
「つがる」と「津軽」、その2です。
秋田駅で発車を待つ特急「つがる」。
これに乗りましょう。
今回は奮発してグリーン車の席を取りました。
グリーン車は1両のうちの半分しかないのですが、それが幸を際し、16席だけの静かな空間になっています。
普通車が白い照明なのに対し、グリーン車は温かみのある暖色照明となっています。
秋田駅で買った駅弁をいただきながら、
八郎潟を初めとした広い田園風景を眺めながらの旅です。
2時間40分かけて終点の青森に到着。
ずっと座りっぱなしでしたが、疲れることもなく快適に過ごせました。
青森というと本州の端というイメージがありますが、
駅もこの通り、この先に線路はありません。
終着駅という感じがいいですね。
駅の上には大きな橋がかかっています。
青い森鉄道の車両、初めて見ます。
青森駅にははじめて来ました。
青森駅前、ここは前から訪れたいと思っていました。
この景色、「雲のむこう、約束の場所」という大好きなアニメに出てきていたのです。それを意識してホワイトバランスを青めにしました。
ちょうどお昼時だったので、駅から近かった新鮮市場なる市場へ。
こちらの食堂で青森の海の幸をいただきました。
マグロよりも”ホタテ”が最高でした~
その後はかつて存在した青函連絡船の展示を見に行きました。
青森ベイブリッジの下に黄色い船が停泊しています。
「八甲田丸」という船です。
青函連絡船とは、青函トンネルが開通する以前にあった”船の鉄道”です。
青森駅から線路が延びてきていて、
このように船に線路が繋がっています。
貨車などを青森→ 連絡線 →函館というかたちで運んでいたのです。
現在は廃止された船を利用して、博物館となっているので、覗いてきました。
入り口へ、
まずは戦後昭和30年代の青森市内の様子を写真や模型で展示するコーナーがありました。
さすが、りんごの国です。食糧がなかった頃はりんご屋が列をなしていたとか。
そして船の展示や年表があり、地下の階にはお目当ての「車両甲板」があります。
さっそく50系客車の郵便車が。
実際はこのような大型の車両は運搬してはいなかったようで、小さな貨車を何十両も運んでいたそうです。
車両の固定は縦横厳重に行っていたそうで、展示車でもガッチリと固定されていました。
さらにはキハ82も!
船の中に往年の特急車両が眠っている姿は壮観でした。
こちらも実際は連絡船で運んでいたわけではないそうですが、でもこの車両がこの船の中にいるというのは見ごたえがありました。
車内の電気がついていますが、雰囲気も当時のままといった感じです。
車両甲板の後端はこのようになっていました。
この扉の向こうは青森駅に繋がっているわけですね。
この船は決して大きな船というわけでもないですが、その船の一階丸々車両甲板になっていたというのが、鉄道を運ぶということの役割の大きさを語っていますね。
今も現役で活躍中のDE16も展示されていました。
当時はこの連絡線に貨車を運び入れる仕事をまかなっていたそうです。
ただし、この機関車も、実際に船の中まで入ったことはなかったようです。
機関車は重いので、船の中や船に渡る可動橋を通ることが出来なかったそうです。
そこでこのような「控え車」という車両を間につなげて、貨車の出し入れをしていたそうです。
工具でいったらエクステンションバーみたいなものでしょうか。
さらに下の階がありました。
ここは機関室になってました。エンジンルームが2つあり、そのうちの一部屋が公開されています。
船を動かす巨大なディーゼルエンジン。
トラックより大きなV16エンジンが4基、これがもうひと部屋あるので8基のエンジンがあるんですね。
もっと近くで観察できたいくらでも時間潰せそうですわ。
フイルター、、、
ということはこれがオイルフィルターなのかな?人間と同じくらいのおおきさです。
発電室にも少し小ぶりなエンジンが。
といってもこれでも充分大きいですが。
一通りみて回って外に出ました。
いつのまにか青空が。
船や海を眺めてしばし時間を潰しました。
3時過ぎになり、そろそろ駅に入ろうかと思ったら、大きな汽笛が鳴り響いて、青い列車が駅に入っていくのが見えました。
電光掲示板には「つがる」と「津軽」。
ホームへ行ってみると、今回のお目当て、急行「津軽」号がいました。
昔はこういう青い客車を使った列車がたくさんありましたが、今となってはこの普通さは貴重なものとなっています。
車体はきれいな青色に塗られています。
そして車内へ。
発車前はガラガラでしたが、発車直前になるとほとんどの席(窓側だけ)が埋まりました。
この列車は乗りたい人が殺到して、切符の発売数分で売り切れるほどに人気の列車でした。
しかし、何日かしたらキャンセルが出ていてたまたま、切符を取ることができました。
しかし乗ってみれば、窓側は満席でも通路側の席は空いているような感じだったので、意外と快適に乗れました。
この席に3時間半乗りました。
客車列車は乗り心地が独特です。
動力が先頭の機関車にしかないので、客車に乗っているとすごく静かなんです。
この心地のよさが客車列車の醍醐味だと思います。
せっかくのお目当てなんですが、半分くらいは寝てしまいました(笑)
でもまあ、この心地よさの中で眠るというのがいいんですよね~
気付いたら秋田についていました。
先頭の機関車の写真を撮りたい所ですが、なんだか戦場と化しているのが容易に想像付いたのであきらめました。
回送の発車を見送り。
さようなら~
隣りのホームにいた五能線のキハ40。
五能線もいつか乗りに来たいですね。
この日は秋田駅で宿泊。
駅ビルの佐藤養助なる店で「稲庭うどん」をいただきました。
この稲庭うどん、食べてみたかったんですよね。
すごく伸ばしてあるうどんだけあって、薄い麺の食感がおいしかったです。
翌朝、朝5時に起床、、、
眠いながらも駅に向かいます。
ホームには既に始発の「こまち」がいました。
あとは愛知まで”帰るだけ”です。
つづきます。