この週末はあいにくの雨(*_*) 結局、Zには乗りませんでした(*_*)
外に出ないので、読書の秋にふさわしく本読みに没頭しました☆
読書したのはコチラ・・・1989年10月発行の、ゲンロク誌です。
八月にお会いした、セリカXXのブレイクストームさんからいただきました☆
スーパーカーがメインなゲンロクですが、この号には当時出たてのZ32の特集が載っているんです(*^^*)
・・・そのZ32特集の中に、Z32のデザインを指揮した前澤義雄氏のインタビューが載っており、読んでみました。
自動車は異文化を母体に生まれました。それをこれまで見よう見真似で学びました。西欧文明産品のセオリーを学びました。しかしその延長上では、西欧を追い抜けません。
一方で、西欧の産品の中に感動を与えるものが少なくなってきました。
お手本がなくなってきましたので、結局我々日本人の感覚の中にポテンシャルがあるのではないか、それを使うしかないと考えました。
日本的とか、いかにも日本らしいデザインを狙うと、ローカルな製品になってしまいます。あくまで、今まで学んできた西欧のセオリーの上に立ち、そこからさらに何かクリエイトしていくときに、頼れるのは日本人のポテンシャルしかない、という意味です。
欧米のデザインは、パワーやボリュームの強さ、対して日本は”強靭”という意味の強さがあります。
強靭・・・日本刀 (機能に基づいて一番よいカタチになっていると同時に、存在するだけでハッとさせるような雰囲気がある。作り手がそれをカタチにしている) や、日本舞踊や能の舞 (ゆるやかな動きを基本としながらも、カタを決めるときに見せる、ビシッとした動き) に宿ってます。
Z32のデザインにおいては、そういう強靭さの要素を何とか取り入れられないものかと、考えました。
ちょっとした面の張り、カタチのバランスの問題で強靭さが決まることもあります。そこを日本人としての繊細さで実現させ、力強さや存在感を醸し出し、欧米のパワーやボリュームにトータルな強さで対抗しようと努力しました。
繊細さは線の引き方、面の整え方で出しました。
結果、「近くで見るといいけれど遠目ではダメ」という日本車の通説を覆しました。ディテールはイマイチだが遠くから見るといい、という大陸的なデザインです。
大陸的なデザインとなったZ32は、アメリカの風土に完全に馴染むデザインとなりました。
「日本文化のポテンシャルを土台にデザインした」と前澤氏は語っていました。日本文化に根差すことにより、日本車離れしたデザインを完成させたのです。
スポーツカーとは非日常性な存在。
自動車は基本的に、人間の本能に結びついて突出したものを持っています。それをカタチに示さなければならないのが、スポーツカーのデザインです。
Zは、ある種の喜びや興奮を、トランスポーテーションの中につきつめたもの。エキサイティングな佇まいや性能を、実用車領域のユーティリティやクオリティで与えてくれるものなのです。
スポーツカーの存在意義は、生活の中で普段は出しにくい本能とか情念をかきたててくれるところにあります。
非日常性というのは使う人が作るもの・・・乗り手がどう非日常的な感情移入ができるか。Zはそれが出来るクルマです。
ミッドシップにしなかったのは、非日常性が強くなりすぎるから。そして性能的にでなく、非日常性の記号としての意味があるから。
FRのアドバンテージを承知しているから、FRで最高のカタチを作ろうと考えたのです。
大まかにですが、内容をまとめてみました(*^^*)
日本文化のデザインとは・・・そう聞くと本当に”和風”なクルマに見えてくるから不思議なものです。
日本文化を土台に生まれたZ32を、今もなお乗っていることを誇りに思っています。今後も堂々と乗っていきたいですね☆
雨の休日でしたが、いい読書ができました(*^^*)
Posted at 2017/10/15 18:37:26 | |
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