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2005年03月19日 イイね!

宇宙船と呼ばれた車

宇宙船と呼ばれた車元ピニンファリナのデザイナー、エンリコ・フミア氏は「日本から、シトロエンDSのような革新的なデザインの車が登場することを願っている」と言った。去年の今ごろとしまえんで開催されたCGスプリングミートの公演でのことだ。
 自動車の動力源が、従来の内燃機関一本槍から、電気モーターとのハイブリッドなどなどへと移行しているのだから、その技術的革新をスタイルの上でも表現すべきだとフミア氏は主張する。

 シトロエンDSは1955年にデビューし、1975年まで20年にわたって生産された長寿モデルだ。普通、車のサスペンションは緩衝装置に金属ばねを用いるものだけれども、DSは窒素ガス(と油圧)を使ったところが新しかった。この系を緩衝装置だけではなくブレーキのサーボ系統の油圧まで一緒くたにするあたりがフランス的合理主義というものなのだろうか。
 「下血」などと喩えられるこのガス-油圧系(ハイドロ=ニューマチック)からのオイル漏れが持病のように言われるけれども、ギャビン・ライアルのハードボイルド小説「深夜プラス1」では逆に、ちょっとやそっとのダメージを受けても難なく目的地まで走り切れるタフな車として主人公達が絶大な信頼を寄せている。

 この車、デビューして当初は宇宙船みたいな格好だと言われていたらしい。そう言いたくなる気持ちもよく分かるくらい、普通の自動車のスタイルからは随分かけ離れている。前出のフミア氏は、こういうのがデザインのブレークスルーだと言うのだけれども、僕はちょっと同意しかねる。
 だって、これは一発芸だ。過去のシトロエンのデザインとも、この後のシトロエンのデザインともほとんど何の関連性もないし、シトロエンに限らず他のメーカーの自動車デザインに何か影響を及ぼしたとも言えない。そりゃまあ、その時代の「車のデザインとはかくあるべきもの」と言うような暗黙の了解を突き崩したのだからブレイクスルーだと言えばそうなのかもしれないが…。

 ところでこのDSには「宇宙船」のほかにも「女神」なんて綽名もあるのだそうだ。随分ナメクジっぽい姿の女神さまだなぁなんて思ってたら、そうではなくてDS(デーエス)がフランス語で女神を意味する「Deesse(デェス)」とよく似た発音だからだそうだ。語呂合わせは日本語の専売特許ではないらしい。
Posted at 2005/03/20 00:05:58 | コメント(1) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記

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