
福岡の原三信病院で起きたタクシー事故。2016年12月18日に容疑者を鑑定留置という報道があり、車両の不具合ではなく、容疑者の操作ミスであることが明らかになりました。
あれから2週間以上経ちましたが、その後の報道がありません。我々ドライバーがあのような悲しい事故を教訓とするためにも「操作ミス」の原因が何であったか知ることは重要です。
そんな折、ネットをググっているとパワーユーザー(ブロガー)の方が個人ブログでこの事故について考察をされた記事を見つけました。
記事の一部を引用します。
容疑者の「操作ミス」が原因で事故が起きたのは間違いなさそうですが、その「操作ミス」を起こした原因が明らかにならないと事故の再発防止もできませんし、不安も解消されません。
(中略)
今まで明らかになっている情報から考えると、容疑者は事故を起こした当時、軽い脳梗塞の発作を起こし、一時的に正しい思考・動作ができなくなっていた可能性があります。
(中略)
高齢者が交通事故を起こすのは認知症だけではなく、一過性脳虚血発作や脳梗塞発作などによる事故のリスクを正しく理解しておかなければなりません。
出典:原三信病院へのプリウス突入事故の原因(2016/12/30)
まさにわが意を得たりです。知りたいことが過不足なく記されておりオススメです。是非全文をご覧ください。
さて、“
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)”及びその前触れの可能性のある “
一過性脳虚血発作(TIA)” について関心のある方には
先のブログ記事をご覧いただけば満足できる情報が得られるはずです。
当ブログでは、これまで関心のなかった方にも注目していただけるよう、英国の医療情報サイト “
HealthSKETCH” から画像と動画を拝借して記事を構成することにします。
【 What is a Stroke?(脳卒中とは)】
▼ 正常な状態。血液が酸素を脳に運びます。
▼ 血管に何らかの異常が生じて血流が止まると、
▼ 脳細胞にダメージが生じます。
▼ 黄色の部位にダメージが生じると、顔の片側がゆがみます。
▼ 紫色の部位にダメージが生じると、片側の腕または脚が上がらなくなります。
▼ 赤色の部位にダメージが生じると、ロレツがまわらなくなります。
▼ 他の部位では図のような障害が起きます。
▼ 脳の機能を左脳と右脳に分けて説明した図です。
Source:
http://www.womens-health-advice.com/photos/stroke.html#types
【 合言葉はFAST。1秒でも早く救急車を!!】
▼ 次の症状が
ひとつでも当てはまるなら、
▼ 1秒でも早く救急車を呼びましょう。脳梗塞の場合は症状が出現してから4時間半以内でないと最新の治療 “t-PA治療” が受けられません。
【 脳梗塞と脳出血 】
▼ 脳卒中を2つに大別すると、“
脳梗塞” と “
脳出血” に分かれます(3つに分類した場合は “
くも膜下出血” が加わります)。
▼ 脳梗塞。血管が詰まってその先の脳細胞が壊れた状態。
▼ 脳出血。脳の血管が破れ、脳内で出血した状態。
【 一過性脳虚血発作(TIA)とは 】
▼ 脳梗塞と同様の症状が現れるものの、24時間以内(多くは数分~数十分以内)に症状が完全に消失するもののことをいいます。
▼ 24時間以内に症状が消えても安心は禁物です。一度脳梗塞になってしまったら障害が残ることが多く、元の身体に戻ることは非常に厳しくなりますが、TIAの段階であればまだ麻痺は残らないため、障害を背負うことはありません。なによりも、この段階できちんと治療をすることが大切です。
【 脳卒中を防ぐために普段から心がけたいこと 】
▼
① 適正な血圧。血圧が高い人は、脳梗塞、脳出血が起こりやすくなります。
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② 禁煙。吸う人は吸わない人に比べて2〜3倍のリスクがあります。
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③ コレステロール値を適正に。“脂質異常症” は動脈硬化の原因となり脳梗塞が起こりやすくなります。
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④ 適度な運動をする。最低でも1日20分のウォーキング。理想は1日10km程度のウォーキング。
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⑤ 健康的な食生活。メタボリックシンドロームの予防につながります。
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⑥ 過度の飲酒を避ける。
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⑦ 糖尿病の予防。糖尿病患者さんでは、糖尿病の無い人と比べて2~3倍脳梗塞が起こりやすいと報告されています。
【 What is a Stroke?(脳卒中とは)動画全編 】
What is a Stroke? Animated Explanation Video
HealthSketch
5:39
2015/05/15 に公開
【 最後にちょっと 】
bengals さん、“RISKHEDGEHOG.COM” からの引用とリンクを快くお許しいただきありがとうございました。改めてお礼申し上げます。
芸能人や著名人の方にも年齢にかかわりなくこの病気を患った方がいらっしゃいます。直近ではラモス瑠偉氏(59歳)のニュースが流れました。私と同い年なので他人事とは思えません。現在はまだ治療中でリハビリはこれからと思われますが、社会復帰を切に願っています。
さて、当記事では日本語の医療情報サイトからの引用は控えましたが、参考に3つのサイトへのリンクを貼ることにします。ひとつめのサイトは “
一過性脳虚血発作(TIA)” についても詳しく書かれています。
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MedicalNote > 専門家を探す > 内山 真一郎
(山王病院・山王メディカルセンター脳血管センター長 国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授 東京女子医科大学名誉教授)
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循環器病情報サービス(脳卒中)(独立行政法人国立循環器病研究センター)
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公益社団法人 日本脳卒中協会
※ 合言葉はFAST・・・の項に『ひとつでも』という語を追加しました(2017/01/07 6:35)。
Posted at 2017/01/06 09:53:52 | |
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