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2017年01月04日 イイね!

AE95GとAE115G 後編




真横から見たバックドアの背面ラインは二台それぞれが間逆に反っていて、95Gは車をより大きく見せ、115Gは逆にコンパクトにと、後部はコンセプトの違いがよく現れています。

細長い縦型テールランプと個性的なリアクォーターガラスは特に「カリブ」らしいポイントですが、それぞれの「カリブ」の個性はかなり違い、『ここが二代目と三代目の最も異なるところ』と言ってもいいぐらいです。

デザイナー曰く115Gのリアクォーターガラスのイメージは"羽根を休めている水鳥"だそうです。ボディのラインを無視したクォーターガラスのデザインが "個性"で"「カリブ」らしさ"という意図のようで、クォーターガラスの形状そのものではなく"リア側面に対するクォーターガラスの関係性のなかに個性や意味を込めた"ということなのでしょうか?ふ~ん。とりあえずそう解釈しておきます。

ベース車は全体に丸みを帯びた110系カローラ╱スプリンター。後部座席ドアはセダンと共通。こういった大きな制約があるなかで、カリブらしい個性を主張しつつも うまくまとめたと個人的には評価しています。デザイナーのセンスを抜きにしても、全体のバランスを考えると丸みを帯びたクォーターガラスになってしまうのは自然な流れで、スクエアな形ではどうしても無理があります。

車のイメージを継承する難しさという、メーカー側の苦労がなんとなく感じとれます。



ボンネットの凹凸、グリル、ヘッドライト、バンパー、フロントガラス、ハイルーフ、ルーフレールなど運転席から前はほんとによく似ています(また言ってます)。共通部品の制約が多い派生車の宿命という見方もできますが、しかし、しっかりと95Gのイメージを継承しているのも事実だと思います。

複雑な曲線を多用し視覚的にコンパクトに見えるデザイン上の工夫が随所に見られる115G。実際に使ってみると『思ったよりも広い』と感じられるのはこういったデザイン上の錯覚のせいでもあります。特にリアが後方にかけてシェイプされているデザインの影響は大きく、後方から眺めるとよりコンパクトに見えます。95Gよりも縦長のおにぎり型に見えるのも、こういった理由から。



このアングルからだと2台の側面のラインの違いがよく分かり、AE95Gの側面は比較的 直線的で車全体のフォルムも長方形に近い。一方AE115Gの側面は前後にかけて絞りこまれ、全体のフォルムがややタマゴ型に近く、とにかく角が取れて丸みを帯びています。

それだからよりコンパクトに感じられ、低くスッキリとしたボンネットと相まって見切りがよく、運転がとても楽な車に仕上がっています。運転席からはボンネットが隠れ、視界から消えているような錯覚があり、楽に運転できるのですよ。

この運転のしやすい感覚は最近のハイトな車には醸し出せないところで、隠れた長所だと思っています。長い間この運転感覚に慣れてしまうと 同じ車幅でも最近の5ナンバー車に乗ると車が大きく感じられ、3ナンバーサイズなら尚更運転しにくく感じてしまいます。



こうやって様々な車が並ぶと 車の個性や時代性がよく見えてきます。車本来はスポーティーな乗り物であったこと。年々居住性や安全性が重視されてきたこと。バックドアのないセダンが極端に少なくなっていること、などなど。

カローラはフィールダーのようなので、ここに映っている車はすべてバックドア付きの車になりますね。ほんとセダンが少なくなりましたが、後部座席の静粛性は良いのですよねセダン。たまに乗るとカローラクラスでも静かなのが分かります。



ボンネットが低く スッキリしたラインがスポーティーな車にも見える「カリブ」。これで二台ともノーマルで、最近のハイトな車と比較すると車高が低くてスポーティーでカッコよく見えます。当時は平凡な大衆車としか見ていませんでしたが、昔の大衆車はスポーティーだったな~っと、改めて感じますね。

AE110系のカローラ╱スプリンターセダンGTはちょっとデザインが地味なので、「カリブ」風なフロントフェイスも結構似合いそうな気がします。昔のBMW(E36)風な雰囲気で。

カローラ╱スプリンターセダンGTはセダンにこだわらずに、3ドアHBに丸目の「ロッソ」を使った「WRC風のカローラGTでも良かったのでは?」なんて、つい考えてしまいます。シビックに対抗して、FFでもあったら面白かったと思います。もう少し時代が違っていたら…無きにしも非ずだったのかもね。 



二台を比較することでそれぞれの違いが見え、そのなかで浮かび上がった共通性こそが「カリブ」らしさや「カリブ」のアイデンティティと言っていいでしょう。しかしそれらは決して明確で固定されたものでもなく、時代やニーズに沿って変化していく流動的なものなのでしょう。

初代の面影がほとんど残っていないデザイン。性能も車格もまるで別物。
「カローラ」とか「クラウン」らしさっていったい何なのでしょう?

Cピラーのデザイン?エンブレム?グリルの模様?全体の雰囲気?
視覚的なイメージとして、こういった要素は間違いなく必要でしょう。

こういったデザイン要素以外では、個人的には車のアイデンティティはネーミングに依存する部分も大きいと思っています。それだからこそネーミングに捉われずに車の本質を見抜くことも重要だと考えます。そして安易に車のネーミングを変更することに否定的な理由もここにあります。私なんかは「マークⅡのままでいいんじゃないの?」って率直に現在でも思っていますけど、「マークX」。



海外仕様でこんな涙目ライトのカリブがあるのを見つけました。これはなかなかいいと思います。
丸みを帯びた110系のデザインによくマッチしたフロントフェイスで、「ロッソ」程極端ではなく、ノーマル程端正でもなく、全体に絶妙な丸っこさの統一感があって、オシャレでカッコよくて親しみやすさも兼ね備えた愛着を持てるデザインだと思います。

4WDじゃない「カリブ」も少しずつ受け入れられるような心境になりつつはありますが、反面まだ『4WDはカリブ』のCMの売り文句が頭のなかで支配的だったりして、スバル「レオーネ」みたいな感じで個人的には「カリブ」のアイデンティティの軸は現在でも4WDだと思っています。

AE95Gへの憧れは変わりませんが、なぜか所有欲は年々薄れてきています。

現在所有しているAE115Gへの理解が深まるにつれて愛着が年々増してきているのが大きな理由なのかもしれません。でもAE95Gが欲しくなる時がたまにあります。買い替えのタイミングが合わなかったり、比較的高額になっていたりして、結局冷静に考えて諦めるというパターンを頭のなかで繰り返し、それで満足してしまっているようです。
Posted at 2017/01/04 21:26:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリンターカリブ | 日記

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