ここではジオメトリとアライメントが分っていない人の為に解説いたします。
サスペンション関係で良く出てくる言葉で、
アライメント と ジオメトリ
ですがその違いを皆さんは理解していますか。
少しだけ上からのコメントをお許しください。
だってー
この両者を混同しているような方や記事を一般の雑誌でも
少しメカに振っている専門誌でも見かけることがあるわけですよー
それで私なりに再度解説しておこうと考えました。
□随分上からのコメントジャー 無いんで内科医
・・・いやいや ないのではないのでは
※解説
サスペンション(英: Suspension)または懸架装置(けんかそうち)は、主に車両において、路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、車輪・車軸の位置決め、車輪を路面に対して押さえつける機能を持つことで、乗り心地や操縦安定性などを向上させる機構。
ホイール・アライメントは
車に対するホイール(タイヤ)の取り付け状態(角度)を指すのに対し、
サスペンション・ジオメトリとはサスペンションの動き自体を決めるために
カーメーカーの設計者が車両に有る規制(エンジンやデフのレイアウトから)を
設計する時に、決められているアーム長さや取り付け位置などの
幾何学的な形状や相対位置のことを示しているのであります。
例えて一例
フロントタイヤのアライメントでトーイン値が左右それぞれ0.5ミリづつあるので
進行方向に対して
上から見てそれぞれ内側に向いていますといった感じでしょうか、
これがアライメントですが
・・・そこでジオメトリーはサスペンションの取り付け方に
ステアリングユニットのタイロッドの取り付け位置から調整部を変更して
トーイン値を変化させる取り付け機構がジオメトリーです。
したがって同じレイアウトのジオメトリーであっても
アライメント値は変更できるわけです。
ただし 此処ではそのトーイン値がタイヤが上下する量 (タイヤトラベル)
という事で先の幾何学リンクレイアウトから
トーインが変化するのですが トーインが変化する事で良いことと悪い事が発生します
・・・此処の流れは後で・・・おいおい
アライメントを理想的な状態に極力近づけられるよう出来るだけ
設定(設計)するようにしていますが、
理想に近づけるためには本来はアライメント変化の少ないジオメトリ設定と
可変特性を得る物が理想ですし、
ホンダなどはその素性を良くしたい為に狭いFFエンジン搭載で両脇に
あるエリヤで適正値を得る為にダブルウィッシュボーン等の車高や
サスストローク変化によるアライメント変化が少ない方式の
サスペンションを採用していますね。
よく言われている事ですが走ると変化するアライメントを止まっているとき
(停車時)に測るだけでいいのかという輩に対してへの回答
・・・トーインやキャンバやキャスターといったホイール・アライメントの値は
静的なイニシャルアライメントであります、車が停止している状態での
測定値ですが、それらが動的にどう変化するときにはその静的に測定した値
を中心に変化する事になりますからとりあえず1Gでの値を測るように
しているのであります。
まあプロのように走らせながら測定する計測器がありますが、
俗に言う六軸系が測れますが
素人が気楽に測定できるような価格設定ではありません。
うーーーん 一回 何十万円かなー
買えば 何千万円かなー カーメーカーでもリースやレンタルで対応していたりします
アライメントの変化比率はジオメトリに依存しているという関係にあります。
良いアライメント変化は良いジオメトリー配置によってでしか得られないとご理解ください。
チューニングショップや、最近はカー用品店でもいわゆる四輪アライメントの測定や
調整を行うサービスがありますがそういった機器があったところで車高が変化させられると
元々のジオメトリーの設定により出てくる値なので正常なアライメント変化は生まれる事は
ありません。
□此処で通常の設定は先の、カーメーカー設定の値にキッチリと合せてくれます
当然リンクやナックルなどの取り付け部はネジ等で固定してありますから、
取り付け部の製造上の都合から精度を確保できないので長穴や穴径などにより
調整していることになりますからバラつきが確実に発生します、
それは左右で発生することでそのままくみ上げただけでキチンとした値が出ていると
考える方もいらっしゃいますが、実は標準値になると思って組んでみてもアライメント自体に
左右差が生じて同じ値になることは少ないのであります。
それはボルトが右に回すと締まる事にも原因があります。
あっ ここは余り考えない方がいいですよ・・・奥が深いからね。
光学測定器等を用い、キャスターやキングピン傾角等も測定して左右同じように
調整するためそれらを「アライメント」の項目として扱われていますが、
それらは組み付け不良や事故によるジオメトリの左右差、
あるいは車高を下げたことによる不適切なジオメトリを補正したりするためものであり、
それはすなわちジオメトリの幾何学的に支配されている範囲内での調整であるのです。
お釈迦様の手の中で暴れているつもりの孫悟空のように。
イニシャルアライメントを調整するとき、多くの場合アライメントだけを
調整することができない(たとえばアッパーアームの長さやピロアッパーでキャンバーを
調整する場合など、わずかながらジオメトリも変化する)など実際には双方の境界が
多少あいまいな部分も存在するのですが、アームとリンク長や車体側の取り付け側が
変わらない限りアライメントの変化範囲の中でしか調整できないわけです。
カーメーカーの指定している車高とバネレートでの車高の変化で各ジオメトリーの
により規制されている軌跡により発生するアライメント変化は良いとこを使っているわけ
(と信じたい) ですから、出来るだけ適正値 (急変しない) にセットに近づけていますが
ユーザーが車高を変化 (普通は下げる) させると本来ジオメトリーは車体に
取り付いているリンクなどの複雑な円運動の組み合わせで成り立つアライメントに
支配されている訳です。
端部にはナックルなどが取り付いているので設定の車高値から離れるほどトーインなどは変化率が増加します。
※通常は車高を下げるとトーインがアウトになるようなセットにしてあるのが
セオリーでありますから・・・此れが安全セッティング
バンブアウトという言葉がありますこれはバンプ(サスが縮む事)すると
トーインがアウトになるということですが、
車両がロールすると外側のタイヤが最初の値よりトーインがアウトになるということは
アンダーステアに設定しているという事で完全に安全な特性にしてあるのです。
まあ、この値の少ない物がスポーティとか言われているのでしょうね。
難しいですかー
もう少しだけです、笑い^_^
その上にlリンクやアームで繋がっていますから円弧運動の常でローダウンすると
トーイン変化の大きくなる領域になるので (そういうものなのです)
幾ら静的なアライメントを正常値に整えたとしても其処からのトーインの変化率が
大きくなっている為に標準車高と同じサスストローク変化が同じでもトーイン変化が
大きくてなり、結果タイヤの偏磨耗などになって表れてしまいます。
当然、それは真っ直ぐ走っているときでもその現象は発生しますから通常なら
路面入力からノーマル車高ではトーインの変化は少ないエリヤなのですが車高短は
車体は上下に動きサスペンションがストロークする為に旋回しなくても
タイヤが偏磨耗するのです。
逆にローダウンする場合はバンプ側のストロークが少なくなるので標準より
バネを堅くしてサスストロークを少なくする事でトー変化は少なくする物の
そのケースでは当然タイヤの面圧は均等にならないのでそれでも早期磨耗します。
それぞれのリンクやステアリングリンクエンドの長さが長く設定できる
(実はサスリンクとの長さを合わせられる) 車両は足回りの素性が良いといわれます。
スバルレガシィなどのサスはリンク長やステアリンク系のジオメトリ変化が
少ない脚なので素性はいいですよ。
大好きな脚です
二つの言葉の考え方は異なるものであるのです、ご理解いただけましたか。
まだまだ奥に有ります・・・では どんとはれ