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惰眠のブログ一覧

2007年10月07日 イイね!

スカイライン・クーペを見てきた

スカイライン・クーペを見てきたイチロー選手が「日本のクーペにときめきを」とテレビで喋っている。なんだか、バブル期のユーノス系列のキャッチ・コピーみたいだなあなどと縁起の悪いことを連想しつつ、ちょっと実物を見物に行ってきた。

 形に関しては、日本国内では日産がティザー・キャンペーンを張ってなかなか公式に姿を見ることができなかったものの、海外のネット媒体ではもう随分と前から現地名のインフィニティG37クーペとして公開されていたので取りたてての驚きはない。もっとも、写真で見ていたときよりもカッコイイな、と素直に思いはしたけども。

 カッコイイな、と書いておいてこう言うのもなんだけど、しかしごく正直な印象は「なんかソアラっぽい……」だった。2007年秋準拠の用語表現をすると「レクサス店に置いてあっても違和感ない……」って感じだろうか。ディーラーの人には「随分高級車然としたクルマになりましたね~」なんて言ったが、真意としては「これが『スカイライン』??」だ。位置づけとしては寧ろ、往年のレパードじゃん。

 三連休の中日のためか、店頭展示品は準備できず商品サンプルは試乗車と共用という状況だったにも拘らず、即試乗OKだと閑古鳥が啼きさえずる。せきたてられているわけでもないのに、そう言われてしまうとためつすがめつじっくり見物するのも何やら申し訳ないような気分になってしまい、早速チョイ乗りドライブへ出発することになった。

 トランクについたバッジで分かるとおり、V36スカイラインのクーペは排気量3700cc。個人的にはこんなにでっかいエンジンは必要ないんだけれども、まぁそれはそれで構わない。変速機は、ハンドルの両脇にUP専用/DOWN専用のパドルをそれぞれ振り分けたオートマチックだ。同乗した販売員に拠ると、セダンは自動変速一本槍だったがクーペは手動変速も選べる由。でも、乗って思ったけど、別にこれマニュアルじゃなくてもいい。クルマの性格的に、手でシフト・レバーをカチカチいじる感じじゃない。

 以前カレスト座間でセダンにちょびっと乗ったときに『スカイラインは新幹線になりたいクルマ』って感じの印象を受けたんだけれども、流石にクーペの方はもっと普通に「自動車」だ。しかし、ディーラーまで乗っていったのがマツダの軽量屋根無しスポーツ・カーだったせいもあるのか、とにかく重ったるさが気になる。

 エンジンはでっかいし、多少回して見た印象では結構軽く回転があがっていくから、その気になれば相当パワフルに走れる車である筈なのだけど、そのパワーを手懐けるためなのか、アクセルの踏み初めでの感度は寧ろ鈍さすら感じさせるし、ブレーキも踏み初め時点での制動力の立ち上がりがいま一つ二つ三つくらい物足りない。決して容量が足りないわけではなく、踏み込めばしっかり受け止めて減速するのだが……。
 あ、そうか。直前まで乗ってたヤツが「最初からいきなり制動力が強く立ち上がる癖がある」んだった。慣れと言うのは恐ろしい。最初の頃は、あの効き方にかなり違和感を覚えていた筈なのに。

 感心したのは、横幅が1820ミリもあるくせに、運転しているとその幅を意識させないこと。運転席から見える左右両フェンダーの「峰」の効果もあるのか、車体の端っこも認識しやすい。いろいろな面で、乗りやすい。

 チョコチョコ走り回って店に戻ってきて、ああこれは本当によくできた大人向けのツアラーだな~(スポーツ・カーではない)と感心したんだけども、しかしどうもこう、印象が希薄だ。平均的にあらゆる方面がよくできすぎていて特徴がない……ってことなのだろうか。
 店先の展示位置に停めなおすため販売員氏が運転する新型スカイラインクーペを、後ろから眺めてみてちょっとガッカリ。こういうクルマって、これは僕の持論なんだけど、後姿が素敵じゃないとダメだと思う。先代のクーペの意匠が取り立ててダメだとは思わないけど、それを受け継いだ今度のモデルの後姿は、どうも……僕はあまり高く評価できない。それにしても19インチのホイールって、でかすぎじゃないか。

 その後、店内でカタログや価格表を見せてもらって「あーあ」と思う。乾燥重量で1.6トン強。総重量にいたっては1.8トンを上回る。重いわけだ。事のついでに「V35のときはZと共通だったけど、現行は?」と聞くと、今度のモデルでは姉妹関係はないのだと言う。月末の東京モーターショーに参考出品されて12月発売になるというGT-Rとさえも血縁はないらしい。そうか~、今度のアレはもはや「スカイライン」ではなくなってしまうのね、本当に。

 それはそれとして、僕にとってクルマと言うのはかなり道楽の意味合いが大きいので思うのだけれども、今度のスカイライン・クーペがすごく(機械として)いいのは認めたうえで、でも同じ300万円後半から400万円中盤のお金を出すんだったら、僕は別の車を買う。もっとできの悪い、癖の強いクルマを。
 少なくとも僕に関する限り、新型のスカイライン・クーペは、ときめきをもたらすものじゃあなかった。
Posted at 2007/10/09 12:57:21 | コメント(4) | トラックバック(0) | 日本の車 | 日記

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