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2009年11月23日 イイね!

広州自動車ショーについて荒川健さんと立ち話

広州自動車ショーについて荒川健さんと立ち話中国の広州でモーターショーが開催された。聞くところによると参加企業は640社だとかで、寒々しく閑古鳥の鳴きまくっていた東京モーターショーの寂れ具合からすると彼我の落差に愕然とする思いである。デトロイト、LAと超倹約モードのモーターショーが続いた後、上海で新興富裕層に向けた「力の入った」ショーが開催され、その少し後の東京(千葉の幕張だけど)が事実上海外メーカー不在という惨状で、そしてそのあとの広州が……大盛況なのである。

 で、荒川健さんだ。バブル期マツダの車を手がけたチーフデザイナーの一人で、Gyaoが有線配信した久米宏の番組にも出演していた人である。ユーノス500のチーフデザイナーだった関係からオーナーズ・クラブを介した縁があったのだが、その荒川さんと都内でばったり会った。広州モーターショーについて、テレビのニュース番組のインタビュー収録をしてきた帰りだった。立ち話なんで大した話は出来なかったけれど、結構興味深いことを聞けた。

その1。盛況だった上海と、今回の広州の違い。
荒川さんによると、上海ショーは消費者に向けたデモンストレーション。懐の豊かになった中国の顧客に向けて「ええもんおまっせ」とまぁ、デパートのショー・ウインドーのようなことをやったのだと。対して広州ショーは、参加企業640社云々の話から伺えるように、ビジネス・ショーの意味合いが強い。荒川さんによれば「広州の方が、ショーとしては実質的な意味がある」とのこと。

その2。中国デザイナー事情。
前にもチラッと「いま中国では、デザイナーが供給過剰になっている」という話を聞いていたのだが、僕はすっかり失念していて「中国の地場メーカーが先進工業国の車の意匠を丸ごと流用(穏便に言えば、ね)しているのは、デザイナーのスキルが足りてないからではないのか?」と疑問をぶつけたところ「いえいえ。デザイナーは余ってるし、そのデザイナーも(共産党幹部の師弟を中心に)イギリスのアート・カレッジで修練を積んだような手だれぞろいです」とのこと。

その3。んじゃなんで「見たことあるような車」ばっかりなのか。
荒川さんいわく「ひとつは経営の判断。つまり、そういうのが手っ取り早く売れるし、中国の消費者には物まねだからと言って(予算の関係から本物を買うと言う)選択肢はありませんから」と、まあここまでは予想通りの話。耳新しかったのは、その続きだ。

その4。実は敢えてわざわざ似せているらしい。
「もうひとつは、戦略的なアピールでわざとやっている節があるんですね。『自分たちの加工技術は、先進工業国の製品と同じ形をしたものを作れるレベルにある』というアピールです」。
このことは先進自動車工業国――追われる立場――として、心しておいたほうが……と言うよりもはや「覚悟して」おいたほうがいい話だ。
 かつて『追う立場』で米欧の車の真似をして「安かろう悪かろう」だった日本車がいまや世界を席巻しているのと同じことを、今度は『追われる立場』に立って、今一度経験することになるかも……否、なるだろうと言うことを。

あ、添付の写真は大昔に撮影したイベントのときのもの。荒川さんが小さく写っている……はずだ。
Posted at 2009/12/13 22:19:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車関係のイベント | 日記
2009年11月11日 イイね!

「事業仕分け」とやら

「事業仕分け」とやら民主党政権になって始まった、事業仕分けとやら。テレビのニュースやら新聞の記事なんか見ていて思ったことなのだが……。

 よく言われる、必ずしもその分野に精通しているわけではない仕分け人が短いやり取りでバサバサ切り捨てるのはいかがなものか的な見解には、僕は賛同しない。だってそもそも、国会議員ってテクノクラートの集団じゃないんだもん。
 基本的に門外漢の人たちをうまく説得し(だまくらかし)てウンといわせるのが現場テクノクラートの手練手管、プレゼンテーション技術と言うもので、相手を納得させることができずに切り捨てられるとしたら、そりゃプレゼン方法が悪いのである。

 僕らのような会社員が、新しい企画を立案して上長の承認を得るのと、やることは同じ。どう説明すればゴー・サインが出るのか知恵を絞ることをせんで「これは大事な事業なんです!」みたいなことを壊れたレコードのように繰り返したって、そりゃあダメだよ。

 と言うことのほかに驚かされたのは「え?!こんな事業も国家予算でやってたの?!」という感じのものがボロボロ出てきたこと。ごく正直に言わせてもらうと「ためにする仕事」とか「自己満足的アリバイ作り」……つまり実効性の如何はドーでもよくて“こんな事業を直接やるくらい、国としてはこの問題を気にかけてます”というポーズをとらんがための事業が多すぎやせんか、と思ったのである。

 だってさー。例えば若年層の就労支援事業とか言ってさー。具体的になにやっててどのくらい効果が上がってるか、タックス・ペイヤーの僕らの通常の見聞の範囲にひとっつも入って来ぃひんねんで。普通に暮らしとってもハローワークとか産学合同の就労セミナーとかはニュースでもやっとって聞こえてくるというのに。
 そんな、やってることさえ知られておらんようなオシゴトを「これは大切な事業です!お金ください!!」とか力説されても「あほか。味噌汁で顔洗っておととい出直して来い」としかよう言わん。

 自動車趣味の話に引き寄せて言うと、かつて通産省は『国民車構想』と言うものを強く打ち出した。排気量500cc程度の、簡便で安価でタフで一家4人が乗れるような車を各社が開発して自動車の普及を推進しようとしたわけだ。
 その構想に則って開発されたのが、トヨタのパブリカ(スタンダード)や三菱500なのであるが、これらは結局『国民車』にはなり得なかった。実質的にその座に着いたのはスバル360であったし、パブリカでもマーケットに受け入れられたのは「デラックス」や「コンバーチブル」のほうであった。
 なにが言いたいかというと、霞ヶ関中央官庁の学歴エリート官僚の「思いつき」は往々にして、経済の実像とは乖離していて、したがって金をどぶに捨てる羽目になるというようなこと。

 まぁただ、今回の事業仕分けのように、費用対効果費用対効果と、これまた壊れたレコードのように繰り返されてしまうと、それもまた筋をたがえるよな~とも思う。国がやる事業と言うのは、不採算なるがゆえに民間は手を出しかねるが、しかしながら「誰かがなさねばならぬ仕事」であるべきだと考えるからだ。
Posted at 2009/12/13 21:14:40 | コメント(2) | トラックバック(0) | ふと思ったこと | 日記

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何シテル?   07/24 21:51
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