「クラリティ FUEL CELL」の説明を聞きに行った「Honda Cars 東京中央 港店」では「クラリティPHEV」の見学のみで、試乗ができなかったので、「Honda Cars 東京中央 三鷹店」に試乗に行ってきました。
「クルマでいこう!」などのいくつかの動画を見る限りでは、プラグインハイブリッドの機構もさることながら、「クルマとして良くできている」「ホンダでもこんなに良いクルマが作れるんだ」「ホンダ車の中でもトップ3に入る乗り心地の良さ」等の好評価が多くなされていることから、基本をしっかりと作り込まれたクルマなのだろうとの予測はできるものの、クルマはやはり「乗ってみないとわからない」ですので。
港店の展示車のボディカラーは「コバルトブルー・パール」でしたが、三鷹店の試乗車は「プラチナホワイト・パール」でした。
クルマに近づくと太陽光がボディに当たってパールがキラキラと輝き、とても綺麗です。
何となくかつてのシトロエンを思い出させるリヤタイヤカバーが付いていますが、これは「タイヤ上部をカバーすることで、空気をスムーズにリアへ流すとともに、リアまわりの伸びやかなデザインに寄与している」とカタログに説明がありました。
個人的にはとても魅力的なデザインに感じます。
電動車を運転するのは初めてなので、基本的な操作について営業主任のT氏に説明してもらいました。
時節柄、営業担当者の同乗はなしで、自由に15分ほど走ってきてくださいとのことでしたが、操作が不安なのと、走りながら疑問に思ったことをその場で質問したかったので、T氏に同乗をお願いしました。
始動ボタンを押してもエンジンがかかるわけではないので、メーターパネルが点灯して「READY」の文字が出たら発進OKです。
アクセルペダルとブレーキペダルが若干車体中央寄りにオフセットされていて、ブレーキペダルがステアリングの軸の真下からやや右側あたりに位置しているのが気になりましたが、操作していて特段の違和感は感じませんでした。
シートベルトを締めて「D」ボタンを押し、アクセルペダルを踏み込むと、パーキングブレーキが自動的に解除されてクルマが動き出しますが、モーター駆動なのでいたって静かです。
ディーラーの敷地から車道に出る段差を降りた時の揺れ方は、1,850kgの車重を感じさせるゆったりしたもので、船の揺れを連想しました。
ひょっとしたら以前試乗した「シトロエンC5」のように、走っている時も船に乗っているような乗り心地なのかと思いましたが、走り出してみると、そうではありませんでした。
強い突き上げもなく乗り心地はとても良いのに、柔らかすぎることはなく、しっかりと腰のある柔らかさを感じました。
「クラリティPHEV」は「EVドライブモード」「ハイブリッドモード」「エンジンドライブモード」をクルマが知能的に使い分けて高効率な走行を実現していますが、街中を普通に走っている場合はほとんど「EVドライブモード」でモーターで走行しています。
試乗でもずっとモーター駆動で走行していましたが、アクセルペダルを踏み込んで加速する時もエンジンはかからず、モーターの押し出されるような力強い加速感が味わえました。
愛車のヴァンテージで2速に入れて踏み込んだのとあまり差がないような感じでした。
途中で「HV」ボタンを押して「HVモード」に切り替えてハイブリッド車として走ってみましたが、エンジンがいつかかって、いつ止まったのかわかりませんでしたし、エンジンがかかっていても、一定の回転数で回っていて、アクセルペダルを踏み込んだら回転数が上がるというわけでもないので、微かに何かが回転している音が聞こえるだけで、静粛性は高かったです。
PHEVは電動車ですので、ブレーキは、回生ブレーキと実ブレーキを併用しています。
ハイブリッド車は2つのブレーキの繋がりの不自然さが以前から指摘されていますが、街中を普通に走っている限りでは、そのような不自然さは特に感じませんでした。
初めてPHEVの運転を体験しましたが、静かで快適で力強い走りが味わえました。
高速域での動力性能は不明ですが、快適に移動するための乗り物としては、かなり優秀ではないかと思いました。
また、二酸化炭素を出さずに走っているという精神的な満足感が想像以上に大きかったのには自分でも驚きました。
「クラリティPHEV」には様々な先進の安全装備が備わっていますが、試乗で良いなと感じたのが、左側のドアミラーの下に後方を映すカメラが付いていて、左のウインカーを出すとその映像がナビ画面に映し出される機能です。ドアミラーには写らないボディの左側面とそのすぐ外側のスペースの映像がはっきり画面で見られるので、巻き込み確認が確実にできて安心でした。
「クラリティPHEV」にはすっかり魅了されましたが、試乗が終わり、自宅に向かって愛車のヴァンテージを走らせながら改めて考えたのは、「あんなに楽で快適なクルマを運転していたら、早くボケるかもしれない。ボケ防止にはMTのヴァンテージに乗り続けるべし」ということでした(笑)
「クラリティPHEV」、興味がおありの方は、ぜひ一度、試乗してみてください。
Posted at 2020/11/23 21:53:27 | |
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