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惰眠のブログ一覧

2005年03月02日 イイね!

海ゆ河馬

海ゆ河馬喉に刺さった小骨が取れたように、スッキリした。
過日の日記に記した植木不等式の「悲しきネクタイ」(地人書館:1,050円)が本屋に届いたので早速引き取って読みふけっていたら、いつどこで覚えたのか思い出せない断片的なフレーズが載っているのに出くわした。
ああ、そうか。このエッセイを読んで覚えたフレーズだったのか…。
と言うのが、表題の「海ゆ河馬」。

 原典は、小松左京の「タイム・ジャック」に出てくる(らしい。僕は未読である)、大伴家持の歌をいじったパロディーで、元々は「海ゆかば 水漬くかばね 山ゆかば 草むすかばね 大君の……」と言うものだが、これを小松左京が英訳すると、こうなる。

Go to the sea Hippopotamus(海ゆ河馬)
Water stick Hipppopotamus sleep(水漬く河馬寝)
Go to the mountain Hippopotamus(山ゆ河馬)
Grass steamed Hippopotamus root (草蒸す河馬根)

 井伏鱒二の「コノサカズキヲ受ケテクレ/ドウゾナミナミツガセテオクレ/ハナニアラシノタトエモアルゾ/「サヨナラ」ダケガ人生ダ」に勝るとも劣らない名訳である。なんて言ったらバチがあたるか。
(原詩は「勧君金屈巵 満酌不須辞 花発多風雨 人生足別離」という唐代の詩人、于武陵(う・ぶりょう)の五言絶句)

 それはそれとして1996年初版のこの本をいま改めて読むと、バブルが崩壊して大リストラが到来した時期の、サラリーマンの鬱々とした昏(くら)い心理状態がかなり色濃く反映されていて、初めて読んだときのように素直には笑えなかった。版元取り寄せになるとは言え未だに初版本が手に入るのも、その辺りにも原因の一端があるのかもしれない。尤も、そもそも自然科学系の(ただしSF方面に偏った)衒学趣味と地口で面白がる類の内容だから、そっち方面のネタを好む読者にしかウケないのは自明なのだけども。

 この本がまだ買えるかどうかネットで調べているうちに、芋づる式に著者のHPやら、著者同じく「と」学会の中心メンバーである唐沢俊一氏のHPに行き着いてしまったのはちょっとした余禄だ。まさか本当にこの人たち、日がな一日中駄洒落を考えてはメモしているのだとは思わなかった。
Posted at 2005/03/02 14:04:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | 芸能・文化 | 日記

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