吸気ネタが続きますが、新たに気になっている純正部品はこちら
以前シリコンインテークパイプの流用取付けを計画していた時に、研究用に中古でZZE123純正エアクリーナーボックス一式を入手していて、これはその下半分(エアフィルター手前側)になりますが、何やら見慣れない装置がついています。
【6-2】
エアクリボックスの横に通常のインテークとは別のダクト、それと稼働するフラップが。内側から見ると
【6-3】
アクチュエーターのような装置と、そこから細身のホースが伸びています。
これは一体何かと思い、120系カローラの電子技術マニュアルを調べてみると、この機構は「二系統吸気」と呼ばれるものだそうで、インマニサージタンクからの負圧を利用してアクチュエーターを作動させる仕組みで、低回転時はフラップを閉じてメインダクトからの吸気のみを行い、高回転になるとフラップを開いて、プライマリーダクトに加えて、このダクトからも吸気を行うようにするとか。
調べた限りでは、トヨタ車では120系の2ZZエンジン搭載車とアルテッツァの3Sエンジン搭載車、後は23系セリカのみに採用されているようです。
動作の図解としては
エンジンが掛かると、インマニサージタンクからの負圧により、バキュームホースを通じてアクチュエーターを吸い上げ、フラップ(バルブ)が閉じる動作を行います。
バキュームホースの途中にはVSV(バキュームスイッチングバルブ)があり、低、中回転域ではVSVは通電されていて負圧がそのままアクチュエーターまで届いている状態です。
高回転域に達すると、ECUからの信号によりVSVへの通電が途絶え、ここで負圧がカットされることでアクチュエーターの吸い上げが開放され、フラップ(バルブ)を開く動作を行います。
この機構により、高回転域では二系統から吸気を行うことにより吸気抵抗の低減を図り、逆に低、中回転域ではメインダクトのみからの吸気を行うことで吸気音の低減が図れるようになっています。
実際にバキュームホースに負圧をかけてみると
スムーズにフラップを閉じることができました。
純正エアクリボックスながら、よく考えられた機構だと思います。NAスポーツエンジンならではのギミックでしょうかね。ただ、現在はスポーツエンジン自体が過去のものになってしまってますが…
効果があるかはさておき、流用できたらちょっと面白そうだな、といつもの悪い癖が発動(笑) アクチュエーター作動用の負圧はバキューム計取り付けの応用で簡単にできそうですし、VSVの作動トリガーは
こういったものを使えば、設定したエンジン回転数への到達でオンオフの信号を取り出すことができそうです。
後は、二系統吸気を行うにあたっての吸気温は果たしてどんなものなのかがちょっと気になります。そこで
こんなものを入手、3メートルのセンサーケーブル付き温度計で、温度計本体から伸びたセンサーを
セカンダリーダクトの位置にテープ止めしてみました。温度計本体はスマホホルダーにマグネット固定。この状態で、レーダー探知機をOBD情報表示画面にして、街乗りから首都高までひとっ走りしてみたところ
〇街乗りではOBD上の吸気温より4~5℃ほど高めの温度をキープ
〇高速道路で長時間巡航すると、吸気温よりも1~2℃低くなり、外気温とほぼ同一に
〇信号待ち等でアイドリングが続くと、吸気温よりも速いペースで温度が上昇、外気温23℃で50℃に達することも。
こんな測定結果が出ました。位置が位置だけにどうしてもエンジン排熱の影響は受けてしまいますね。ボンネットインテークがあればフレッシュエアーを吸い込めそうですが、流石にそこまでは…(笑)
こんな感じで野望を立ち上げたところで、果たして結果は如何に?
Posted at 2020/04/29 17:58:32 | |
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パーツねた | 日記