAY見聞記その4・エンリコ・フミアの隠し球「フェラーリF90」

CG DAY見聞記その4・エンリコ・フミアの隠し球「フェラーリF90」この日記タイトルは何かの間違いだと、人は思うだろう。
当然だ。フェラーリF90なんてクルマは、一部の噂話で囁かれたことはあったらしいが、その存在が確認されたことはこれまでなかったのだから。
 しかし今日この場で、ピニンファリーナ在籍時にアルファロメオの現行GTVやスパイダー、ランチァYを手がけたエンリコ・フミア氏が「6台が計画され、3台の完成を見届けた」と、写真付き(添付画像参照)で説明を始めたのである。

 フミア氏の話を要約すると、ことは意外に簡単だった。
今から約10年前―と言うことは「F90」とは1990年を意識しての命名なのだろう―ブルネイの国王から色違いで6台、自分専用に特別のデザインを施したフェラーリが欲しいとの発注を受けたのだと言う。
1990年代にブルネイ国王が自動車がらみでやったことと言うと、2つの雑誌記事を思い出す。ガル・ウイングのメルセデス・ベンツ300SL(中身は当時のR129型)を再生産させた話と、ミドシップのフェラーリ(確か、512TRになる前のテスタロッサ…じゃなくて、456の屋根なしだったかも)のオープン仕様を特注で作らせた話。
 なるほど、ブルネイの王様ならやって不思議はない。
それでこのF90だが、中身は当時のテスタロッサそのものだという。
徳大寺有恒の得意の台詞を借りれば「着せ替えだけのチョチョイのチョイ車」と言ったところだろう。そう言えば徳大寺氏、量産メーカーが同じコンポーネンツから派生車種を作ると「チョチョイの(以下略)」などと言い出すくせに、フェラーリあたりが同じことをやっても絶対にそう言う台詞は吐かない気がする。
まあ、いい。本題とは関係ないし。

 フミア氏がこの車の存在をいきなりこの場で暴露してしまった理由は、どうやら二つ。一つは、彼の手がけたランチァYやアルファGTVのデザインの由来について話をするとき、F90が源流にあるということから解き起こす必要があったこと。今ひとつは「最近ネット媒体で、撮影場所がブルネイなのかそれ以外のどこかのガレージなのかは判らないが、F90の画像が流れ始めた。10年以上も経っているし、現に画像も流れているのだから伏せておく必然性もなくなったと判断した」こと。
ネットに流出したから…と言うのはちょっと理由としてどうかと思うのだけれど。

 F90は結局何台作られ何台が現存しているのか、これはフミア氏にも判らないのだそうだ。製造された全てが未だにブルネイにあるのか、他のコレクターの手に渡ったのか、それも判らないと言う。ただ、フミア氏の夢は「ある日私が街を歩いていると、その傍らをF90が走り抜けていく…私の手がけた、子供のような存在であるこの車と、もう一度会うことができたらいいと思う」。

(添付画像が不鮮明で荒いのは、遠く観客席から暗い液晶モニター(45インチくらいか)に狙いをつけてデジカメで撮影したためなので、どうかご容赦を。もしかしたら、今後の二玄社の雑誌できちんと公開されるかも知れない。)

※追記。
サーチエンジンで調べてみたところ、確かにフロントからの写真が見つかった。
そればかりか1:43のモデルカー(色は赤)まであるではないか。モデルカーのキャプションには「1990年、ピニンファリナから独立したばかりのエンリコ・フミアがブルネイ国王から依頼を受け、512TRを元に作成した」なんてことが書いてある。
フミア氏が、今更黙っていても仕方ないと考えたのも道理だろう。
Posted at 2004/03/15 01:24:49 | コメント(1) | 自動車関係のイベント | 日記
2004年03月14日 イイね!

CG DAY見聞記その3・ユーノスの話

CG DAY見聞記その3・ユーノスの話早くも後悔し始めてしまったトークショーだが、ここはまだ導入部。このあと福田成徳氏とエンリコ・フミア氏が登壇して話を始めるのだから…と気を取り直して見物しつづけることにする。

 満を持して…と言いたいところだが、冒頭の松任谷・大川両氏のダラダラとした雑談めいた「トーク」から、なし崩しに指名を受けた福田氏が舞台に登場する。うーん、雑誌編集が本業の人たちにそこまで求めるのは酷なのかも知れないけども、もうちょっとイベントが盛り上がるような演出を考えたほうが良くはないか?
 CGTVのスタイリッシュな手際を知っているだけに、そんなギャップが随分気になってしまう。もっとも、番組のほうは映像演出のプロが手がけているわけだし、恐らくこのイベントは二玄社のCGやNAVIのスタッフが手弁当でやっているのだろうから、落差があるのは仕方ないのだろうけれど…あれ?フミア氏はまだ出て来ない。うう~ん、どういう構成にしたいんだ?

 閑話休題。福田氏のお話だ。
まずは氏の職歴から。入社1年目でコスモスポーツのレンダリングに応募して落選、ファミリアバンを手がけ、ロータリーを積んだサバンナをやり―サバンナは当初社内では「レオニード(ちょっと記憶が曖昧)」つまりライオンと呼ばれていたそうだ。
Cピラーの派手派手しいルーバー状の飾りは獅子のたてがみを模った意匠だとか、リアのホイールアーチ周辺の造型は大地を蹴ろうとする獅子の後ろ足をイメージしたとか、やはり実務をやってきた人の話は面白い。
 70年代の3ローターコンセプトカー「RX500」も実は福田氏の手によるもので、最初はスポーツワゴンにしたくて(!)屋根を後ろまで引っ張って車体後部のエンジンルーム上に棚を作り、ラゲッジ・スペースを確保していたのだと言う。実現しなかったのは棚があると放熱ができず熱害が出るからで、当時の上司の命で止めさせられたのだそうだ。
ロータリーの排熱を処理できずに企画が没になる―福田氏が最近手がけたコスモ21と同じではないか。

 1980年代に入る。日本カーオブザイヤーを受賞した初代FFカペラはジウジアーロ案と福田氏以下のマツダ案の折衷だった話が出る。なるほど、あの端正な佇まいはジウジアーロだったと聞かされ、納得する。そしてこのカペラで受賞したご褒美に、福田氏は北米への研修旅行を提示されるが「それなら北米現法に出向させてくれ」と願い出て渡米、あっちでロードスターのプロジェクトをスタートさせたと言う。

 ロードスターの話は、実に興味深かった。プロジェクトの発祥が広島ではなく北米だったと言うのが初耳だったこともある。
しかしそれ以上に驚いたのは、途中頓挫しかけたこの企画を実現にこぎつける際に広島にうんと言わせる大きな力となったのが、北米販社の「アメリカ市場にはオープンのシンプルなスポーツカーが必要なんだ!」と言う後押しだったと言うことだ。
 なるほど、そう言う経緯があったのなら2代目へのモデルチェンジの際に殆んどごり押しとも聞こえるような「全幅180センチ以上」「3リッターV6搭載」「マッチョでムキムキなボディー」と言う要求を一蹴できなかったのも判る。
 しかも、この非公式プロジェクトを進めるにあたっての原資は「広島には、プラスチック車体の研究に使う予算が必要だと言った」「北米マーケットではエアコンで稼ぎが上がっていたので、その稼ぎを使わせてもらった。現法の社長が理解のある人で、それができた」と言うのだから、北米法人の言うことを聞かないわけには行かないだろう。
―3代目ロードスターがどんなものになるのか、非常に心配である。

 話は進む。ユーノス・プレッソ、スズキから基幹部品のOEMを受けたキャロル、ランティス…あれ?ランティスの前にユーノス500をやってる筈だが。
と、そこで松任谷氏が勿体をつけてユーノス500の話を切り出す(写真)。破顔する福田氏。大川氏の言いて曰く「ああ、あの傑作のひとつの」。
―おい。ちょっと待てよ大川さんよ。ユーノス500のデビュー当時、自分ら二玄社がどんな評価してたのかには頬被りしてその台詞かよ。まったく調子いいと言うか何と言うか…と、福田氏が「ええ、ユーノス500は最近になって若い方々に評価されるようになって、オーナーズクラブの会長のヤマモトさんという方が、本(リンク先参照)まで出してくださいまして…」。
はっはっは。最前列あたりで見物しているヤマモトさん、どんな顔してるだろう。照れまくっているんじゃないだろうか。
いやしかし「若い」って…ああ、まあ確かに福田氏から見れば僕ら30代40代は若い人なんだろう。

 さらに話は進み、ようやくエンリコ・フミア氏の出番が回ってきた。そしてフミア氏は、まったく予想もしていなかったトンデモナイ隠しネタを(恐らく世界で始めて)披露するのだった。
Posted at 2004/03/15 00:43:08 | コメント(1) | 自動車関係のイベント | 日記
2004年03月14日 イイね!

CG DAY見聞記その2・デザイン・トーク「それは違う!」

CG DAY見聞記その2・デザイン・トーク「それは違う!」11時開始のデザイン・トーク。
これは要するにカーグラTVで松任谷正隆氏が「ところで田辺さん…」とやるヤツを、無編集でライブで演じて見せるものだった。で、今日のお題は「自動車デザイン」。
いいデザインってなんだろう。デザインの話って難しいですよね、と松任谷氏が「田辺さん」ならぬ大川悠氏に問い掛ける。
すると大川氏「簡単ですよ。絶対的ないいデザインなんてないと思えばいいんです。自分がカッコいいと思うかどうかで決めればいい」なーんて応じる。そう言う台本があって台詞をそらんじて喋ってるだろうことが透けて見えてしまうあたりが寒々しい。

 それはともかく、大川氏の台詞は聞き捨てならない。
「絶対的ないいデザインなんてない」?
「時代背景や個々人の生育・教養のバックグラウンド次第でナニがカッコいいかの基準が変わってしまうから」?
 断じて違う。馬鹿なことを言わないで欲しい。
そんな台詞は、自分の不勉強や不見識を省みない、ただの開き直りだ。こんなことを口走ってしまうような人に、デザインの話なんかして欲しくない。
 音楽や絵画を、或いは彫刻を例に考えてみればいい。
もちろんその時代ごとに流行り廃りはあるし、時がたつにつれ陳腐化して鼻も引っ掛けられなくなったものだって数限りなくあるだろう。
 しかし、時代を超えて今なお21世紀に生きる我々に感動を与える「美」があるではないか。2000年の昔に生きた人たちが美しい、素晴らしいと感じ、我々もまた同じく感じるものがあるではないか。そんな永続性を具えたものを「絶対的なよさ」と呼んではいけないか?
 時を越え人種を超え、個々人のバックグラウンドを超えて「これはいい!」と感じさせるものは、確かにある。
 クルマのデザインでも、そこを上手に押さえたものは、長く広く愛されているのではないか。有名なカロッツェリアのデザインが(半世紀以上前のものも含め)広く支持されるのは、その「絶対的」なものに近いからじゃあないのか。

トークショーの冒頭から、僕は「やっぱり来るんじゃなかったかな…」などと後悔しはじめていた。
Posted at 2004/03/14 23:20:09 | コメント(0) | 自動車関係のイベント | 日記
2004年03月14日 イイね!

CG DAY見聞記その1・やっぱり写真じゃわからない

CG DAY見聞記その1・やっぱり写真じゃわからない今まで行こうという気になったことすらなかった、二玄社主宰のイベント、CGデイに、今年はふらりと足を運んだ。
別に二玄社に対して含むところがある訳ではないが、「編集者と一般読者の交流」みたいな感じが好きになれなかったのだ。
単にクルマを並べてそれぞれが持つ物語を紐解く、というようなイベントなら大いに参加したいと思うが、雑誌編集幹部やら自動車評論家を名乗る「著名人」のご説法をありがたく拝聴するなんて、真っ平御免なのである。

 それにも関わらず節を枉げて(そんな大げさな話じゃないか)幾ばくかの費用を投じてまで見物に行ったのは、ユーノス500のオーナーズクラブの会長のところに「今年のデザイン・トークでユーノス500を手がけた福田成徳さんを呼ぶので、実車の展示に協力して欲しい」旨のリクエストがあったからだ。
 徳…なんとかサンとか、大…ナントカ編集主幹とか、名誉編集長のコバ…なにがし老師のオハナシなぞ微塵も聞きたくないが、福田氏が話し、かつその席にピニンファリーナに在籍当時アルファのGTVだとかランチァYのエクステリアを手がけたエンリコ・フミア氏まで来るとなると、話は全く別だ。

 会場になるとしまえん遊園地に到着したのが10時半前のこと。余談ながらこの遊園地、「としまえん」なんて名前の癖に練馬区にある。「ねりまえん」じゃイヤだったんだろうか。まあ、いいけど。
 トークショーまでのおよそ30分は、会場に展示された内外の自動車を見物して過ごす。日曜の遊園地にしては随分と空いた感じがするが、遊園地=行列と言う図式は、きっと千葉にある「東京」ディズニーランドが作り上げたものなのだろう。

 それにしても二玄社というのは凄い会社だ。たかだか自動車雑誌の読者交流イベントに、大所のメーカー・インポーターが広報部員まで投入して車両展示を大々的に行なっている。メーカー横断のショウルーム状態だ。
 そこで目に付いたのがガレージ伊太利屋が扱うランチァの2車種、テーシスとイプシロン(新型=写真)だった。ランチァは日本への正規輸入が確か途絶えているはずで、昨年の東京モーターショーにも出展がなかった。写真でしか見た事がない車だ。
 写真で見るのと実物を見るのとではかなり印象が違うのは、この2車種にも当てはまった。写真で見るテーシスは、特に横からのショットがセルシオかクラウンに似ているようで随分とガッカリさせられたものだが、現物を見るとそう言う印象は殆んどない。
 イプシロンは、先代Yの強烈なデザインの印象から比べると、まるでスターレットの外板を被せたように凡庸に思われたのだが、立体物のほうは先代ほど極端でも過激でもないけれどやはり、ただものではない面の抑揚を持っている。細かい加工のところでは「うわあ、イタリアン・ジョブ!」と笑い出したくなっちゃうような粗末なところもあるけれど、やはり高級ブランドのランチァだけのことはある。ちょっと気取ってお上品な感じが、なかなかよかった。
 結構気に入ったのだけれど、240万の正札に見合うかと言われると、う~~~ん。ちょっと、高すぎると思う。
Posted at 2004/03/14 22:50:49 | コメント(0) | 自動車関係のイベント | 日記
2003年10月25日 イイね!

東京モーターショーその6(終章) ~来るべき新世界~

東京モーターショーその6(終章) ~来るべき新世界~朝10時過ぎから、結局夕方5時過ぎまで会場を歩き回っていると、流石に足腰がガタピシしてくる。(ちなみに翌日曜日は筋肉痛に苦しめられた)パパ、ママ、お姉ちゃんと一緒に会場に来ていたREOさん一家と合流したものの、先に会場を辞して帰宅した。

モーターショーで面白いのは、部品メーカーのブースなどに時たままったく予期していないクルマが突拍子もなく展示されていることで、今回ではチョロQモータースのブースに置かれていたアストン・マーティンDB7ザガートや、BOSEのところに鎮座していたベルトーネ・ビルサに驚かされた。
 それとは少し違うが、まさか日本に持ち込まれるとは思っていなかったコンセプトが展示されていて驚いたのが、GMのハイ・ワイアー(写真)だ。
 これはスタイリングがどうとか言うたぐいのコンセプトではなく、前にGMが提示した、板一枚に電源と制御系、タイヤとイン・ホイールモーターと言った「車の必要要件」を全部詰め込んだコンセプトカー「オートノミー」の、実際に走行可能なモデルだと言うところに意義がある。尤も、板子一枚にタイヤを4つつけただけのようなものを「カー」と呼んでいいのか些かの躊躇はあるのだが。
 それはともかくとして、床板一枚だけでクルマとしての機械部分が完結できるとしたら…その上に構築されるボディのスタイリングには、ほとんど無限の自由度が与えられるはずである。
事実、この写真でヘッドライトのように見える部分は、実はキャビンと素通しの透明パネルがはめ込まれているに過ぎず、ゲーム機のコントローラのようなハンドルユニットはどの座席にも取り付けられて、しかも自走可能なのである。そんなことする意味がどの辺にあるのかは不明だけれど。

 ところでそのGMが、この先新たに日本市場に投入するとアナウンスしていたのが小型、中型のオーソドックスで華のない(は言いすぎか)シボレーブランドのセダン、と言うのも何か皮肉な感じがする。しかしながら、いすゞが乗用車部門から撤退して久しい今、オペルベースにはとても見えないこれら新型車はどういう素性なのか、スズキ車にこのサイズの車はないはずだしスバルにも見えないなぁと考えていると一緒にいた「すすす」さんが「大宇じゃないかなあ?」と言う。なるほど、そう言えば大宇はGM傘下に加わったのだっけ。
小型車製造のカテゴリにおいて、もはや日本車はプレゼンスを失っているのだろうかと考えさせられてしまった。
Posted at 2003/10/28 02:08:01 | コメント(1) | 自動車関係のイベント | 日記

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「フェアレデーって本当に呼ばれてたの? http://cvw.jp/b/9433/47108671/
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