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イイね!
2021年04月28日

東山公園で風景撮影、角形フィルター入門

東山公園で風景撮影、角形フィルター入門

前のブログではニコンの「AF-S 24mmF1.8G」を買ったと書きましたが、



このレンズを買ったことによって、あるものが必要になってしまいました。



広い画角のレンズは以前から使っていましたが、さらなる画質を求めてGタイプの24mmを買ったわけです。
すると、今まであきらめていた部分も、しっかり撮れるようにしないともったいないなと思いました。


その部分というのが「空」です。

広角レンズはやはり広い範囲が写るので、必然的に空が大きく写り込みます。

しかしせっかくの青空も、地表との明暗差が少しでもあると露出オーバーで真っ白になってしまいます。


そこで活躍するのが「C-PLフィルター」でしょう!と思って調べてみたのですが、、、

どうやら私は勘違いしていたようで、C-PLフィルターは順光の空を濃くすることはできても、逆光の空を濃くする効果はあまりないそうです。。。


逆光で白飛びした空を青く写すには、





角形フィルターというものが必要になります。


角形フィルターとはその名の通り四角形のフィルターです。

フランス、コッキン社からは多種多様なフィルターが発売されています。





いろいろ試してみたいところですが、まずは角形フィルターの本命、ハーフNDフィルターのセットを買ってみました。

上半分がグレーのグラデーションになっていて、そのグレー部分を空や光の強いところに掛けて写真を撮ることで、明暗差をコントロールすることができるようになります。

このセットにはND2、ND4、ND8とグレーの濃さを選べるように3種類のフィルターが入っています。


別売りのアダプターリング、フィルターホルダーをレンズ前に取付け、




このホルダーにフィルターを差し込んで使います。





フィルターを上下、回転させることで、画面のどこに効果を掛けるか自在に変えられるのが角形フィルターの特徴です。



これらの装備をひとまとめに収納できるケースも買いました。





これら合わせて1万ちょっとですが、ヨドバシで24mmとカメラバッグを買ったときに付いたポイントでまかなえました。

(24mmのポイントで買えてラッキー!)
(でも払った金額を考えたら恐ろしい!)




さて長い前置きになってしまいましたが、

この角形フィルターを使いたかったので東山公園の植物園側で撮ってきました。





朝10時前に行きましたが、まだ空いていました。
しかし10時を過ぎると、続々とお客さんが流れ込んできます。やはりコロナ禍で公園や動物園は大人気となっているようですね~




温室前で私の大好きなデルフィニウムがお出迎え。

今回もDf+24mmの組み合わせのみで撮っていきました。


そういえば以前来たときは工事中だった温室ですが、3日前から公開されていました。


1/320 f8 ISO100

ガラス張りで、まさに温室といった感じの建物です。



1/250 f8 ISO100

周りにある植物は植えたての感じ。これが何年もかけて大きく育っていくと思うと楽しみですね。



さて、せっかくなので温室を角形フィルター使って撮ってみました。


まずはフィルター無しでカメラ任せで一枚。


1/400 f8 ISO100


ここに一工夫入れて、ハーフNDを空の部分にかけて撮りました。



1/250 f8 ISO100

どうでしょうか?
前の写真よりもシャッター速度を遅めたことで建物は明るくなり、ハーフNDで空を暗く(白飛びを抑えて青色が出た)することができました。

ハーフNDを使うことで、空も陸も適正な露出で撮ることができるようになります。



そして逆に、建物部分にNDをかけると、


1/125 f8 ISO100

空を真っ白に吹っ飛ばすことができます。


ハーフNDを使うことで、光のコントロールが自由自在です!これは楽しい!




植物園を進んだところにモミジに囲まれた道があります。


1/160 f4 ISO100

夏は日陰で涼しげな場所です。

しかし左側は明るめに、右側は暗めに写っています。

なので左半分にNDフィルターをかけてみました。



1/100 f4 ISO100

すると左側の明るさを抑えた分、シャッター速度を遅くでき、右の道の部分を明るく写すことができました。


いままで、こういう明暗差の激しいシーンでは目で見たような光景を写すことができませんでした。

ハーフNDによって今まで撮れなかった写真が撮れるようになります。



しかし注意が必要なところもあります。

上の写真の左下が黒くなってしまっているのですが、これは広角レンズゆえにフィルターホルダー等がケラレてしまっているのです。

ケラレない時もあるので、これは状況によって変わるようです。

太陽を写し込んだりすると、変にフレアーがでたりもしてしまうのですが、そういった部分も考慮する必要がありそうです。




1/800 f4 ISO100

茶室を撮ってみました。
この写真でもハーフNDを使って空の明るさを抑えています。


ちなみに今回は構図をしっかり決めて撮るために三脚も持ってきています。




昨年末に買ったコッキンの三脚です。

この三脚があったから、角形フィルターもコッキンで揃えたかったのです。



茶室の反対側に回ってみました。


1/640 f2 ISO100

完全に空が白くなってしまっています。


そこで強めのハーフNDをかけてみました。


1/320 f2 ISO100

前の写真とは大きく雰囲気の違う一枚になりました。

しかし画面内で暗いところと明るいところに差が出てしまっていて、なんか不自然ですね。
なかなかハーフNDで対処できないシーンもあるわけですね。


そういうことで、思い切って構図を縦向きにして撮りました。


1/800 f2 ISO100

これで空は青く写り、茶室も暗くならずに撮れました。



水車のある池のほとりにツツジが咲いていました。


1/250 f5.6 ISO100

ツツジに露出を合わせると背景の空が真っ白に。まるで曇りの日に撮ったかのような写真になってしまいました。



1/160 f5.6 ISO100

これも背景のかかる部分にハーフNDをかけたら空の青色が表現出来ました。

ハーフNDの効果がしっかりと出た一枚です。


いったんフィルターから離れ、ツバキを普通に撮ってみました。



1/160 f1.8 ISO100 DX

この写真はDXクロップを使って撮りました。
広角レンズは絞り開放時の解像力低下や周辺減光が問題になります。
しかしDXクロップで中心部のみを使えば、レンズのおいしいところだけを使って撮ることができます。

開放で撮っても周辺減光や口径食があまり気になりませんね。



1/320 f1.8 ISO100 DX

さっきまではハーフNDで明暗差をなくすように撮っていましたが、今度は背景のキラキラした感じを撮ってみました。



1/1600 f1.8 ISO100 DX

落ちてしまったツバキの花。何だか物悲いです。。。



1/800 f1.8 ISO100 DX

スイセンを追いかけるように咲いてきたシャガ。
不思議な花です。



1/800 f1.8 ISO100 DX

広角の面白い撮り方はローアングルから。
人から見れば足元に咲く花ですが、空に向かって伸びているかのような姿に変わります。

ここまでDXで撮りましたが、DXで35mmの画角にしても使いやすいですね。


飛騨地方から移築されたという藁葺き屋根の家。


1/400 f5.6 ISO100

この家が非常に撮りにくくて、家に露出を合わせれば空が吹っ飛び、空に露出を合わせれば家や木が真っ黒に、、、


ここでもハーフNDの出番です。


1/125 f5.6 ISO100

ただ、家の屋根が三角形なので、空全体にNDをかけると家の上の方も暗くなってしまうというジレンマが発生、、、

こういうシーンも難しいですね。
こういうシーンでは構図を変えて、うまい事空だけにNDがかかるようにするべきですね。


次はまさにハーフNDが活きるところで。


1/400 f5.6 ISO100


縦位置なので空が大きく写りますが、その空をハーフNDを使って表現しました。


1/320 f5.6 ISO100

いい感じです。ひょっこりスカイタワーが写っているのがキモです。


ここでC-PLフィルターを併用すれば、池の写り込みを変えたり、空をもっと青くしたりすることもできます。



モチツツジがありました。普通のツツジよりも花びらが細いです。


1/250 f5.6 ISO50

花は適正露出で撮れましたが、背景の暗い部分を持ち上げるために、花にハーフNDをかけて暗くして撮りました。



1/100 f5.6 ISO50

これによって背景の暗所だったところも明るく撮れました。



ツツジの脇でタンポポの種がありました。


1/320 f2.8 ISO50

これはタンポポの等身大になってローアングルから狙いました。

空の部分にNDをかけています。



森のなかを撮りました。


1/13 f11 ISO100

明るい部分にNDをかけて撮りました。



1/8 f13 ISO100

1枚目は緑を貫通してくる太陽の光、2枚目は太陽を遮る緑、という感じで全く違った表現になりました。

フィルターだけでこのような変化を付けれるというのが面白いです。



この日は角形フィルターを試しつつ、ツツジを撮りに来ていました。


1/1000 f5.6 ISO100

サクラなど気を取られがちですが、ツツジも綺麗な花ですよね。

咲き終わるとちょっと汚い感じが出てしまうので、旬な時に見に来れて良かったです。



植物園と動物園の間にシャクナゲのエリアがありました。
ちょうど見頃だったのでここでも撮影。



1/200 f4 ISO100

シャクナゲってどんな花だろう?と思ったら、花はツツジによく似た形をしていますね。



1/800 f4 ISO100

少し高い位置に咲いています。

これをハーフNDをかけて撮ってみると、


1/400 f4 ISO100

んん~~強めのND8を入れて撮りましたが、これはかなり失敗ですね、、、



1/500 f4 ISO100

濃度が薄いND2に変えて、構図も変えて撮りました。

構図的にも左右対称を意識してみました。


今回は三脚に据えて、構図決め、NDありなし、ND位置合わせ、露出合わせ、とかなりいろいろなパターンを試しながら撮りました。

一枚の写真を撮るのに数分かかりました。
じっくり考えながら写真を撮るのはとても楽しかったです。

しかしあまり同じ場所に長くとどまって撮るのは迷惑なので、人が多い時はほどほどにしなくてはなりませんね。



1/50 f4 ISO100

南国の雰囲気漂う花ですね。

ツツジとは違い、ひとつの蕾から数個の花が出てくるような感じですね。



1/250 f4 ISO100

白いシャクナゲは終わりの時期でしょうか?

終わり始めた花は写真的には映えませんが、こういう時はソフトフィルターでぼやかすという方法もあるとか。

それも試してみたいものです。


赤いシャクナゲを撮ろうと思ったのですが、日陰にあるので真っ暗に、、、


1/500 f4 ISO100

これもハーフNDを使って撮りました。



1/100 f4 ISO100

しかしNDが強すぎたのか、ちょっと不自然さがある気もします。

現地でカメラの液晶画面を見ただけでは気づけませんでした。



ここで逆のことをやってみました。


1/800 f4 ISO100

日の当たっている花に露出を合わせて、背景にはNDをかけてしまいました。

そうすることで、一つの花だけが明るく、それ以外の部分は暗闇に沈めることができました。

これもハーフNDを使わなければ撮れない写真です。



最後に、高台から動物園&スカイタワーを見渡せる場所にやってきました。

ここで、ND無し、ハーフND2、ハーフND4、ハーフND8を比較してみました。


ND無し


ハーフND2


ハーフND4


ハーフND8


こうしてみると、ハーフNDフィルターの効果が良く分かります。

フィルター無しだと青さが足りず、かといってハーフND8は効果が強いものの扱いが難しいので不自然さが出てしまいました。


空の青さを強調させ、かつ自然な写りにしたいときはハーフND4が使いやすそうですね。





今回は初めて角形フィルターを使ってみました。

以前から使ってみたいと思っていた角形フィルターですが、画角の広い24mmを買ったことで、ついに手を出せました。


24mmは画角が広く、暗いところと明るいところが同時に写り込むことが多くなるので、ハーフNDは必需品といっても良いかもしれません。

角形フィルター、なかなか面白い機材です。
コッキンにはさまざまな効果のフィルターがラインナップされているので、ハーフND以外も使ってみたいと思います。

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Posted at 2021/04/28 21:52:18

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この記事へのコメント

2021年4月29日 0:27
リニューアル後の、植物園に行かれたんですね。
85年前の姿に復元された、日本最古の温室なんですよ。
重要文化財、僕も近々訪れたいと思っています。
コメントへの返答
2021年4月30日 7:58
おはようございます。

温室行ってきました〜
重要文化財なんですよね。
どのような感じに復元されるのか気になっていましたが、建物の形はそのまま、建物の中は、、、是非行ってみてください!

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