Noise, Vibration, Harshness（騒音・振動・ゴトゴトと感じる振動）　前編

年末から新年にかけて行った、点火系のリフレッシュが完了した頃から気になりだした「不快な振動・騒音」、自分でもうまく表現しにくいのですが、とにかく不快なのです。

「Noise, Vibration, Harshness（騒音・振動・ゴトゴトと感じる振動）」という言葉を見つけました、略して「NVH」だそうです。

今年はずっとこの対策に追われ、整備を楽しむというのとは少し感じが違ってきました。

まず、　エンジンマウント4箇所全て交換し、エンジンの振動がボディに伝わっていた不快な振動がなくなり、別の車のように室内は静粛性を取り戻しました。
同時に、静粛性を取り戻したことで、別の「NVH」が気になるようになりました。

こんどは車体下部からの「NVH」で、これは場所の特定や症状の診断が難しく、「最初のディーラー」では、プロペラシャフトのジョイントのガタによる振動の可能性が高いという診断結果で、自分でもその可能性が高いと思っていました。
不快な周波数の音というか振動が出ているということに気づいてもらえたのは、ベテランで年配であったからでしょうか、「女性ではおそらく気がつかないでしょう」という言葉が印象的でした。

対策としては新品に交換するのが確実なのですが、高額で、しかも絶対に解消される保障がなかったので、中古に交換してどの様な変化が起こるのか試してみました。
3ピース構造のシャフトを2回に分けて交換し、最終的に3ピース全て入れ替えたのですが、良くなった部分とそのまま残っている部分があるのですが、不快感は残っていたので、引き続き改善を模索する状態が続きました。

この時点ではまだ、新品のプロペラシャフトに交換すれば直る可能性が高いと自分では予想していましたが、プロペラシャフト以外の可能性も十分考えられたので、念のため別のディーラーで診てもらい、機械による音の測定を実施し、診断結果は「マフラーの劣化による「こもり音」の可能性が高い」、という意外なものでした。

機械の計測では「トランスファー付近」と「マフラータイコ」の2ヵ所から低周波（60Hz以）が出ていたのですが、「トランスファー付近」の音は、近くにマフラーのブラケット（振動を抑える機能の付いた）があったことから、マフラーと関連づけられて解釈され、この時点では「トランスファー付近」つまり「AT」は疑われませんでした。

対策として、マフラー一式交換することになり、交換後は慎重に効果を確かめてきましたが、マフラーの「こもり音」による不快な周波数の音は解消されたようですが、不快感というのはまだ残っていました。

マフラーの交換は、最初から診断結果には半信半疑でしたが、以前から交換を検討していたので、リフレッシュ目的の意味合いが強いものでした。
結果的に「こもり音」の解消になり、今後もしばらく乗り続けるつもりなので、高額な出費でしたが、交換は必要だったと納得しています。

冷静に振り返って見ると、ディーラーの体質では、自分のような症状の場合、正確な診断は難しいと感じました。
「ディーラーだから大丈夫」と頼りたくなりますが、今回のケースもディーラーに全てまかせていたら、大変な出費になった可能性があります。
ユーザー側にある程度の知識がない場合、「色々な意味で」大変になりやすいケースだと感じました。
おそらくディーラーも自分のようなケースは診たくないというのが本音だとは思いますが。

本質的には、こういった「NVH」の対策は「それぐらい難しい」ということだと思います。
そして車の状態は自分が一番理解しているので、自分の感覚、これまで行った対策、対策後の変化、こういったことを総合的に考えて診断することも、とても大切だということを感じました。

こうして、自分なりに原因と対策を捜しているときに見つけたのが、4月8日の記事「「フルタイム４WD」であるということ。」で、特に「音，振動源及びその伝達経路としての駆動系」という言葉に惹かれました。

ここから、「NVH」への対策は「駆動系全体として捕らえる必要がある」ということに気がつきました。


後編へ続く