食わず嫌い
良く「ト○タ車なんか乗れるか~~」とか、「ホ○ダ車なんかイカレポンチw」とか言って乗らない人が割といますよね。
別にそういう人が己の信念で乗らないのは良いですが、乗ったことが無いなら非難してはいけないと思うのですよ声を出したりブログにしたり。
外国車と国産車で線引きする人も多く居ますよね。
国産車は欧州車に○○年遅れているとか。
どこのメディアに吹き込まれたか知りませんがw
とはいえ、その車に「触れるチャンスがあるか?」とかタイミングとかも実際あるわけで、何となくタイミングを逃すってのもあります。
「何でこんな事を書くの?」って思われると思いますが、私正直
「高級セダン」
ってカテゴリーが全く興味なくて一切触ってませんでした。
なので車の静寂性とか高級感とかっていまいちピンときてなかったです。
「只の”ウェイト”だろう」
ってww
高級=重い車=運動性悪い車=電子デバイスで余計なちょっかいを入れる=思った通りに動かない=マニュアル無い=興味ない
うを、全部イコールで繋がったww
まあ人の信念なんてこんなもんですよね。
なので「高級セダン」は私の中では興味が沸くこともなく興味がないので違う世界の話として、
「評価外」
でした。
そんな事情があったことを念頭に、以下のレポートを見ていただいて、多少の不備・不愉快は高級セダン1年生がオイタしたと思って華麗にスルーしていただけると幸いです。
さてさて、ちょいと縁あってマジェスタのハイブリット車を試乗運転しました。
試乗としては程々に街中を流れに乗る程度くらいですが運転してみました。
「なるほど!高級セダンって凄いんだ!!」
ってのを掛け値無しで感じさせて貰いました。
以前
局長(正岡貞雄氏@ベストモータリング初代編集長)のプログレ(改修後)を運転した時に「凄くコントロール性が良い」と感じました。
車重もあるのですが、そう感じさせないキビキビした運動性。
だけどスポーティーとは違い、
「街中を普通に運転して走れるという味付け」
に好感が持てました。
変なスポーツを意識したセダンモデルよりよっぽどコントロール性が良いんです。
桶川で以前福田剛選手がジムカーナで振り回していたのがよく分かりました。
「そういう風に使いたくなるほど普通に振り回せる」
色々理由はあると思うのですが、ちょっとその辺はさしおいて全体的な感想ですね。
素直に普通にハンドルの切り込みとかが普通で適正で、ポンと乗って運転して怖くないのが非常に良かった。
R35GT-Rのような「ここをコントロールして!」っていう車の芯の部分が割とハッキリしていていきなり手に馴染むような車でした。
そしてクラウン・マジェスタ・ハイブリット
やはり車の芯が見える、非常に人間に優しい車でした。
大きさもパワーもビートとは桁違いですが、踏んだ分だけ前に穏やかに出てドライバーや同乗者にも恐怖感を与えない車の動きと加速力。
それだけの質量をきっちり止めるブレーキ制動力とやはり恐怖感のない制動力の立ちあがり。
電子デバイスはあくまで控え目で、コントロールは「ドライバーありき」という運転手を立ててくれる運転の自由度。
それでも度を超えれば助けてくれる効きの良さ。
車としてロールが少なめな目で突き上げもなくしなやかに動くのにマンホールなどの路面凹凸をいなしてくれる懐の深さ。
急な加速もノーズアップやリアの沈み込みを抑えてちゃんと路面とタイヤの接地をアシストする・・・・
「オーリンズ足が純正で付いてきているような感覚」
に驚かされました。
トヨタの高級セダンってスゲェなと。
内装も目立ちすぎずに高級感を出している感じです。
初めてでも違和感なく乗れるのが好印象!
じゃあオーソドックスかというとそうでもなく、私が気に入ったのはタイヤの空気圧インジケーター
数値がリアルタイムなんです。
俺のビートに欲しいな!!ww
いやね、この空気圧がリアル表示なのってこんなに良いと思っていませんでした。
街中走行だけですが、峠とか走った時に前のタイヤコジっているとかそういうのが一目瞭然ですよね!
もう一点、AV機器のONとOFFがスイッチ一発!
最近のカーオーディオはスイッチの位置が判らない上に、長押しとか・・・運転に集中するのにオーディオからの情報は邪魔なのでナビ以外は大体切ります。
その切りスイッチが見あたらないとか小さいとか・・・良く社外オーディオにありがちですが、
「萎えます。」(<個人の感想です)
運転の邪魔だから消させてくれ~~
あ、横にそれてた。。
とにかくトヨタ・クラウンマジェスタハイブリット。
60キロ越えてもワンダリング(ワダチなどにフロントタイヤが捕らわれてハンドルが揺さぶられる=どこ飛んでいくか判らない恐怖感が出る)が発生せず、アクセル踏んでも空が見えない程度にしっかりタイヤを接地させつつ姿勢を維持してトラクションに繋げる。
「素晴らしい!!」
更にフロントウィンドウから見える外の景色から「今60キロくらいかな・・・」と感じた風景と現状の速度が結構マッチングするんです!
体感と実際が一致する車。
大昔にクラウン(90型)を運転したことがあるのですが、ちょっと高級感を間違った方向に行っている印象で
「車として好きになれない味付け」(<個人的な感想です)
だったのですが、今回のクラウンマジェスタハイブリットは、車としてコントロール性・コントロールさせて貰える部分の多さに
”車として好感が持てる車両”
でした。
中でも車側の性能として一番感心したのは「ブレーキ」!!
本当にビックリするくらい最高でした!
最近のブレーキで初期制動でかっくんってするブレーキ・・・そんなブレーキを真っ向から否定するくらいブレーキバランスと制動力の立ちあがりがずば抜けて優れた仕上げでした。
高速道路で高速状態からの急ブレーキとかは判りませんが、60キロ付近からの信号停止は、止まりたい場所を視線で確認して、足をペダルに載せてる感じ。
最後の瞬間までかっくんかっくんすることなくす~~っと減速してスルッと止まります。
感心しました。
何か運転が上手くなったと勘違いするようなブレーキの効き方ww
人間が1/1000秒を争うくらいの繊細なブレーキ技術で止めなくても、ペタルに載せればピタリと止まるんです。
マジ凄いんですよ!!
もちろんとても手がない価格ですが、ビートを卒業のお金持ちな方の家族用とかにはお薦めですね!
同じ価格帯の他の会社のは見なくても良いと思いますww(そっちもちょっと乗ったけどね)
トヨタ・クラウンマジェスタハイブリット
この名前だけ覚えておけば十分かと思いました。
高級セダンというカテゴリーを全然見向きもしない人にこれだけ考え方を変えさせるくらい
「車として人間との立ち位置をよくわきまえてくれている」
”ゆえに人と車が正しい関係で走れる。”
素晴らしい!
電子デバイスがバリバリ入っているのにそう感じさせない、古い車を運転しているような感触にさせてくれます。
もちろん走りが古くさいとかそういう意味じゃないですよ。
電子デバイスが無かった時代の名車と呼ばれる車を運転しているような・・・そういう感じです。
それが最新式のハイブリッドに電子デバイス入って、それでも一歩引いた所からドライバーを支える立ち位置で控えめに居てくれる。
機会がある人は是非一度試乗して欲しいですね!
驚きました。
高級セダンの今までの印象を完全にひっくり返されました!
買えないし買う気もないけど。
ただ車としての本質的な部分がしっかりと作り込まれた上に電子デバイスで安全性を高めている感じなので、競技で車を振り回す人でもおそらく納得のいく仕上がりになっていると思います。
もちろんこの車で競技とかは無いですよ!!(汗)
ただ本気で走る人たちの家用の車として、何も弄らずそのまま乗って普通に使えて疲れないし、手応えがしっかりしているので怖くない。
ニンマリ出来る性能だと思います。
逆に初めての人が命を保護する意味でこの車が人生最初の車になったとしたら・・・
「この後に買う車が無くなる危険がww」
結局何年経っても欲しいと思える車が出てこないとか。。
そういう感じになるかもしれませんね。
いやはや驚きました!
この車の乗り味が「良い車のお手本」的な立ち位置に座って、他の車にも移って行けば、車を好きになってくれる人がもっと増えると思います。
トヨタさん、GJ!
*****
今回の試乗で、高級セダンだからフワフワした乗り心地でハンドル切っても手応えが鈍いような印象を受ける車は
「車としてダメなんだ」
と感じました。
逆にスポーツ性を売りにする高級セダンもメーカー出荷の段階でちゃんとコントロールする人間の事も考えてなければスペック的に同じか更に高かったとしても
「車としてダメ、むしろ終わっている場合もある」
というのも確認できました。
まず「普通に車」がしっかりあって、その車を人間がコントロールして、そのコントロールを逸脱しそうな時に電子デバイスがそっと助けてくれる。
高級感のために乗り心地を良くするためにフワフワサスで路面感触を伝えにくい車体で電子デバイスを前面に出して必要以上にお節介を入れる。
「アンドロイドに乗って居るんじゃない、車を人間が運転して居るんだ!」
そういう車は「最新の」とか「1ランク上の高級セダン」とか「最新を理解できない貧乏人は他所にいけ」とかキャッチコピーで言われたとしても
「ダメなモノはダメ」
という物差しが出来ました!
人間が使いにくい、負担が必要になるシステムデバイスが車の仕上がりになっていて最新とか言われても全否定ですね。
さらに車として反応が遅すぎたり過敏すぎたり・・・人間に疲労となる負担を運転するクセとして必要な車はディーラー車としては終わっていると認識できるようになりました。
今回のマジェスタハイブリットは素直に良い車と感じました。
走り出して20秒後には結構笑顔で運転できました。
試乗コースから外れて遠回りしたのも内緒ですww
でもそうしたいくらい、そうしても不安無い仕上がりの車でした!
それだけ人間と車の立ち位置がちゃんとしていると感じました。
新しい車の物差しがまた一本増えましたが、今後のセダン品評は今回試乗したクラウンマジェスタが基準となるので今後の点数はかなり渋いだろうなと思いますww
良い勉強。
良い発見の機会に恵まれました!
関係各所には感謝です!
ちなみにトヨタ・プログレを運転したことがある人なら、あの一番良い感触が正常進化した感じがマジェスタハイブリットで同じ延長線上に存在していると思います。
私はそう感じましたが如何でしょうか?
メーカーの技術力の凄さ。
この車が「日本車」をブランドとして引っ張るのだなと感じました。
闇に葬った車の会社の人はもっとしっかり煮詰めましょうね。
味付けとか方向性とか客層が違うとか言い訳の前に、手に汗握ってワンダリングと戦い、常に左足をブレーキの上に載せていないといけないなんて終わってますよ。
マジェスタは右足だけで十分に2ペタルをコントロールできて、周りの状況に気を配れるほど人間に優しくできてました。
比較のうえで素晴らしい車でした!
*****
色々あると思いますが、全て私の個人的な感想なので、覆す気も他の方に押しつける気もありません。
読んでくださったあなたと意見・感想が違っても、それは人生経験の違いから来る相違なので
「目の色変えて反論しないでください。」
お願いします。
あくまで「私が思った所」なので、思想の自由と表現の自由を主張しますw
とリスク回避しつつ、それでも感想を書いても良いと思うほど良い仕上がりの車に感じました。
今後のトヨタは凄いかも。