前夜からの雪がまだ残る中、クロスバイクでカメラバッグを背負って、地元のまちの名所?を巡ってきました。
地元の事ゆえ、ちょっと想い入れのあるブログになってます。
私が住んでいるのは大阪の
豊中市というところです。売りといえば、
"高校野球発祥の地"ってのが一番ですが、昔は日本最初の大規模ニュータウンの
千里ニュータウンが売りでした。
でも、ニュースでわがまちの写真が出るのはもっぱら、こちらの名所?です。
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新聞の報道写真でこの「建物」、「飛行機」、そして「国有地」札の3つを組み合わせたのを見て、この同じ構図の写真を撮ってみたかったのです。
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ここが飛行機が真上を低空で飛ぶ場所なんだってことがあらためてわかります。真後ろには名神高速ですから、昔は騒音が凄まじかったでしょうね。
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まるで敷地内?かのような建物の斜め前の土地は、メディアに取り上げられることはありませんが、昨年春に
「野田中央第2公園」という小さな公園になりました。
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↓こちらも報道で有名になった
「野田中央公園」。有名になっても遊びに来る人はまばらです。いずれも元は騒音問題などで国が買い上げた土地です。近年は飛行機の音量も低くなってきたことで、また自治体や民間に売却されているんです。
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音符のスロープの向こう、左側にある建物は
大阪音楽大学。私立大学です。そしてこの写真を撮ってる後方には公立の中学校があります。
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でもこの場所、周辺は行き止まりだらけで、まちの南北を縦に通る国道176号線からも空港線側の道路からも自転車ですらたどり着くのは難しい不思議な場所にあります。先日訪れた
スバル豊中店からも近く阪急宝塚線や名神高速からもすぐそばなのに、どこからも見えないんです。
(※国道からは一瞬ちらっと見える場所があるそうです。)
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いわくのある建物ですが、天然の木材を各所に施したとても美しい建物でした。(クリックして拡大して見てください。)もしかすると今しか見ることができなくなるかもしれないですね。元々この土地は音大が買う意向があったようですから、そのまま音大に国が売却し、せっかくのこの建物も教育施設として活用されるといいなと思います。
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このあと飛行機が飛ぶ方向にクロスバイクを走らせ、続いて向かった2番めの名所はみんカラでも有名な
「千里川土手」。2020年東京五輪のカラーリングが施された飛行機がちょうど離陸するところでした。
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あまり誰も撮りませんが飛行機が飛んでくる左側は広い原っぱ(ここも国有地)。今はフェンスで囲まれて入れませんが、昔はフェンスなどなくクルマでのデートスポットでした。ここでクルマのシートを倒して飛行機を見上げるためにサンルーフ付きの車が流行ってました。たこ焼きの移動販売車などもいたんですよ。
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ここからの夜景は昔、海外アーティストのLPレコードのジャケットで有名になりました(誰でしたっけ?)が、近年はまたNHKのTV番組でさらに人気スポットになりました。こんなに寒くても見に来てる人はいます。
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飛行機写真で有名な
チャーリー古庄先生が「世界の空港の中でこんなに近くから飛行機を見られるところは他にない。」と絶賛されており、この日もここで飛行機写真家の
岡本豊先生による
EOS学園の実習があったみたいです。私の写真の先生によると、関東のプロの写真家の間では、千里川土手は関西で3本の指に入る撮影スポットと評されているそうです。
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ここにはトイレすらありません。私は「千里川の土手に観光客向けの公園施設をつくろうよ」と、友人の市議会議員に提案したことがあるんですが、「え、そんなニーズってあるんですか?」なんて反応なんですよね。意外かも知れませんが地元では認知度は低いのです。
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20年近く前、この千里川土手などの豊中のいいところを見学する市民向けのウォークイベントの企画、開催に携わったことがあるんですが、当時は飛行機からの排ガスが参加者の健康に害がないかなどと、滞在時間等の縛りがあったのを覚えています。
そもそも豊中市は大阪市のベットタウンとして人口を増やしてきたので、「観光」という外から人を呼び込もうという概念が存在しないってのもあります。
「魅力創造課」ってのはあるんですけどね。
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3つ目の名所は
「大阪国際空港」。伊丹空港と呼ばれますが、伊丹市なのは滑走路の部分(一部池田市も含む)で、管制塔や空港の玄関口のターミナルビル、空港施設はすべてわがまち豊中市にあるものです。
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隣接する
大阪モノレールの駅ももちろんわがまち側です。今は国際空港という名前は残っていますが国内線しかありません。でも国際線があった頃はこのモノレールすらなくバスかタクシーしか交通手段がありませんでした。今は巨大な駐車場ビルもできて、今のほうが余程充実しています。
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近年、日本は海外からの観光客が増えてきていますが、その中でもいちばん人気なのは大阪なんだそうです。大阪は京都や奈良などへ観光客の玄関口でもあります。なのに和歌山に近い関空に到着して、そこから電車で大阪や新大阪まで長時間かけて移動したり、バスで大阪空港に移動してから日本各地に移動したりしている不便な現状は、観光客の方に申し訳ないと思います。
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昨年、
阪急電鉄が大阪駅(梅田駅)から大阪空港までの新路線案を発表しました。大阪市内からのアクセスがこれまで以上に向上しそうです。関西空港は大阪駅や新大阪駅からも遠く不便なので、これまで以上に大阪空港への期待が高まることでしょう。(ただしこれも採算があえばの話のようです。)
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現在、大阪国際空港は
リニューアル工事中で、現在日本航空(JAL/JL、9201)と全日本空輸(ANA/NH)で南北に分かれている到着口を2階中央に集約し、三菱航空機のリージョナルジェット機「MRJ」など小型機に対応したフィンガー(桟橋)を新設するそうです。
MRJは日本初のジェット機です。エコで静かな小型航空機で、近隣なら海外でもいけちゃう日本人にとっての夢の飛行機です。
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私の昔からの夢は大阪国際空港をまた国際化することです。そしてわがまち豊中市を日本、関西そして大阪の玄関口の国際都市として発展させたいと願っています。
成田と羽田、関空と伊丹のように国際、国内の空港を分けた日本の「内際分離」の航空政策が失敗したのは明白です。羽田は再国際化して世界でも人気の空港になっています。
韓国、シンガポール、中国、タイ、マレーシア等の巨大ハブ空港からの大阪へのルートを広げることで、さらに多くの訪日客の増加が期待できるはずです。また関西各地からも海外に行くのに便利になるはずです。
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既存の関西空港と大阪空港の国際線はこんな風に住み分けできます。
・大阪空港は近隣アジアのメガハブ空港間を結ぶ路線限定の国際化とする。
・利用者の利便性と日本の航空会社の収益向上のために、JALとANAをメインにする。(通常運賃)
・環境問題も配慮し音が静かなこれまで通り、定時制で中小型旅客機限定にする。
関空は24時間空港のメリットを活かした貨物輸送便と格安運賃のLCC、そして遠距離国際便を中心とすればよいというのが私の考えです。
これまで大阪空港は騒音問題もあって離発着回数に制限があるのです。昨今、低騒音機が増え、今後規制も緩和される見込みですが、反対の声もあるので国際化とは分けて考えたほうがよさそうです。
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「大阪空港廃港論」というのもありましたが、それも関西空港と大阪空港が民営化されたことで実質、無くなりました。そして神戸空港もこの4月には同じ関西エアポート株式会社の元で一元管理されることになります。
なので、おそらく今回の大阪空港改修は再国際化を見据えた工事の意味もあるんじゃないかと思っています。
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大阪府が掲げる
「副首都・大阪」の構想や、大阪の発展を加速させるインパクトとなる日本万国博覧会と統合型リゾート(IR)の誘致を推進していくために、大阪国際空港の国際化は一番かんたんに実現できるアジアゲートウェイの都市インフラ充実になることは間違いありません。
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長年、夢として語り合っていたことが、近年のインバウンドの増加に伴いすべてのことが大阪国際空港再国際化の実現への追い風になってきています。何故今これを書いたかといいますと、話を公にして実現に拍車をかけたいということもあります。昨年の市議会でも空港国際化の質問が数回出ていますので、今年春の市長選で民意を集約し、具体的に話が進んでいくのではないかと期待しています。
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大阪空港のはるか上空を関西空港から飛び立ったLCCらしき飛行機が飛んでいきます。海外へ向かっているのでしょうか。数年後には
「OSA」の空港コードが復活し、ここから世界にまた飛び立って行くことを期待しています。
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最後に訪れたのが冒頭のこちらです。
20年以上前にまちのアイデンティティとして「高校野球発祥の地・豊中」「大阪国際空港のあるまち・豊中」というキャッチフレーズを地元で創出しましたが、行政が今、積極使用しているのは「高校野球発祥の地・豊中」です。昨年はこちらの
「高校野球発祥の地記念公園」をつくりました。
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毎年のようにドラマがある
全国高等学校野球選手権大会(夏の全国高校野球大会)。高校野球といえば舞台は甲子園。でも実は、大会の前身である全国中等学校優勝野球大会が初めて開催されたのは、豊中グラウンド。ちょうどこの場所にありました。
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第1回大会からの歴代優勝校・準優勝校の名前が入ったプレートを掲載する壁が設置されています。このプレートは第200回大会まで設置可能です。ただここは住宅街の中にあり、案内表示などもないので市民でも知らない人が多いのが現実です。あくまでメモリアルなので、ひっそりとあるだけでいいのかも知れません。
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のんびり自転車で豊中を一周したら20kmも走ってました。
みんカラで住んでるまちのことを書くのはこれがはじめてですが、ご興味を持っていただければ有り難いです。
私はこの豊中というまちが大好きです。もっともっといいまちになるよう、これからもみんなで盛り上げていこうと思います。
最後までご覧いただき有難うございましたm(_ _)m