7月4日、
宿を後にして、ナウマン国道を東へ進んでいきました。
この辺から段々と寒さを感じるようになってきます。
林の中や牧草地を駆け抜けます。
10kmほど走って、
海岸に出ました。
小さな漁村が点在する海沿いを40kmほど走り、道の駅 しらぬか恋間で休憩。
今日泊まる宿を決めていましたら、すぐ近くに線路があることに気付きました。時間もあるのでちょっと待ってみることに。
普通列車のキハ40と
スーパーおおぞらのキハ283を見送って再び進行。
海岸を行くと宿にすぐ着いてしまうので、釧路湿原の外側を大回りして進行しました。しかし、途中で雨が降ってきたので、レインコート装備。
雨なので展望も良くなく、ワインディングも楽しめないまま湿原を通過。
北海道ではなんでもないような農地。
しかしこの風景が地元(愛知)にはないんですよね~
丘の連なった放牧地。ここもですね、私の目には特別な風景に見えます。
鶴居、標茶と通って厚岸の海岸まで抜けました。
1車線幅の道路を通ったのはこのときだけでした。動物が出てこないかとにかく心配です。
厚岸から浜中へとつながる北太平洋シーサイドラインを通っていきました。
原っぱの上をゆるいカーブのワインディングロードが続きます。
そして道は、霧多布(きりたっぷ)湿原の展望台へ。
曇りながらも、すばらしい展望でした。
草原と低い川が広がる光景、北海道で見た絶景のひとつでした。
宿まではあと少し。
そして強風吹き荒れる浜中町に入り、本日の宿 えとぴりか村さんに到着。
すぐに温泉へ行きました。宿の近くの ゆうゆ という温泉にいきました。浜中はモンキーパンチの故郷だそうで、ルパン推しがすごかったです。
温泉からの浜中湾の景色も最高でした。
お宿は木の香り漂うログハウスででした。
私以外にも多くのライダーさんがいらっしゃいました。
8台でツーリングされている本州の方々でした。
楽しい話よりも、翌日の雨の不安が、、、
この日の北海道は全体的に大雨。各地で川が氾濫したり、列車が止まったりと、大荒れだったのです。
釧路は小雨だったので、他に比べるとマシな方だったようです。。。
真夏でもやたらと気温の低い釧路。
この日も、7月とは思えないような気温でした。昼間でも15℃、夜中には10℃を下回るような気温。
体感的には冬のようでした。
部屋にはストーブが!
暖房費とられてもいやだし、寒いけれど使わずに寝ました。。。
7月5日、
ツーリングの御一行さんたちに見送られながら、雨&強風の中、出発しました。
出ようとしてバイクを後ろに動かそうとしたのですが、重すぎて&斜面で&砂利場で、動かすことが出来ませんでした。
荷物を降ろして、助走をつけて、何度もトライしたのですが動かすことが出来ず、、、途方にくれそうでした。
見かねた宿主さんが出てきてくれて、引っ張ってくれたおかげで何とか出すことが出来ました。。。
この瞬間、ひとつ学びました。
「バイクを前下がりの坂に停めない」と言うことです。
前に上がる坂なら、エンジンかければ動かせますが、バックギアの無いバイクでは後ろに押せず、前に壁があっていけないところでは詰む可能性があります、、、
この後、停める時に後ろ向きに停めるように心がけるようになりました。
この先も海岸線を進むつもりでしたが、風がかなり強かったので、内陸側の国道を進むことにしました。
途中、霧多布の湿原の中を抜けていきます。
道の両側にサバンナのような草原が広がります。
視界の限り何処までも何もない草原が続くので、、なんだここは、、と思わず声が出てしまいました。
ここまでは景色を楽しむ余裕がありましたが、R44に入ると、雨が強くなり、真直線の道が続くのでスピードも速く、風をさえぎる物もなにもないので、かなりきつかったです。。。
レインコートもほぼ役に立たないほどになってきたので、道の駅スワン44ねむろに非難。同じように非難してくるライダーも多数。
ここで3時間ほど待機しました。
天気予報を常に見ながら、先に進もうか停滞しようか、かなり悩みました。
結果、雨が収まる様子が無かったので、根室のライダーハウスに泊まることにしました。
納沙布(のさっぷ)岬にある鈴木食堂さんへ向けて進む決心がつきました。
雨が少し弱まった隙に進行を始めたのですが、すぐに雨が強くなってきました。。。
バイク備え付けの気温計は8℃!!アホか!
この時のライドは、いままでバイク乗ってきて一番辛かったですね、、、
必死にバイクにしがみついて、何とか到着。
ついてからはブルブルと体が震えました。
同じような境遇のライダーさんが一人いまして、一緒に宿泊しました。
もともとはプレハブ小屋で営業していたライハなのですが、直前から別の貸家で営業しているとのことで、広々したお宿で休むことが出来ました。
夕食はお店のさんま丼とてっぽう汁をいただきました。
きつい体験をした後だからか、マジでおいしかった、、、
(他の場所でもサンマを食べましたが、ここのサンマが一番おいしかったです)
てっぽう汁にはカニが半匹 入っているというのも、今思えばすごいなと思います。
宿主さん曰く、「みんな北海道なめてんだよな~」と(笑)
まったくその通りでした。 根室がこんなに寒いなんて、、、来る日と来る人みんなブルブル凍えながらやって来るそうです。
「夏でもストーブ使うよ」と言うのには驚きましたが、そのときもストーブにお世話になっていたのです、、、
夜になってからようやく雨が上がりましたが、夜中にも突然雨が降ってきて目が覚めたりと、「根室はトンでもねぇところだなぁ」という強烈な印象を受けました。
あんな寒い所、二度と行くか!
とはならず、また行きたいと思いました。不思議ですね。
7月6日、
朝になると、雨が上がって曇り空。
せっかくなので納沙布の灯台を見に行きました。
入り口は向こう側にあると書いてありました。
しかし、水溜りで向こう側にいけません。
いや、この水溜りを越えた先に何か感動があるかも!
と思って水たまりに入っていってみると、、、
野鳥の観察小屋しかありませんでした、、、
なんやねん、、、
納沙布岬。
北方領土返還の想いがこめられた岬です。
この巨大なオブジェクトは鉄で出来ています。茶色いのは錆のせいです。
奥のはオーロラタワー、高さは96メートルあります。
100年記念の塔のひとつです。今は閉鎖されていて入ることは出来ません。
前日の温泉のテレビでやってたんですが、あれらのタワーが産廃状態の所もあり、問題になっているそうです。オーロラタワーも言わずもがなですかね、、、
道がありました。
ちゃんと愛知県も。
さて、どこまで進行しようかと考えながら、出発しました。
根室半島の北側を走っていきました。
この辺りは放牧地なのですが、近くに牛の群れがいました。
バイクで走っていると、たまにこっちを見てくるのがかわいいです。
さらに走っていくと、徐々に晴れてきました。
そして北方原生花園というところで停まってみました。
ポニーが放牧されていると書いてありました!そりゃ行くしかないでしょ!
木の道を歩いていくと、
こんな近くでポニーたちを見れました。
ちょうかわいい!
そして空が更に晴れていきました。
R44を戻っていき、R244に入って北へ向かっていきます。
すばらしい森の中の快走路を抜けると、
根室湾のすばらしい海が広がっていました。
この青空と海が、寒さを吹き飛ばしてくれます。
道の駅 おだいとう に展望台がありました。
野付半島、その向こうには国後島が見えます。
望遠鏡をのぞいて、
手前が野付半島で、その向こうに国後島が。あんなに近くなのですね。
野付半島には行かなかったのですが、あとで他の人から話を聞いて、「行けば良かった、、、」とかなり後悔しました。
まあ忘れ物と言うことで、、、またくる理由が出来ました。
標津の町を越えた辺りから知床半島が見えてきました。
そして海がキレイ!!
道の駅らうすに到着。
ここで昼飯を、と思っていたのですが、あまりに混んでいたんでやめました。
足湯があって、寒いからちょうどいいやと思って入ってみたら、熱すぎて入れませんでした(笑)
次は知床峠を通ってウトロのほうまで抜けます。
途中に熊の湯がありました。たくさんの人が入りに来ているようでしたが、私はバイクなので入らずに通過。
峠を登って行きました。
知床峠は熊が出ると有名なので、それが怖かったんですが、、、
結果としてはそれ以上に怖かったのは霧でした。

(GOPROで撮影)
山頂に近づくにつれて霧がすごく濃くなっていき、ヘルメットの水滴と相まって視界はせいぜい5メートル、それより遠くはヘッドライトさえ見えないような状況でした。
コレでは熊が出てきても分りません。
30キロ出すのがやっとで、怖がりながら峠を走っていきました。
くだりに入ると徐々に霧ははれていき、なんとか生還できたという思いでした。
道の駅うとろシリエトクに着き、ようやくご飯にありつけました。
シャケの親子丼。イクラが超ウマかったです。
時間はまだ2時くらいでした。まだ先に進むこともできましたが、知床で一泊することにしました。
と言うことで国設知床野営場へ。
このときが初めてのキャンプでした。テント広げるのも初めてでしたが、なんとか設営。
近くの温泉に入りに行き、早めに寝ることにしました。
やっぱり夜は冷えました。寝袋二重にして寝ていましたが、寒くて目が覚めたりしました。6℃とかだったので、、、
後に旅人に聞いたのですが、このキャンプ場は熊が出たりするらしいです。そんな恐ろしい所での初キャンプでした(笑)
荷物をまとめ、出発です。
続く、、、
おまけ
北海道ではキツネが歩道を歩いているのを何度か見ました。。。
観光客がクマやキツネに餌づけする事が問題になっています。
一度 人間のモノを食べた動物は、「また美味しいものが貰える」と思って人間に寄り付くようになってしまうそうです。
それが結果的に、動物を殺すことになってしまうそうです。