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2016年08月27日

80年代・90年代の今も輝きを失わないクルマたち〈第4回〉

80年代・90年代の今も輝きを失わないクルマたち〈第4回〉 2016年08月21日に『思い出深い80年代の国産車4台 + 90年代の国産車1台』というタイトルの記事をアップしました。長い時間と長い距離を共に過ごした5台のクルマは、今も私の嗜好性や感覚に深く影響を及ぼしています。

エクステリアデザインについてもあの5台のクルマから掴みとった嗜好性を以って判断をしているように感じます。しかしながら、これは一概に悪いこととは言い切れず、それどころか自然な感覚だと思われます。

さて、温故知新(故きを温ねて新しきを知る)という孔子の残した格言があります。私の嗜好性のルーツとなるクルマを探ってみたくなりました。そこで、タイトルどおり『80年代90年代の今も輝きを失わないクルマたち』を選んで記事にしようと思います。私の嗜好性が選択基準ですので一般的な評価とは異なるかもしれません。

所有はおろか運転すらしたことのないクルマが含まれるので、デザイン(特にエクステリアデザイン)にフォーカスした内容になることをお断りしておきます。


【 ほぼ時を同じくして生まれたイタリアと日本を代表するスモールカー 】
第4回はイタリアの初代フィアット パンダと日本の初代ホンダ シティを俎上にあげ、ツラツラと思うにまかせ書いていきます。

意外に思われるかもしれませんが、両車のサイズ(全長 × 全幅 × 全高)は

 初代パンダ(1980 - 1999):3,405mm × 1,510mm × 1,485mm
 初代シティ(1981 - 1986):3,380mm × 1,570mm × 1,470mm

と全幅の60mm差を除けば同じようなサイズです。しかし、背が高い高いと言われていたシティよりもパンダの全高がさらに15mm高いことには驚きました。

時代が同じであるだけでなく、サイズ的にも近い事に初めて気付きました。外観デザインは決して似ていない2車ですが、比較の俎上にあげる動機になりました。


▼ 初代 フィアット パンダ (今となっては珍しい左右非対称のフロントグリル)




▼ 初代 フィアット パンダ (パンダを最も特徴付けたのはエクステリアよりもむしろインテリアデザインの方。パイプフレームに布を張ったハンモックシートと同じファブリックを貼り付けた四角四面な構成のダッシュボード)


▼ 初代 ホンダ シティ (左右非対称のフロントグリル。パンダとのデザインの共通点はここだけかも? よーく見ると・・・まん丸な形のサイドマーカー、長方形のテールランプが似ていそう。写真は英国のオーナーの所有車両。欧州ではJazzの名前で1982年から1986年まで販売された)




▼ 1983年に追加された シティ ターボ II




▼ 1984年に追加された シティ カブリオレ(写真は米国のオーナーの所有車両。日本の中古市場から輸入したものと思われる)




▼ 初代 フィアット パンダのセリエ1(1980 - 1986)とセリエ2(1986 - 1999)
↑左がセリエ1、右がセリエ2。英国のオーナーの所有車両

↑左がセリエ2、右がセリエ1。英国のオーナーの所有車両

※ 画像は全てネットから拝借しました。



【 両車が生まれたバックグラウンドを知れば、異なるデザインが生まれた訳が見えてくる 】
■ 経営状態が芳しくなかったフィアット
ja.wikipedia.org の記事を抜粋引用させていただきます。

当時経営状態が芳しくなかったこともあり、フィアット史上初めて、開発を全面的に外部委託した車となった。その開発を担当したのは、ジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタリアのカロッツェリア・イタルデザインである。
開発、製造コストの低減のため、すべての窓を平らな板ガラスとするなど、ボディーは直線と平面による構成となったが、パッケージングの鬼才と言われるジウジアーロらしく、簡潔ながらもスペース効率にも優れたスタイリングとなった。



■ 平均年齢27歳の開発チームが作り上げたシティ
ホンダの公式動画を御覧ください。4:40あたりからCITY 1981が登場します(5:15まで)。人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小に…。マン・マキシマム/メカ・ミニマムを意味する “M・M思想” を反映したモデルの紹介と簡単な解説映像です。

HondaのMM思想
本田技研工業株式会社 (Honda)
8:50

フィアットパンダは開発・生産コストを徹底的に削減することを求めてデザインの依頼を受けた巨匠ジウジアーロの作品であるのに対し、ホンダシティは平均年齢27歳という既成の枠にとらわれない自由な発想ができる若者によってデザインされた・・・興味深い事実関係を初めて知りました。



【 最後にちょっと ー 2代目シティの変貌 】
シティは1986年に2代目に移行しましたが、“トールボーイ” と呼ばれたデザインは大幅に改められました。全高は初代の1,485mmから150mmも下げられました。

▼ 2代目 ホンダ シティ(1986 - 1993)
3,560mm × 1,620mm × 1,335mm


2代目シティが世にでる1年前には軽自動車規格のトゥデイ(初代は1985年から1998年まで販売)が誕生しています。画像はあえて載せません。この車は2代目シティだけでなくルノーの初代トゥインゴにも影響を与えました。


▼ 初代 ルノー・トゥインゴ(1992 - 2007)
3,430mm × 1,630mm × 1,420mm


※ 画像は全てネットから拝借しました。

おしまい。

※ 4枚めの画像のキャプションに一文を追加しました(2017/08/27 21:20)。

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この記事へのコメント

2016年8月27日 18:03
Man Maximum Mecha Minimum, 懐かしい言葉です。コレ、自分が所有していたワンダーシビック・シャトルにも使われていたキャッチコピーです。当時、シビックにするか、シティーターボII+モトコンポにするか、散々悩んだのですよね。 モトコンポ、買っておけばよかったなあ。 昨日からキャンプ仲間がモトコンポオフやってるんですよ。

初代パンダのハンモックシートは、使い勝手が良さそうに見えました。しかし当時ヨーロッパにいた仕事仲間からは、何で貧乏学生しか買わないクルマにそんなに興味を示すのだと言われました。
日本のサラリーマンが購入するなんて、信じられないといった風でした。

初代のトゥインゴはかわいいのですが、今度の新型トゥインゴにはちょっと期待しています。
なかなか面白そうなんですよ。
コメントへの返答
2016年8月27日 19:21
コメント、お待ちしておりました(笑)、ありがとうございます。

最近 “ワンダーシビック・シャトル” を[愛車紹介]にアップされたのを拝見しましたので、コメントをいただけることを期待していました。

> 当時ヨーロッパにいた仕事仲間からは、何で
> 貧乏学生しか買わないクルマにそんなに興味
> を示すのだと言われました。

確かにそうですよネ。欧州市場を知る方からすれば徹底的にコストを排除した安価なクルマですから・・・。

> 初代のトゥインゴはかわいいのですが、今度
> の新型トゥインゴにはちょっと期待していま
> す。

新型トゥインゴは名前が同じでも初代とは全く異なるクルマになりましたネ。過去のヘリテージ(5 Turbo IIと初代トゥインゴ)へのオマージュが感じられるものの、現代的な解釈がされ、そこがまた魅力的です。

先週の8月20日(土)には豪雨の中、ルノー厚木インター店まで展示車を拝みに出かけてきました。悪天候にもかかわらず、駐車スペースが満杯になるくらい盛況でした。
2016年8月27日 18:07
追伸: 
4枚目の写真に2台のシティが写っていますが、シルバーの左側にいるトレーラーが気になります。 80年代の英国だと、Excel あたりかなあ。
コメントへの返答
2016年8月27日 19:55
英国のエンスージアストが “Honda Classic Cars” という70年代・80年代の同社プロダクトに注目して作ったサイトを見つけました。

シティの赤・シルバーの2台が並ぶ画像はそこから拝借したものです。おそらく古くとも2002年ころ、新しければ2012年ころに撮影されたものと思われます。

画像を借用するにあたり、本来の作法でしたら直下にソースへのリンクをつけるべきですが、訪問した方が予期せぬ事態に遭遇しないとも限りません。海外のサイトの場合、普段はこの作法を省略しています。

関心を持たれたようなので、サイトへのリンクを貼りますネ。トレーラーの記述は残念ながら見当たりませんが・・・
http://hondaclassiccars.weebly.com/jazz.html
2016年8月27日 21:57
ご期待に添えたようで何よりです(爆)
ご紹介頂いたUKのHPを見てみましたが、トレーラーの件にはまったく触れていませんでしたね。

それよりも最後の行に「7速シフト」と書いてあったので、気になって調べたところ、85年4月発売のクルマにハイパーシフトなる副変速機付きモデルがあったのですね。
2、3、4速の時にハイ・ロー自動選択されるので、実質7段変速ということなのですね。

それとシティー・カブリオレが、ピニンファリーナデザインとは知りませんでした。
豆情報のきっかけを頂きまして、ありがとうございました。
コメントへの返答
2016年8月27日 22:28
こちらこそ。豆情報のきっかけとなったようで甲斐がありました。

かくいう私もこのシリーズ記事(今回で4本)を書きながら、当時は知らなかった発見があり楽しんでいます。

予定では残り1本なのですが、お題の難易度が一番高く手間取っています。自己満足だけに終わりそうですが近々アップします。

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「🚗Ralph’s Coffee and Cars
@東京プリンスホテル第2駐車場」
何シテル?   06/18 07:17
私にとっての愛車とは、服と同じように “第二の皮膚” であり(Like a Second Skin)、アイデンティティの一部であって欲しいと願っています。 ...
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