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惰眠のブログ一覧

2004年03月19日 イイね!

嗚呼、三菱

嗚呼、三菱身辺に起きていることは、とりあえず置いておくとして。
けさの朝刊を見て、思わず「あ~ららららぁ~」と節をつけて口ずさんでしまった。
 僕が取ってる新聞が一面トップで報じていたのは、三菱トラックのハブ破損によるタイヤ脱落死亡事故の関連記事だ。
メーカー側はついこの前、「ハブに欠陥がありました」と認めてリコールを出したのだが、それまで一貫してユーザーの整備不良だと言いつづけて来たのである。
 リコール届出のときの会見(社長が出てくるなんて異例だと思う)の際には「ダイムラークライスラーの技術が入ったので、それが欠陥だと認識できるようになった」だとか「リコールに該当すると認識するに至ったのは先週末(1労働日前)」などと、疑惑満載のことを言っている。
 まあ、それ以前から認識してましたなんて認めたら、重ねて「リコール隠し」をやりましたと白状するのも同然なので、そうは言えないのだろうけれど。

 一昨年だったか、脱落したタイヤの直撃を受けた母子が死亡する事故が横浜で起きたが、僕は当時から不思議でならなかった。
「なんで、ハブが割れるんだ?」と。
乗用車ならともかく、トラックのことなど僕はよく知らない。しかし、よく知らないなりにもホイール・ボルトが折損してタイヤが脱落するのではなく、ハブそのものが壊れてタイヤが脱落するなど、とんでもない異常事態だと思っていた。
 ボルトが折れるのは話としてわかるのだ。ナットを締めすぎた、逆に締め付けが足りなかった、整備不良で腐食が進んでいた、常態化した過積載でボルトに過負荷がかかっていたため金属疲労が進行した等々、ありがちな原因が簡単に思いつく。

 しかし車台フレームと同様、普通なら1台の車の寿命を通してそのまま使いつづける部品であるハブが割れたとなると…常識的に考えて、真っ先に疑うべきは、問題を起こしたハブ個体の問題だ。何らかの原因で事前に、破壊に至るような損傷が外的要因で(接触事故とか)あったのではなかろうか、と。
 その次は製造ミスだ。不純物が混入するなどして、部品の機械的強度が足りなかったケース。
 そして、それらの想定を排除した次には、設計ミスの可能性を疑うのが筋というものだろう。とりわけ、脱落事故の発生が横浜の事例だけの孤発例でないのならば、なおさらである。

 本当にメーカーが言うようにユーザーの使用方法が不適切だったり整備(金属の塊であるハブにどういう整備をしろと言うのかよく判らないが)不良の事実があるとしたら、ハブより先にホイールボルトにダメージが行くんじゃなかろうか。
 素人の僕でさえそういう疑いを抱くくらいだから、自動車の設計を手がける本業の技術者が、そこに思い至らなかったなどとは到底思えないのである。

「ウチのハブの設計に問題などあろう筈がない」とハナから決めてかかっていたとしたら(報道によると、機械的強度の試験やエイジングによる破壊検査さえやっていなかったそうだが)思い上がりも甚だしいと言うか、製造業者としての適正を疑わずにいられない。
 また、問題があるとの可能性を認識しつつきちんと調べなかったり、調査してもその結果を握りつぶすようなことがあったのだとしたら(捜査当局はこの可能性が一番高いと踏んでいるようだ)組織が腐りきっていると言わざるを得ない。
組織が腐っていると言うことは、そこに所属している人間の性根が腐っていると言うこととイコールだ。

 三菱は、この事案に先立って数多の設計不良を隠し続ける所謂「リコール隠し」事件を起こしている。
普通ならば、そこで性根を入れ替えるものだ。自社の設計にミスがあって発生した事故事案を、すべてユーザーの責任になすりつけて、問題箇所をサービスキャンペーンなどの折にこっそり交換するなんてやり口は、二度とやらない…少なくともほとぼりが冷めるまでの5年10年は…ものだろう。

 それをまあ、性懲りもなくこんなショート・スパンで繰り返しているのだから見下げ果てた話である。
まして、タイミング的には去年の暮れにガサ入れを喰らい、先月だったかに追いガサまで受けて、一般的に考えて刑事告発が逃れられぬ情勢となってからの対応である。
裁判が始まってから、検察側陳述で「また隠してた」と暴かれるよりは自発的に届け出た方が、裁判官の心証が良くなるとでも計算したのだろうか。

 不祥事を起こした会社は星の数ほどあるけれど、ここまでタチの悪い事例と言うのは、昨今耳にしたことがない。食中毒事件の雪印乳業よりも更に悪質だと僕は思っている。
 三菱自動車工業としては、トラック部門は切り離して別会社にしたのだから、金輪際関係ございませんと言いたいのかも知れないが、事故を起こした車は分社する前に作った製品。登記上、別の会社になったと言ったって、人も機械も組織の体質もカネも、本質的には同じでしょう。

 もともと僕はMMCの製品や商品コンセプトが好きでなかったのだけれども、そういう個人的な好悪の感情は別にして、MMCには自動車製造業者の資格がない、廃業した方が世のためだとさえ思う。自動車メーカーが一社消えることが国内経済全体に及ぼすダメージを考慮しても、そのことを免罪符にするのは許されない。
人の命に直接関わるような製品を作って商売する資格など、最初のリコール隠し事件のときに体質改善を出来なかったMMCのような会社には、ない。
Posted at 2004/03/19 12:53:21 | コメント(0) | 事件・事故 | 日記

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