スマートフォンのカメラ性能がどんどん上がって、既存のコンデジが売れなくなっているそうです。
技術の進歩によって“押せば誰でも撮れる時代”となったからこそ、そのカメラの機能や性能を最大限に引き出すとともに、自分の表現を追い求めることが大切です。
フイルム時代からカメラをやっている方は撮影→現像→プリントまでが一つの流れとなっていたように、デジタル一眼レフカメラでも作品づくりを目指すなら、プリントして初めて完成するとおっしゃいます。
私が一昨年から通っているカメラ教室も今は「作品制作講座」で、撮影からRAW現像、そしてプリントまでの指導を受けています。そんな中で、プリントする「用紙」が、作品を仕上げる上で大きなウエイトを占めていることを、最近しみじみと感じてきましたのでブログにまとめてみようと思います。
教室で写真をプリントするのは主にA4サイズ、そしてまとめの回にA3ノビのサイズです。
CanonのPIXUS PRO-100Sという8色染料インクのA3ノビプリンターでプリントしています。
通常、主に使用するのは、
「キヤノン写真用紙・光沢 プロ [プラチナグレード]」
光沢感、傷つきにくさが更に進化した、キヤノン写真用紙のフラッグシップモデル。
こちらの用紙で作品展にも出しているので、一番安心して使っています。昔のプロフォトペーパーの頃より、白色度、光沢度が上がっていて、自宅でも愛用している用紙です。
こちらの用紙は、抜けるような青空、鮮やかな花々など発色のある写真、水滴の反射、イルミネーション、コントラストのはっきりしている華やかな雰囲気の写真に最適です。今回は逆光の光が回り込んだメジロの写真をこの用紙でプリントしました。
最近,教室で人気なのが、
「キヤノン写真用紙・微粒面光沢 ラスター」
落ちついた質感をかもしだす“微粒面”の光沢紙(半光沢紙)です。優れた速乾性により、プロユースが求める高い生産性に貢献。照明の影響が受けにくいので、作品の展示、鑑賞に適しています。
こちらの用紙は、被写体の陰影のグラデーション、素材感、質感を表現するのに向いています。木や雪などの質感、夕景などのそらのグラデーション、そして背景の柔らかいボケ味などを表現するのに最適です。今回はぼかしたピンクの梅の花をソフトにこちらの用紙でプリントしました。
そして今回は初めてキヤノン以外のメーカー、
「キャンソン 写真用紙 インフィニティ バライタ・フォトグラフィック」という用紙を使用しました。
「バライタ・フォトグラフィックはインクジェット対応の本物のバライタ紙です。αセルロース繊維のピュアホワイト中性紙をベースに、伝統的な銀塩写真と同じく、硫酸バリウムとインク受容層構造となっております。黒濃度は素晴らしく、鮮明なプリントが得られるので、白黒写真のプリントに最適で従来の暗室バライタプリントの美しさを再現しています。」というメーカ説明で、キヤノンプリンター用の専用ICCプロファイルも用意されています。
非常に厚みがあるせいなのか、表面の雰囲気はラスターに似ているのですが、立体感、素材感ともにラスターより素晴らしいです。ただ、白色度がラスターより低いので、青空などは黄みがかってしまうので、白系の抜けた色を表現するならラスターのほうが向いているようです。今回は濃淡の強い立体感を表現したいこちらの写真をA4、そしてA3ノビサイズでプリントしました。
プリントを始めた最初の数ヶ月は、現像時無加工で2Lサイズにストレートプリントし、その結果を見てからDPPで明るさやホワイトバランス、そしてディテールを変更するようにしていました。それはパソコンの画面とプリント結果では大きく色合いや明るさが違うということを学ぶためでもありました。
写真ってプリントしてマジマジと見てみると、パソコンの画面で感じたものとは違う印象を受けることが多いです。プリントするサイズによって向いてる写真の傾向というのがあり、小さな写真サイズだとサイズいっぱいの花と丸ボケなどはいいですが、遠景の風景写真などは退屈なイメージになります。
色も画面で見たものより暗くプリントされる傾向にあり、暗いところが潰れてディテールがなくなってしまいがちです。
みんカラで拝見している方の中には写真コンテストなどに出しておられ入選されておられる方も数多くおられます。そのためには自分で作品をプリントして仕上げる必要があるわけですから、大変なことだろうなぁとつくづく思います。
私も写真を本気で趣味にしてる以上、たくさん撮ってたくさんプリントして、いつかはコンクールに出せるような写真を仕上げてみたいなぁと思うのですが、それよりどちらかというと今はいろんなところに行って色んな被写体に感動して、楽しみながら撮ることのほうが目的になっていますね。
でも、今回のようなプリントのプロセスの中にも、「この写真は光沢用紙でプリントしよう」とか「これはラスターでプリントしよう」とか、楽しめることがあることを学んで、また一歩前に進んだような気がします。(^^)
スマホなどで写真を撮る機会が増えても、プリントする機会は減っていると言われる時代ですが、このブログを見てプリントに少しでも興味を持っていただけたら、私もうれしいです。
最後までご覧いただき有難うございますm(__)m
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Posted at
2017/03/04 23:12:37