2010年12月27日
ここに書く話題でもないのでスルーしてください。。。
白い犬が転がっている某通信事業者(SB)が最近「光の道」というTVCMを大量出稿しているのは既知のとおり。
そもそも「光の道(構想)」は今年の半ば頃、総務省のICTタスクフォースが「光の道」戦略大綱案の報告書案を提出・発表した事から始まる。
概要は「「光の道」構想は、2015年ごろを目処に超高速ブロードバンドの整備率を100%とし、日本のすべての世帯におけるブロードバンドサービス利用の実現を目標とするもの。」というもの…。
つまり、日本全国津々浦々まで張り巡らされ今現在稼動している固定回線やADSLなどに使用されているメタル(電話線)から光へ完全移行するという事だ。
そこで総務省は移行にかかる費用とメンテナンスなど運用等に関わるコストの試算をNTTにさせたところ、SBが「光の道」計画をゴリ押しするかの様な試算で「弊社ならこんなに安くできまっせ!」と何の根拠もなく言い出してきた。
その試算の差は・・・
<整備投資額> NTT 3.8兆円 :SB 3.1兆円
<設備保全費> NTT 3400億円/年:SB 840億円/年
<減価償却費> NTT 3670億円/年:SB 2370億円/年
<管理コスト> NTT 2850億円/年:SB 990億円/年
その他省略
電柱を立て回線を張り巡らし何十年も架空線と電柱を維持し、交換局内の機器を維持管理してきたNTTの試算と回線を借りているだけで今まで一切維持管理の実績のないSBの試算、どちらが信頼できるかと言えば…NTT。
超高速ブロードバンド網の整備が不必要だとは思わないが、SBが執拗なまでに「光の道」に拘り、サイトでは「A案(国民負担アリ、5000円/月、地方切捨て、2025年以降実施)。B案(税金ゼロ、1150円/月、全国、2016年実施)。どちらがいいと思うか投票しなさい」というもの凄く偏った情報のみで投票させる企画まで実施し、更にはTVCMまで流す様になった。。。
総務省の出した報告書ではSBの構想?妄想?とはだいぶかけ離れたものとして最終報告が発表された・・・。
SBが提出していた「光の道」構想の最終案。
・NTT東西が抱えている光回線の事業を分離し、アクセス回線会社を設立する
・アクセス回線会社は政府を含む、NTT、KDDI、ソフトバンク他の共同出資とする
・税金ゼロで全国計画的工事、メタル回線の撤去、光回線基本料金の値下げを実現する
総務省の「光の道」構想の最終報告は以下と決定。
・NTTを現体制のままで設備やサービスなど機能別に分け、人事や情報、会計などを厳格に区分して、他の通信事業者との競争条件の公平化を図ること
・NTTが他社に貸し出す光回線費用の値下げを働きかけること
・3年を目途に普及状況などを検証し、問題があればNTT再編も含め再検討すること
つまり、NTTの(光回線の)事業分離は見送られたわけだ・・・。
話を戻し、SBが企んでいた事とは何なのか???さかのぼると2005年の郵政選挙で落選し、SBのS社長に拾われ今はSB社の社長室長をしているS氏の存在が気になるわけで、当時の総務大臣原○氏(同期当選)との関係を叩かれた時期もあり何やらキナ臭い…。
そもそもSBがなぜ「光の道」に拘わったのかが疑問なわけだが、とあるサイトに気になる記事があった。それは現在SB傘下のYBBでADSL事業に参入した事が関わっているかもしれないという事。
ん?と思うが、SBのADSLの局舎機器がそろそろ耐用期限になり、SBにとってはとんでもない「お荷物」を背負っている状態だという事…。
それら機材の耐用期間がSBの言う「13年」だとしても、ここ3~4年の間に耐用期限がきてしまう。これが参入当時、利用者獲得のために日本中の局舎にばらまいた機材すべてに到来してしまい、機材の入れ替えなど莫大なコストをかけないとサービスの維持ができなくなってしまうという。
つまりSBは顧客に文句を言われない状況でADSLのサービスを廃止しなくては、参入当時の膨大な赤字をまた背負う事になってしまい、それを回避するためには国の音頭で推進される「光の道」計画に便乗し、何事も無かったかの様に「ADSLは終了しました。」としたかったのではないか!?という事だ。
政界と癒着?して何が何でも「光の道」を実現させサービスインさえしてしまえば、デタラメな試算で隠していた運用維持費の莫大な誤差(赤字)が出ようが、総務省が推し進めた事業ゆえ結局のところ最後に補填するのは国と納税者の税金…。
一番得をするのは、誰に文句を言われる事も無くお荷物のADSLを捨て、タダ同然で光回線を借り放題の事業者(SB)という事になるやもしれず。。。
政府的には2015年を目途に各家庭に光回線を普及させることが目的のようだが、果たして「地デジ」の様に巧く物事は進むのか・・・。まずはNTTの光回線の貸し出し料金を値下げし、SBなどの事業者がメタルと光の価格差を無くさない事には利用者も納得できないと思うのだが・・・。
総務省に裏切られ目論見が外れたSB。足元をすくわれた白い犬がコケているかの様でもあり少し笑える。※関係者の方が居ましたら部外者の戯言と思い笑って許して~^^;
Posted at 2010/12/27 19:43:27 |
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