MFI131を立ち読み。 ごめんよ、高いし、買うと捨てるにしのびなく、置き場所に困ってるんだ。
福野氏のカムリの試乗記があった。 おぉぅ、同じようなことを感じてるような気がする。 少し福野氏の領域に近づけたかしら。
で、〆の福野氏の一言が刺さった。 「文句なく
格好良いセダンを作る」はセダンを変えることばではなく、セダンを駄目にして来たことば。 みたいな結論。 落ちをばらして申し訳ない。
私は、ファミリア5DHB→EUNOS100(ファミリア5DHBの後継車)と乗って来て、根っからの実用車好き。
その次も5DHB、SUV、ワゴンに乗ることになる予定であった。 で、良く走る車が好きなんでSUVはドロップし、5DHB、ワゴンになる。 セダンはダサいおっさん車と思っていた。
RS4も当然中古のワゴンを探すんだが、A4はセダンよりアバントがおしゃれという認知度のせいか、セダンより100~150万円高くて、予算オーバー。 高回転高出力NA/V8+MTで当時最安値のRS4セダンを消去法で予算を越えながらの購入となりました。
で、乗ってびっくり、良く走る/いい走り。 すっかり魅了されて、今ではセダンで良かったと思っている。 負け惜しみじゃないよ。
全長/全幅は両車(セダン/アバント)とも同じ、車重が1730/1780kg、0-100km/h加速が4.8/4.9S。 軽くて速いのがセダン。
その程度の差が、お前に分かるかと言われると、分からないかもしれないが、重くて、重心が高くて、リアボディーの剛性維持に不利で、大荷物も考慮してサスセッティングをしないといけない、ワゴンを買っていたら、セダンってどんな走りをするんだろう?って思っただろうなというくらいセダンの走りは良い。
これが、B8A4アバント→B8A4オールロードクワトロになると、40kg重くなる。 意外と重量増加は少ないが、最低地上高が120→160mmと40mm高くなる。サスペンションアームから下は重心に寄与しないが、重心30mm位高くなるのではないでしょうか?
今人気のSUVは、悪路走行性能と格好と見晴らしがセダンより優れるが、走りに寄与する、車重、重心高、ボディー剛性を犠牲にしているのである。
4人が荷物を積んで快適に移動出来る居住性と、快適性と走行性能を一番合理的(車重が軽く、重心が低く、開口部が小さい)に実現できるのがセダンなのよ。 勿論、4人乗車を諦めれば2+2のクーペや2シーターの車があるが、それは割り切れた人用のジャンルなので、置いとこう。
なおプロによると事実上、
B7RS4のアバントとセダンの走りに差は無いという。
車の動きは物理だから、車重と重心高の影響はあると思うのだが、0-100km/h 4.8Sという、経験し辛い環境下で差が分かるかと言うと難しそう。
ただ、乗りなれたら、常用域でもハンドルの応答、乗り心地、目地のショック辺りは分かるんじゃないかなぁ? 普通はセダンが有利だが、ハンドルの応答辺りは前後軸重量の差が小さい、ワゴンの方が良かったりして。
もう新車で比較はできないので、中古車で乗り比べるとコンディションの差を見ることになるんでしょう。
引っ越しの時に、セダンには荷物がを入れにくいことが2回あったが、ワゴンならと思ったのはその時のみ。
キャンプに行くでもなく、荷物も積まず1人でうろうろすることが主なので、セダンがライフスタイルにぴったりでした。ラッキー。
で、B7RS4のアバントと勝負をしようと言うのではない。
中古車価格を見る限りアバントの方が今でも100万円位高く売られているので、この勝負はアバントの方が商品性あるで決まり。
勝負相手は新型カムリである。
パッケージングで名前を売った、初代プリメーラセダン(P10の4WD)が全長4400mm。 B7RS4セダンは全長4585mmなんで、エンジン縦置き分を185mmとすると同レベルのパッケージと言って良い??
RS4のリアシートは足元ミニマムながら、頭上の空間は使えるレベル。 最小回転半径5.2m。 運転席からの見晴らしも満足してる。 だけどこないだEUNOS100に乗ったら、膝から前が見えると錯覚する位視界が良くてびっくりした。 それに比べれば B7RS4の見切りは平均点と言ったところか。
カムリは、運転席に乗って、全長が+300mm、全幅が+80mm(A4と比べて)広いクルマとは感じなかった。 リアシートは広そうだが。
トヨタの誇る低重心パッケージで旧モデル比20mm低く座って、エンジンフードも40mm低くしたというが、見晴らしは良くない。 それでもA4よりもまだ、15mmも背が高い。 前モデルはひょっとして前が見えなかったってことか?
おまけに、みんなどうせ寝そべって座って運転するんですよね。 駄目押しに最小回転半径は5.9m。 この車の狭い所での取り回しは運転下手くそな私には思いやられます。
新型カムリが格好いいかは分からないが、一生懸命デザインした感じは伝わる。 複雑に面を組み合わせ、ライト類も大きくサイドに回り込み、ウインドウグラフィックもキャラクターラインも複雑怪奇。
L4+THSは、下図(web CGさんより拝借)のとおり、前輪車軸の上に収まっていそう。 あの長いハンサムフェイスはデザインのために全長を消費している。
なお、Audiの顔は全長を必要としない優れもの。 真横から見ると、のぺっとしているのが分かるかしら? 真横からのショットには弱いと思うのだが、省スペースで作った顔と思えばできは良しでしょう。 ワッペングリルとは上手い表現。 クラウンも真似るほどなんだから、トヨタも認めたということでしょう。
最近マツダが顔のデザインに全長を浪費してるのは、元オーナーとしては少し気になるところ。 まぁ、EUNOS100がリトラクタブルヘッドライトのために15cm顔が伸びてるんですけどね。
カムリは格好に惚れて買う。 走りはそれなり、燃費はとても良い。 デザイン優先の見切りの悪い、回転半径5.9mの巨大セダン。 福野氏が言っているのは、「走りはそれなり、燃費はとても良い。 デザイン優先の見切りの悪い、回転半径5.9mの巨大セダン」を格好が良いをまぶされて、客が買ってからじわじわその車のことが分かり、10年間ともに暮らして、果たして幸せになれるのかということを危惧していると見たが・・・・。
RS4は走るととんでもない。 ずんぐりむっくりのボディーは、シンプルな面構成/キャラクターラインでデザインされている。
見晴らしは並み、使い勝手は良い、小回りも慣れでカバーできるレベル。 これがかっ飛びー。 感心してると、そこから車の凄さに感心する。
調べると、実はボンネットとフェンダーはアルミ。 ホイールを19インチアップして、DRCを追加して、S4よりも20kg軽量化されていたりする。 前輪と後輪のトルク配分の制御は電子制御なしの純機械仕掛け。 4WDだが、緩いカーブではFRのごとくコーナーを立ち上がる。 タイトコーナーはドアンダーだが、出口が見えたらどんなにアクセルを踏んでも、物足りない位ニュートラルに立ち上がる。 ロール剛性は、スタビライザーではなく、X-REAS(DRC)で対応し、1輪単独の動きは拘束せずに、乗り心地とロール剛性を両立する。 排気量は4.2Lも有るのに8250rpmまで回り、100ps/Lを達成。 低速トルクを確保するために4-2-1の2系統の排気系を採用。 低燃費化のために、10年前なのに、エンジンは直噴で圧縮費は12.5。 エンジンは存在を主張して、パワーとリンクするように排気音がチューニングされている。
格好以外に、車の走行性能のために投入した技術だけで、ご飯がお替わりできる。 車両価格が高い分は割り引かないとカムリには可哀想だが、車のコンセプトの矜持を言っている。
クルマに惚れて、その結果、格好良く見えてくる。 人間を好きになるのと同じですよね。兼坂師匠が言うところの、誰でもネクタイ締めれば紳士か?という話。 紳士がネクタイをするから紳士なのです。
私は見た目が全てですって、浅はか過ぎませんか?
というわけで(無理矢理まとめる)、カムリに450万円出せる皆様。 アバントで良ければ、玉が有りますが、いよいよ10年選手になってしまった。 買うならホントに今ですよ。
ビューティフル・モンスターも良いが、スーパースポーツも良いですよ。 御一考を。(Audiの回しものじゃないよ)