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2024年04月30日 イイね!

【2024年春 遠征記その4】宍道湖と土佐湾Part1

【2024年春 遠征記その4】宍道湖と土佐湾Part1その3 からの続きです。

木次線の長い汽車旅を終え、降り立った宍道駅のホーム。
広島から1日かけて島根県までやってきました。にもかかわらず、この日の宿は岡山市内に取ってあります(笑)、ということで、ここからは一気に南下します。



跨線橋へと歩いていると、岡山行き「やくも」が到着しました。

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新型273系「やくも」です。

この「やくも」、定刻であれば、私の乗る木次線の列車が到着する4分前に発車してしまう列車。たまたま遅れが生じたようで、本来ならここで見ることはできなかったものです。
しかし、この列車に飛び乗れば、岡山に1時間早く到着して「岡山の夜」が少しゆっくり過ごせそう…そんな思いが頭をよぎります。

が、ここで見ておきたいものもあるので、結局そのままやり過ごして改札を出ることに。

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初めて降り立つ宍道駅。一緒に降りた地元の乗客は、山陰線への乗り換えでホームに残るほかは、足早に駅を出てすでに姿はありません。残るは私のような観光客風の乗客が数人、写真を撮ったりして駅に佇んでいるのみです。

天気はどんよりとした曇り空。そんな中を、駅からまっすぐに伸びる通りを歩きます。

人通りの少ない市街地を歩くこと10分弱、宍道湖が目の前に見えてきました。
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日本海沿岸の宍道湖まで来たのですから、立ち寄っておかないといけないでしょう。
汽水湖なので潮の香りも。少し寒いのですが、しばらくの間、潮の香りを一杯に吸い込みながら佇みます。

上の写真だけだと、ぱっと見どこなのかわからないので、宍道湖の証(?)として・・・
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湖畔を走るR9。夕刻のラッシュ時か、ずっとクルマの列が続きます。

市街地に戻ります。

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国道から1本入った旧街道「山陰街道」。このあたりには「宍道宿」が置かれていました。さきほどのR9とは対照的に静寂な道です。

乗り換え時間までまだ40分近く。ここで、まずは1回目の夕食にします。
駅を降りた時に目星をつけておいた食堂に。

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昼食と同じく、こちらもカレーや丼物からラーメンまで揃っている「大衆食堂」。ここでしか食べられない味が並びます。

その中から迷いながら
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中華丼をいただきます。本格的な味わいで、餡の旨味が際立っていました。

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駅に戻ります。

列車を待つ乗客は、上下線合わせて数組。
先に、出雲市行きの各駅停車が到着、発車していきます。2両編成ですが、車内は通勤通学客で満員、乗り込むにも少し苦労しそうな状態です。

まもなく、私の乗る岡山行き最終「やくも」の到着を告げる放送が流れました。

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新型車両がやって来る、と思っていたのが、まさかの旧型381系です。それも、国鉄色や「緑やくも」でもない、従来色の編成でした。
まあ、新型よりも、こちらの381系の方が、今後は乗る可能性が低くなりますから、これもまた良し! です。

車内は数人の乗客のみで閑散としていました。「やくも」は全車指定席ですので、あらかじめ「みどりの券売機」で購入していた一番端の座席に落ち着きます。

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夕闇迫る宍道湖。さきほどの木次線と違い、「やくも」は並走するクルマをどんどん追い抜いて疾走します。

松江駅に到着する頃にはすっかり日が暮れていました。
ホームは帰宅する通勤通学客で一杯。すれ違う普通列車も立ち客で混雑しています。そちらも2両編成。これだけ混雑するのなら、せめてラッシュ時くらいは編成をもう少し長くしてもいいのに、と思ってしまうくらいです。

対して、7両編成の「やくも」は松江、さらに米子に到着してもそこまで乗客は乗り込まず、1~2割程度の乗車率のまま、伯耆大山駅から伯備線に入ります。車窓は外灯も少なくなり、真っ暗闇になりました。

ここからはイヤホンをして、アプリでお気に入りのラジオ放送を聴きながら過ごします。昼間は少し暑いくらいだったのですが、今は車内でも肌寒さを感じるくらいに。
今回は持参する服の選択を間違えて、上着になるようなものは持ってきていません。仕方なく、Tシャツを1枚取り出して、下に重ね着します。これでようやく寒さがしのげるようになりました。

時折、駅を通過するときだけ一瞬明るくなるほかは、ずっと真っ暗な車窓を見るともなく見ながら、やがて岡山県に入ります。
宍道駅を出発して約2時間半、倉敷駅から山陽線に。再び周りに明かりが多くなってきて、定刻の21時35分から数分遅れで、終点の岡山駅に到着しました。本日の宿泊地です。

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おなじみ、桃太郎像がお出迎え。

これまでの風景とは違い、多くの人で賑わう岡山駅。旅先の夜はどこかで一杯やりたいのですが、さすがに駅構内の飲食店街はすでにオーダーストップ。

まずはチェックイン後、宿で教えてもらった高島屋の先の繁華街へ。
こちらは、まだまだ夜はこれから、という感じで賑わっています。

1軒の鉄板焼きのお店に。
まずは、今日一日予定通りの行程で行くことができたことに、生ビールでひとり乾杯。

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お店オリジナルという「でぇーれぇー焼」。「でぇーれぇー」は岡山の方言です。(追記「ものすごい」という意味だそう)

関西風お好み焼がベースですが、豚の背油を使ってじっくり焼き上げるので、表面がカリカリッ、としています。このカリカリが絶品。しかも私の好きなネギが満載で、これはお酒が進みます。
お酒もすでに2杯目のハイボールになっています。

絶品の鉄板焼きとハイボールの組み合わせをじっくりと味わいつつ、岡山の夜はふけていきました。

その5 に続きます。
Posted at 2024/05/05 14:05:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 鉄道旅 | 日記
2024年04月30日 イイね!

【2024年春 遠征記その3】木次線汽車旅

【2024年春 遠征記その3】木次線汽車旅その2 からの続きです。

備後落合駅を発車した木次線、宍道行き列車は、ゆっくりゆっくりと勾配を登っていきます。



木次線は、中国山地の中央にある山あいの分岐駅、備後落合駅から北上し、山陰線の宍道駅を結ぶ路線。
三次と島根県の江津を結んでいた三江線が廃止となった今、広島方面と山陰地方を結ぶ唯一の鉄道路線となっていますが、もともと途中にスイッチバックがあるように勾配が急で、路盤の関係もあって速い速度で走ることができない、という難点があります。
それでも、かつてはこのあたりの道路事情が悪く、鉄道移動が最適の交通手段だったのですが、並行する国道も整備されて、車での移動が鉄道よりも全然早くなってしまっているのが現状です。

かつては広島との間を結ぶ直通の急行列車なども走っていたのですが、今では全線を走り通す列車は1日に3本のみの本数となっています。

今回の行程も、この木次線のダイヤをベースに組み立てます。上下線の列車と接続列車を調べた結果、備後落合駅14時44分発の列車が、ほかのルートとの接続も一番うまくはまりました。

列車は山の中、というか鬱蒼とした森の中を走っていきます。速度は制限がかかっていてほぼ25㎞/hほど。途中、制限解除の標識が出た時だけ、少しスピードアップするという具合で、宍道駅までほぼ3時間の乗車時間となります。

乗客は、数えたところ11名。(ちなみに、先ほどの賑やかなご婦人グループの姿は見えません)
こちらのレールバス(キハ120形)は全車ロングシートなので、乗り合わせた乗客の顔ぶれはすぐにわかります。地元の人らしき乗客は個人的に推察する限りですが見当たりません。

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木々の間からは渓流が。通常、車窓から眺めていて撮りたい風景があっても、速度が出ているとなかなかうまく撮れないのですが、のんびりのんびり走っている木次線ですので、画像がぶれることなく写真に収めることができます。

ぐんぐんと登って行った列車は、やがて三井野原駅に到着。目の前にスキー場のゲレンデがあります。
三井野原駅を出発する頃には、外は霧がかってきました。
だんだんと車窓は白くなっていきます。そして、いよいよループ線に差し掛かるころ…乗客から感嘆の声が漏れ聞こえました。

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白い霧と新緑の木々、そして向こうにR314三井野大橋の赤い橋脚。
皆、窓に張り付いて一斉にカメラのシャッターを切っています。

霧に煙る雄大な景色なんてそうそう見られるものではなく、こうして写真に収めて、実際にこの目でもじっくりと眺めることができたのは本当によかったです。

ここから、線路は大きく弧を描くようにループし、スイッチバックの区間へと入ります。

ループ状になっているトンネルを抜けると、林の中で停車。
運転士さんが反対側の運転席へと移動します。

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今走ってきた線路が横に現れます。

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スイッチバックの中の駅、出雲坂根駅に到着。
立派な駅舎は、観光施設も兼ねているのでしょう。目の前をR314が通っているので、鉄道でなくクルマで訪れることもできます。というか、クルマで訪れる人の方が断然多いのでしょう。

こちらの名水「延命水」も味わってみたかったのですが、残念ながら停車時間はわずか。
ここで再び進行方向を変えて発車。

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またまた、今走ってきた線路が右手に分かれていきます。

木次線は、備後落合駅から島根県に入るまで、R314とほぼ並走します。
片側1車線の快走路であるR314、鉄道がスイッチバックで登る箇所は、「奥出雲おろちループ橋」という立派なループ橋で通り抜けます。見ていると、並走する車も、我々の乗るレールバスをどんどん追い越していきます。

出雲横田駅あたりから、周りにお店や民家も見かけるようになりました。

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亀嵩駅。松本清張の小説「砂の器」や、蕎麦屋さんが併設されている駅として有名です。

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出雲八代駅。駅名標と黒ずんだ改札口、何十年も変わっていないのでしょう。

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木次駅に到着。ここで16分停車。
乗客もホームに降り立ち、思い思いに写真を撮ったりして過ごします。私もホームに降りて屈伸運動。何しろここまでで2時間。退屈しない車窓ですが、ロングシートに座りっぱなしで体がすっかり固まってしまいました。

このあたりからは周りも開けてきます。
列車の本数が少し多くなり、木次駅ですれ違った列車などは2両編成になっていました。
乗客も、普段使いの通学の高校生などが乗り込んできます。さすがの木次線も、人口の多い宍道駅に近づくあたりでは、まだ通学の足を担っています。
こちらも普段の乗車モードに戻り、移りゆく車窓を見るともなしに見るだけで過ごしました。

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17時43分、終点の宍道駅に到着。

降り立った乗客は三々五々分かれていきます。
私も荷物を抱えてホームに降り立ち、ここまで連れてきてくれた列車を感謝の念をもって見届けます。

反対側のホームに、岡山行き特急「やくも」が滑り込んできました。今年登場したばかりの新型車両で颯爽とした特急列車は、まるで別世界の乗り物のように見えました。

その4 に続
きます。
Posted at 2024/05/04 22:50:12 | コメント(2) | トラックバック(0) | 鉄道旅 | 日記
2024年04月30日 イイね!

【2024年春 遠征記その2】備後落合駅に佇む

【2024年春 遠征記その2】備後落合駅に佇むその1 からの続きです。

芸備線を走ってきた三次駅発の1台のレースバスは、終点、備後落合駅の構内にゆっくりと乗り入れました。

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構内には、すでに使われなくなった転車台がそのまま残されています。

14時19分、ホームにゆっくりと停車。すべての乗客が降り立ちます。

備後落合駅は、芸備線の中間駅であると同時に、出雲市や松江方面の宍道駅へ向かう木次線への分岐駅になります。

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側線が数本走り、木造駅舎もや先述の通り転車台も残っている、ということで、「昔ながらの、山の中の小さな分岐駅」というロケーションはバッチリ揃っています。

我々が降り立った5分後に、新見駅からやってきたレールバスも到着。

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さらには、その1分後に木次線からのレールバスも到着します。

3本の列車がそろい踏み。それぞれの乗客がみな、ホームに降り立ち、合わせて2~30人ほどの乗客と係員が集まって、駅は束の間の賑わいです。

そんな、列車から降り立った我々を、駅の案内をしてくれる係員の方が迎えてくれます。

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ホームから駅舎に降りると、

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駅舎の中はちょっとしたミュージアムでした。

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このような歓迎の看板もキチンとメンテされているのでしょう。

更には、係員さん、「こちらへどうぞ!」と駅舎の一角に乗客を案内します。

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「ジオラマ?」

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中には、駅のグッズ商品が並び、その真ん中には立派なジオラマ模型が展示されています。それは、昔(案内には1969年とありました)の、備後落合駅の日常の風景でした。
かなり忠実に復元されているのでしょう、陰陽連絡線の分岐駅として、各方面からやってきた列車がここに集まり、降り立った乗客が乗り換えのために移動する、そんな光景が容易に見て取れます。これは素晴らしい!

ずっと見ていたいのですが、何しろ中が狭く、一度に見学客が全員入れないので、交代で中に入って見学しないといけません。

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3両のレールバスでホームがすべて埋まります。以前なら、これが客車を繋いだSLや何両も繋いだディーゼル列車だったのでしょう。そして、今は駅舎やジオラマ展示室などを思い思いに見物し、写真を撮ったりして楽しんでいる乗客ですが、以前なら、それぞれの目的地に向かう乗り換えのために、ホームと列車の間を行き交っていたのでしょうね…。タイムマシンが合ったら、実際にそんな光景の中に飛び込んでみたくなります。

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備後落合駅の現在の時刻表です。発車する列車は全部で1日11本ですが、そのうちこの14時40分からの4分間だけで3本発車します。今のこの時間が、駅がいちばん賑わう時間なのでしょう。

今、降り立っている乗客はみな観光客や帰省客などの地元の人以外の人ばかりで、日常的に列車を利用している乗客は推察する限り1人もいない感じです。またこの駅でそのまま降りていく乗客もおらず、すべての乗客はどれかの列車に乗り込んでいきます。

この時刻表を見る限り、沿線地元の人たちが、たとえば通勤通学や日常生活の中で鉄道を利用する、ということは大変なように思われます。
その中で、観光客や乗り鉄客をうまく取り込んで、できればこの14時台の賑わいは残ってほしいです。

初めて訪れたのですが、この絵に描いたような山間の分岐駅の風景が大好きになりました。

賑やかな時間は短いもので、各列車とも発車時間が迫り、乗客はそれぞれの車両に乗り込んでいきます。
私はというと、木次線の折り返し宍道行きの中の人となります。

14時40分、まずは先陣を切って三次行きが発車していきます。そして42分に新見行き、最後に私の乗る宍道行きが発車します。案内の係員さんが、手を振って見送ってくれました。

…こうしてまた、山あいの小さな分岐駅に、静寂が戻ってくるのでしょう。

その3 に続きます。

Posted at 2024/05/04 01:27:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | 鉄道旅 | 日記
2024年04月30日 イイね!

【2024年春 遠征記その1】芸備線汽車旅

【2024年春 遠征記その1】芸備線汽車旅4月29日~30日と、春の遠征に行ったお話を、これからしばらく綴っていきます。

いくつかある机上検討のコースから、迷いながらもいろいろと組み合わせ、今回は西方面へ。
「乗り鉄」だけでなく、鉄道以外の交通手段も多めの行程となり、しかも、本来ならあまり組み合わせないだろう、というコースを2日間で走り抜けます。
予定している交通手段の1つでも予定通りにいかないとたどり着けない、という、絶妙…というか微妙な行程。はたしてどうなることやら…というのが出発前の印象です。

4月30日朝5時過ぎに出発。
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今回は岐阜羽島駅から。1番列車の「ひかり」で向かいます。

西方面に行くときは米原まで在来線が多いのですが、それだとこの「ひかり」に間に合いません。ですので、岐阜羽島から乗ることにした次第。

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久しぶりの岐阜羽島駅、乗客の数も少なく、静かなホーム。やってきた「ひかり」に乗り込みます。

座席に落ち着き、車窓を眺めながらこの先の運行情報をチェック。

すると、これから乗る予定の芸備線に遅延情報が…何でも前日の雨により、始発から徐行運転、1時間近くの遅れが発生するとのこと。
確かに昨夜は雨でしたが、この辺りはそこまで激しく降っていたとは…1時間も遅れるとこの先の行程は翌日まで全部見直しどころか、向かう場所自体を変更しないといけなくなります。

路頭に迷うことだけは避けられるよう、別のプランや、一部変更するオプションプランも一応用意してはいますが、どこで切り替えるかは判断のしどころ。まずは運行情報を注視します。

新大阪を過ぎるあたりからは、窓側座席はすべて埋まるくらいの乗車率に。
9時過ぎに広島駅に到着。ここで下車。

久しぶりの広島駅。乗り換え時間が少しあるので、駅前をちょっと散策後、はやくもお土産のもみじまんじゅうなどを買い求めて過ごします。

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ここからは芸備線の乗り場へ。まずは予定通り芸備線に乗車することに。

芸備線は、広島駅を出ると三次、庄原と北部へ向かい、中国山地の山あいを通って岡山県の新見に至る路線です。

列車を待っていると、1人のおじさんがやってきて、すぐ横に並んでいた若い男性に色々と話しかけてきました。いわゆる身の上話や世間話ですが、相手をする若い男性の彼は若干引いている様子。私に話しかけてくれたらもう少しは相手してあげられるのに、などと思ううちに、列車が到着。

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2両編成の列車から、多くの乗客が降り立っていきました。折り返し、三次行きになります。
タラコ色のキハ47、そして車内は昔ながらのボックスシートという汽車旅にぴったりのたたずまいです。

先ほどのおじさんと若い男性はそれぞれ別のボックスに座りました。若い男性の彼は解放(?)されて良かったです(笑)

定刻、列車はディーゼル音を震わせて発車。しばらくは広島市内の住宅地を走ります。
単線ですので、途中駅で対向列車とすれ違います。こちらはボックスが1人、2人で埋まるくらいの乗車率ですが、対向の列車は立ち客もいるくらいの混雑。車窓からはマンションなども多く、都市の近郊エリアといった感じです。
この区間は乗客も多いのでしょう。列車の本数もこの区間は1時間に2~3本ほどは走っています。

そんな光景が続くのも下深川駅あたりまで。ここで折り返す列車も多く、この先は本数が減ります。

気になっている運行情報ですが、その頃からは遅延情報が消えて「平常運転」に。これで一安心。ゆっくりと車窓を楽しむことができます。

太田川の支流、三篠川に沿って行きます。くねくねと曲がる三篠川の流れに忠実に従うかのように線路も続き、トンネルは短いものが時折あるだけです。

途中の駅から、4人組のご婦人方が乗り込んできました。先ほどのおじさんがその前の駅で降りていき、丁度空いていたボックス席に陣取ります。
4人集まると、やはりお喋りに話が咲くのか、車内が一気に賑やかになります。

志和口駅に到着。この辺りでは比較的規模の大きい駅で、私も名は知っている駅ですが、他にも何かで有名になったような…考えていると、ご婦人グループの1人が「この駅、ネコが駅長なのよ」と話しているのが聞こえてきて思い出しました。5年ほど前の初代のネコ駅長は亡くなりましたが、ついこの前、2代目の「ネコ駅長」が誕生した、とのことです。

次々駅、向原駅では10分ほど停車。ホームへ降り立ち屈伸体操。

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ホームは少し狭めですが、跨線橋から続く、お店や地域の施設が入居している、という駅舎は立派です。

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対向列車とすれ違い。ホーム屋根の方向案内板が良い味を出しています。

このあたりは安芸高田市。名将、毛利元就の本拠地です。このあたりの車窓にも、三本の矢にちなんだ広告や看板をちらほら見かけます。

ずっと一緒だった三篠川は向原駅の手前で別れ、吉田口駅を出るころから車窓左手に別の川が蛇行しながら寄り添ってきました。こちらは江の川。
有名な川ですが、主に島根県を流れると思っていましたので、まさかこの辺りを通るとは思っていませんでした。中国地方最長の川ですが、かなり蛇行して流れているのですね。

そんな江の川に沿ったまま、終点の三次駅に到着します。

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三次駅。降り立つのは初めてです。

時刻は丁度お昼時。次の列車まで1時間半ほどありますので、ここで昼食にします。

駅の案内所で市街地図をいただき、食事処を探して数軒のお店をチェック。歩いていくとそのうちの1軒が目に入りました。こちらで食事をすることに決定。

遠征で知らない街に来た時には、極力、全国チェーン展開していないお店で食事するようにしています。
入ると、個人でやっている小さな食堂で、まさにうってつけ。
メニューも、丼物から定食、ラーメンやうどんまで揃っているという、まさに「大衆食堂」という佇まい。

何にしようか…貼られたたくさんのメニューを見ると「唐麺やきそば」が目に入りました。
唐麺とは、唐辛子を麺に練りこんだもので、三次市のご当地グルメです。見た瞬間、こちらに決定。

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唐麺やきそば。

少し色がついているのは練りこんだ唐辛子でしょうか。口に運ぶと、食べてしばらくして口の中にピリリと辛味が広がります。
味付けはソース味、それも「オタフクソース」…そう、ここは広島県、ソースといえばオタフクソースですね! 程よい酸味と旨味のあるソースは私も好きです。
追加できるよう、チューブ入りのソースも添えられているので、途中でかけてみたり、と美味しくいただきました。この唐麺、また食べたくなる味です。

雰囲気のいい食堂と美味しいご当地グルメで大満足、お店を出てからは発車時間まで街を少し散策。

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交通の要衝として、そして城下町として栄えた三次の街は、古くからの街並みも残っているそうですが、今回は残念ながらそのあたりまで歩くことができません。またいつか訪れること願いつつ、駅に戻ります。

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次の列車は、13時発。

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まもなく入線の放送があります。見るとアイドリング中の1両のレールバスが側線に停まっていました。このレールバスかな?と思っていると、いったん逆方向へ動き出し、すぐにホームに滑り込んできました。

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備後落合行き列車。芸備線をさらに進みます。

さきほどの列車でも見かけた乗客がちらほら乗り込んできます。
座席に座って発車を待っていると、賑やかな話し声と共に、さきほどのご婦人4人組も乗り込んできました。
どこで手に入れたのか、みな折詰のお弁当を手にしています。座るとそのままお喋りしながら弁当を広げてお食事タイム。
それにしてもこのご婦人方、何をしにどこまで行くのでしょう?会話はそこまでしっかり聞いていないので内容からはわかりませんし、ハイキングという出で立ちでもなく、泊りがけの旅行に行くほど荷物も多くもなさそうですし…これでこの先、どうやって戻るのか、ちょっと不思議です。まあ、他の人から見たら私もどう見られているのか…ですけど(笑)

お弁当のほのかな香りが車内に漂う中、定刻に列車は発車。

車窓は、三次駅の前からずっと集落と田園が続き、そして耕作されていない田地や畑地も目立ちます。田植え直前の田んぼは水が満たされ、雲の間から少しだけ出ている陽の光にキラキラ輝いていました。また、山すそには、この時期ならではのヤマフジの紫色が良いアクセントになっています。

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塩町駅に到着。福山へ向かう福塩線の分岐駅です。
分岐駅ですが1面2線の小さな駅。発車するとすぐに、福塩線が右方向へ分かれていきました。

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備後庄原駅に到着。この辺りでは最も大きな街です。
ホームの屋根が旧いながらも立派で、つい車窓からも写真に収めたくなってしまいます。

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春の小川、上を走る道路の高架。以前、岡山県の津山を訪れたときにも感じましたが、中国地方の中央に点在する各都市と広島、岡山、関西方面を結ぶ交通はバス路線が主流になっているのですね。

備後庄原を出るとさらに山あいに分け入ります。路盤の関係による、制限速度25㎞/hの規制標識が頻繁に現れ、そのたびにゆっくりと走行、制限解除標識が出てもまたすぐに25㎞/h規制があるので、そこまで速度を上げることなくのんびりと走行していきます。

14時過ぎ、終点の備後落合駅に到着(トップ写真)。構内には使われなくなったターンテーブルが見えました。

これから、ここの駅を少しだけ探検(?)です。

ということで、その2 に続きます。

Posted at 2024/05/02 23:20:25 | コメント(2) | トラックバック(0) | 鉄道旅 | 日記
2024年04月30日 イイね!

今はここにいます

今はここにいます春の遠征、ターミナル駅に到着しました。
これから乗る路線は雨の影響で遅れているようで、さて、どうなることやら…
Posted at 2024/04/30 09:53:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | 小旅行 | 日記

プロフィール

「太平洋を望みながら…」
何シテル?   05/01 13:10
ルーミーやハスラーで行く、ドライブラリーと下道ドライブ、1泊や日帰りの街歩き小旅行、更には日常生活で興味のあるお話などなど、ブログで細々と綴っていきます。 ...
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