X-Pro2を買ったとき、当然レンズも必要になって、一つ選んだのがXF35mmF1.4というレンズでした。
このレンズはフジノンのレンズの中でも特に評判がよくて、「神レンズ」なんて呼ばれています。
それはそうとして、35mm(換算約50mm)という焦点距離は鉄道を撮るのに使えそうだったのでこのレンズを選びました。
しかし入手して以来、このレンズのことをあまり知らないまま、絞りはF8.0ばかり使っていました。
正直このレンズのどこがいいのか?わからずにいました。。。
まだ3回しか外で使っていませんでした。
今日は4回目、このレンズの真価を探るため、35mmをつけたPro2だけ持ってバイクで出かけました。
東海環状道に乗り、北へ。
紅葉を求めて飛騨へ向かいます。
途中の美濃加茂SAで休憩。
愛知県の紅葉はまだな感じですが、岐阜県に入った途端、色づいた木がチラホラと見受けられました。
SA内でもこの通りです。
(と思って撮ったけど全然色付いてはいなかった笑)
東海北陸道を白鳥ICで降りて、ここからはR156を進みます。
寒くて手の感覚が麻痺したのでコンビニで一休憩。
裏には長良川が流れていました。
んん~~
CBRは完璧に描写して、背景は絶妙にボケました。この写真はF2.8なので、高性能のズームレンズくらいの描写に値するのでしょうか。
今日の写真は背景ボケを意識して、F値低めで撮ってみました。
川の流れを撮ってみました。
これもF2.8ですが、波の丸み、しぶきの一滴、水の流れが見事に写っているように感じます。
少し進むと、線路がありました。
長良川に沿って走る「長良川鉄道」です。
なかなか綺麗なレール。
時刻表を調べてみると、5分くらいで列車が来るようだったので待ってみました。
近くの踏み切りは遮断機の無い簡素な第三種踏切。
背景の山がいい感じに紅葉しはじめていますね~
もう少し経ってからがピークだと思いますが、このくらい色々な色の木が集まっているのもまたいいですね。
そしてやってきた列車とCBRでツーショット。
「ゆらーり眺めて清流列車」という観光列車で、絶景ポイントで速度を落として走るそうです。
長良川鉄道は乗ったことがないのですが、どうも景色のよい場所がかなりありそうで、また乗り鉄してみたいと思います。
近くにススキがなっていたので撮ってみました。
F2.8だと高い解像力を発揮するのですが、、、
開放F1.4で撮ると、ススキのふんわりした感じがしっかり写りました。
これでこそ明るい単焦点の真価ですね!
すこしづつ分ってきたところで、先へ進みます。
ひるがの高原へ向けて上っていく途中、黄色に染まった木々に囲まれた場所がありました。
右も左も綺麗に紅葉していて、すばらしかったので思わず停車して記念撮影。
絞りF4.0ですが、この位に派手じゃないボケ具合が好きです。
更に進むと小さな滝があります。
ここで止まったことはなかったので停車。
大きなモミジと、その向こうには黒い岩。そこが滝です。
適当に木に向けて撮るとこんな感じに葉が潰れてしまいます。
向こうの黒い岩を背景にすると葉っぱたちが引き立ちました。
カメラも優秀で、狙った一枚の葉や、一本の枝に的確にピントを合わせてくれています。
今日はほとんどEVF(電子ファインダー)で撮りましたが、カメラを信じてレンジファインダーで撮ることもできますね。
さらに進んで、ひるがの高原へ。
しかしほとんどの木は葉が散ってしまっていて、写真を撮るような場所は見つかりそうも無かったので通過、、、
それでも荘川の手前の待避所で停まりました。
向こうの山も、半分以上は葉が落ちていますね。
ともなれば被写体は手前のススキ。
昼を過ぎて傾き始めた太陽、その光線を浴びてかがやいていました。
すかさずS速度を4000まであげて開放F1.4で。
さていよいよ目的地の「御母衣湖」に着きました。
が、とりあえず撮影はあとにして、最終目的地の「道の駅 飛騨白山」へ。
気温は9℃、バイクだと結構寒いですが、バイクはたくさん走っていました。
食事は暖を摂るという意味でも「かけそば」が一番かなと思いまして、道の駅のかけそばをいただきました。
↑はiPhoneで撮影。
以前食べた荘川の蕎麦よりおいしかったかも、、、
道の駅からは雄大な景色が見えました。
しかし50mmの画角ではとても表現できませんでした。
さて、ここからは写真を撮りながら帰ります。
飛騨らしく、おおきな藁葺きの家がありました。
といっても民家ではなく文化財のようだったので撮影。
CBRも藁葺き家も写したかったので、この日 唯一のF8.0の写真でした。
次は御母衣ダムへ。
巨大なロックフィルダムということで、石を積み上げて水をせき止めているダムです。
F5.6まで絞って背景もボカしを少なめに撮りました。
このダムの壮観さはあまりボカすともったいないです。
陽が山に隠れ始めました。
午前中に御母衣湖に到着していればもっと紅葉を撮れたんですが、地元でさえ朝は寒すぎました。
ダムの上まで上ってきました。
対岸の山はすっかり葉が散っていますね。
そこはF1.8でボカして、手前の陰ったCBRが引き立つようにしました。
やはりボケとシャープが一つの写真の中で両立するとすごい画になりますね。
つづいて御母衣湖いちばんの名所「荘川桜」へ。
5月にサクラが満開になると、多くの人が訪れる場所です。
私は一度だけ訪れたことがありますが、フジのカメラでも撮ってみたいので来年の春また訪れたいですね。
秋冬のサクラの木ほど物悲しいものはありません。
そこで、アクロス(白黒)にして悲しさを引き立たせてみました。
さすがアクロス、白と黒だけの表現になると、枝の一本一本が本当に美しく写ります。
しかし色だけでなく奥行きまで消してしまうので、そこは少し開けて絞りF4で。
ボケが生まれると、奥行きを持たせることができます。
さて、陽が落ちると寒くなるので、足早に帰ります。
しかし、赤いモミジをまだ撮っていないなと思いました。
「ドライブイン みぼろ湖」にモミジがあるのを発見してよりみち。
これは開放1.4で撮影。
枝一つ分だけにピントが合うこの感じ、やはりF1.4という明るさが効いてますね~
御母衣湖の端まで戻ってきました。
この橋を渡ると荘川ICまですぐですが、一旦停車。
西陽を受けて木々がかがやいていました。
バイクを停めた横には秋を感じる小道がありました。
こんな林道誰も通らないだろうと思っていましたが、そのそばから一台のクルマが通っていきました(笑)
さて、帰りは荘川ICから東海北陸道に乗って高速で帰還しました。
陽も落ちて寒いライドを覚悟していましたが、なんかカウルの通気口の位置に足を置いたら、エンジンの排熱がほんのり足に当たってきて、暖を取りながら走れました。
なので行きよりも帰りのほうが寒くならずに帰ってこれました(笑)
今回はフジノンXF35mmの良さを知るために出かけました。
購入前に抱いていた期待が過大すぎて、いざ手にしてみても良さがわからずにいましたが、すばらしい景色の中で使ってみて、このレンズの持つ描写力を理解できました。
いままではカメラ任せのオートで写真を撮ってきました。
今回は絞り値を工夫したくてAオートで撮りはじめたのですが、S速度とISO感度も自分で設定しなおして、、、
と、結局はマニュアル設定で撮っていました。
とにかく”撮る”ことが楽しかったです。
これはレンズがよかったから、それからカメラがよかったから。
加えてCBRのフットワークの軽さのおかげだと思います。
CBRは今回、
いい背景になってくれました。