みなさんは動脈硬化の検査というとどのような検査を思い浮かべますか?
頸動脈エコーや脈波伝搬速度検査(血管年齢検査)などでしょうか?
インターネットなどで検索してみると、たいていこのような検査がヒットすると思います。
それぞれ、頸動脈の壁の厚みを見ることで動脈硬化を評価したり、脈波をみることにより動脈の硬さを評価したりすることで、全身の動脈硬化の程度を推定しようとする検査で、その有効性も確立されています。
それでは、冠動脈カルシウムスコアという検査をご存知でしょうか?
心臓を栄養する動脈である冠動脈の石灰化を測定するCT検査です。
血管の石灰化は動脈硬化の現れで、冠動脈に起きた動脈硬化を画像のもつCT値というもので評価しようというものです。
冠動脈カルシウムスコアは冠動脈の動脈硬化評価として有効であることが、数多くの論文で示されています。例としては、冠動脈カルシウムスコアが高いほど将来の心血管事故が高い1)ことや、無症状の人でかつ冠動脈カルシウム0ということは、動脈硬化疾患発症のリスクが低い2)ことなどがあげられます。
(以下略)
出典:NPO法人 性差医療情報ネットワーク 冠動脈カルシウムスコア(2016.10.25)
カルシウム・パラドックス(逆説)という言葉を聞いたことがありますか。カルシウムが不足すると、血液中のカルシウムが増えるという不思議な現象のことです。
なぜ、そんなことが起こるのでしょうか。
体内のカルシウムの大半は、骨に貯蔵されています。残りのわずか約1%程度が、血管などの細胞で使われます。
骨以外の細胞で使われるカルシウムは微量ですが、心臓の筋肉や脳の神経細胞の働きをコントロールするなど、生命にかかわる非常に重要な役割をしています。そのためカルシウム摂取量が不足すると、体が危機感をおぼえ、副甲状腺ホルモンを分泌させて骨からカルシウムを取り出し、体内(細胞)に補給します。カルシウム不足が続くと骨からの補給量がどんどん増加し、その結果、血液中のカルシウム濃度が高くなってしまうのです。
つまりカルシウム・パラドックスは生命維持に欠かせない現象なのですが、注目されるのはそのあとで生じるマイナス要因です。
血液中のカルシウム濃度が高くなると、カルシウムは血管壁に取り込まれ、壁を収縮させます。すると血液の流れが悪くなるので、心臓はより強い力で血液を送り出そうとします。その結果、血圧が上昇し、高血圧になりやすいのです。
出典:オムロンヘルスケア はじめよう!ヘルシーライフvol.15(2004.09.10)
(中略)
カルシウム不足はさらに、動脈硬化を招く原因ともなります。血液中のカルシウムが増えると血管壁が硬くなり、血管の内側が傷つきやすくなります。傷ができると、そこにコレステロールなどが付着するため血液の流れが悪化し、また血管そのものももろくなってしまう(動脈硬化の状態)からです。
カルシウム不足は、高血圧や動脈硬化といった血管系疾患の引きがねともいえるでしょう。
出典:オムロンヘルスケア はじめよう!ヘルシーライフvol.15(2004.09.10)
骨を健康に保つために必要な栄養素は?
骨を丈夫に保つために、カルシウムが必要だとよく言われます。先に述べたとおり、カルシウムはリン酸と結びつくことによってコンクリートのようなものをつくります。また、鉄筋にあたる骨基質たんぱく質は、コラーゲンに加えてオステオカルシンというたんぱく質で構成されています。つまり、カルシウムはもちろん必要ですが、ほかにもいろいろな栄養素が欠かせないのです。
例えばマグネシウムやリンは、骨の形成に欠かせない成分です。カルシウムとマグネシウムは2:1の摂取比率が理想とされ、カルシウムとリンに関しては2:1から1:2の摂取比率が適切であるとされています。亜鉛はたんぱく質の生成に関わるほか、破骨細胞と骨芽細胞の働きを助けて骨の成長をサポートしています。
また、ビタミンDも骨の健康に欠かせない成分です。ビタミンDは小腸でカルシウムの吸収をサポートし、血中カルシウムが低下した時には骨からカルシウムを溶かし、肝臓からカルシウムの再吸収を促進することで、私たちの体がカルシウム不足にならないようにしてくれます。
(以下略)
出典:オムロンヘルスケア はじめよう!ヘルシーライフvol.153(2016.03.10)
高血圧にも段階がある
新しいガイドラインでは、高血圧をⅠ度・Ⅱ度・Ⅲ度の3段階に分けています。従来(2009よりも古いガイドライン)は、軽症・中等症・重症としていましたが、軽症というと誤解を与えやすいので、治療を必要とするレベルであることを明確にしたものです。
正常高値というのは、「高血圧の一歩手前で、注意が必要なレベル」という意味で、高血圧予備軍の段階です。また、(孤立性)収縮期高血圧とは、収縮期血圧だけが特に高いもので、動脈硬化の進んだ高齢者に多くみられます。
血圧は低めがいい
自分の血圧が正常値の範囲だと、つい安心しがちです。しかし、実際には、正常高値や正常値のレベルでも、脳卒中や心筋梗塞などを起こす例は少なくありません。
病気の発症率との関係をみても、例えば脳卒中の発症率がもっとも低いのは、ガイドラインでいうと至適血圧(収縮期血圧<120かつ拡張期血圧<80)のレベルです。
そのため最近は、「血圧はできるだけ低めにコントロールするほうがいい」とされています。
出典:オムロンヘルスケア 高血圧の新基準とは
アンチエイジングとは、加齢による身体の機能的な衰え(老化)を可能な限り小さくすること、言い換えると、「いつまでも若々しく」ありたいとの願いを叶えることです。特に中年期以降に認知症、骨粗鬆症、皮膚老化、更年期障害、老眼、難聴、歯消失などの老年病のリスクが高まります。詳しい老化メカニズムは未解明ですが、遺伝子の変異、細胞機能の低下、酸化ストレスの増加、免疫力の低下、ホルモンレベルの低下、炎症の慢性化などが共通要因として考えられています。ホルモン作用・抗酸化作用・免疫調節作用を持つ機能性食品を用いた栄養指導や、筋力・有酸素トレーニングなどの運動指導、意欲向上や心身ストレスからの解放を目指した精神療法、ホルモン補充といった薬物療法がアンチエイジングには有効といわれていますが、その実証は今後の課題です。
出典:ヤクルト中央研究所 健康用語の基礎知識
大動脈瘤は、できる場所によって胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤に分けられます。瘤という字はコブを意味しますが、実際には大動脈の一部とは限らず、胸部から腹部にかけて長くふくらむケースもあります。
一般的には、血管の直径が通常の1.5倍程度になると大動脈瘤と診断され、2倍程度になると手術が必要とされます。人によっては、健康時には直径2~3cmの大動脈が、7~8cmにもふくれることもあります。
発症年齢は70歳代がピークですが、50歳代から増え始めます。大動脈瘤は急に大きくなるわけでなく、少しずつ拡大していくので、中年期から動脈硬化には注意が必要です。
ただ、大動脈瘤ができても、破裂するまでは血液がふつうに流れています。そのため、痛みなどの前兆はありません。
しかし、大動脈瘤が破裂して出血を起こすと、胸部の場合には胸や背中に強い痛みを感じ、呼吸困難に陥ることもあります。腹部の場合には、お腹や腰の付近にやはり強烈な痛みを感じます。一般に大動脈瘤の破裂による痛みはかなり激しいものですが、高齢者のなかには知覚神経の機能が低下していて、我慢できる程度の痛みしか感じない場合もあります。
出典:はじめよう!ヘルシーライフvol.75 大動脈瘤と大動脈解離...高血圧の人は要注意(2009.09.10)
大動脈解離は、血管のいちばん内側にある内膜に亀裂が入り、そこから血液が一気に流れ込み、次の中膜が裂けて剥離を起こす病気です。中膜の剥離が進んで外膜まで破れると、大出血を起こすこともあります。
大動脈解離の場合、ほとんどの人が経験したことがないほどの激痛を感じます。引き裂かれるような痛みとか、バットで殴られたような痛みと表現する人もいるほどです。
しかも、痛みはしばしば胸から背中や肩、そして腹部というように移動します。それは患部が次第に広がっていくからで、人によっては胸から腹部にかけて、長い解離が生じることもあります。したがって痛みをこらえていたりすると、どんどん解離が大きくなり、それだけ死亡率も高くなるので、すぐに病院へ行く必要があります。
発症年齢は70歳代がピークですが、30歳代、40歳代にも少なくありません。とくに高血圧の方は解離を起こしやすいので、早くから注意したほうがいいでしょう。
出典:はじめよう!ヘルシーライフvol.75 大動脈瘤と大動脈解離...高血圧の人は要注意(2009.09.10)
日本国内のいくつかの地域で調査が行われ、年間発生率は10万人あたり3人前後であることが示されています。動脈解離の発症のピークは70代で、発症者の男女比は、中年期には男性が女性の2~3倍ですが、高齢になるほど差は縮まります。発症者は冬場に多く、夏場には少ない傾向があります。時間的には日中、特に6~12時に多いと報告されています。
日本で行われた調査では、急性大動脈解離を発症した患者の61%が病院到着前に死亡していました。また、急性大動脈解離によって死亡した患者の87%は、心臓に近い上行大動脈からの出血によって心臓の動きが妨げられた(心タンポナーデ)ために亡くなっていました。
なお、国内で大動脈解離患者に対して行われた手術の件数は、2004年は約4000件弱でしたが、2008年は約5000件で、徐々に増加しています。
出典:突然発生する急性大動脈解離、救命は時間との闘い(2015/6/4)
大動脈の病気は「運動中に起こりやすい」と指摘するのは自治医科大学付属さいたま医療センターの安達秀雄副センター長だ。運動時は血圧の変動が平常時よりも大きくなる。こうした点が引き金となっているとみられる。
中高年が親しむスポーツの代表例であるゴルフのプレー中に起きるケースなどが目立つという。「明確な根拠はないが、クラブを振るときの体をひねる動きによって血圧が上がるためではないか」と安達副センター長は推測している。
(中略)
自治医科大学付属さいたま医療センターでは1990~2014年に実施した約600例の急性の大動脈解離の手術のうち、8例が車の運転中に起きていた。6例は意識があり自分で車を止めて大事故に至らなかった。残りの2例では同乗者が車を止めて大事に至らなかった場合と交通事故を起こした場合があった。
出典:日本経済新聞朝刊2015年12月20日付
「高血圧」というと、よく耳にする病気なので、日頃から気をつけている人も多いと思いますが、“隠れ”高血圧と呼ばれるものがあり注意が必要です。「健康診断で血圧の値が正常だったので問題ない」、「私は昔から低血圧タイプだから・・・」と安心している人、実は、高血圧のリスクを抱えているけれども、気がついていないだけの“隠れ”高血圧かもしれません。
10月、茨城県の保険会社に勤める40代の働き盛りの男性3人に、1日のうちに血圧がどう変化するのか、24時間の血圧を30分ごとに測定できる「24時間血圧計」をつけてもらいました。
3人とも直近の健康診断の血圧の値は問題なく、これまでも高血圧と診断されたことはありませんでした。
ところが、2日後、測定結果を見てもらうと、問題のある人が1人、見つかりました。
(中略)
測定は、朝の9時半から次の日の朝9時半まで行われ、血圧の数値は食事をとると上がるなど、1日の間、変動するものですが、川井さんの血圧はまず、職場に向かう間にぐんぐん上昇し、仕事中は、危険を示す上のラインをほとんど超えていました。
測定結果を見て、川井さんは、「事務所にいる時の血圧が高いですね。事務所での仕事がストレスなのかもしれない。実際に、仕事中ずっと血圧が高いということが分かると心配になってきます」と話していました。しかし、自分では高血圧の自覚は全くなかったということでした。これが、“隠れ”高血圧です。
出典:"隠れ"高血圧に注意(2012年11月12日)
大動脈解離ではときに他の病気とよく似た種々の症状がみられますが、通常は特徴的な症状から診断できます。大動脈解離がみられる人の約3分の2では、腕と脚の脈が弱くなったり感じられなくなったりします。心臓へ向かって解離が進んでいる場合は、雑音が生じるため聴診器で聞くことができます。
大動脈解離を発見するには、まず胸部X線検査を行います。この検査では、症状がみられる人の90%で大動脈の拡張を確認できます。しかし、大動脈の拡張は他の病気によって起こることもあります。X線を通さない造影剤を注射して行うCT検査は、素早く確実に大動脈解離を描出できるため、緊急時に役立ちます。心エコー検査や経食道心エコー検査(心血管系の病気の診断: 心臓超音波検査(心エコー)とその他の超音波検査を参照)も、大動脈解離を非常に小さいものまで確実に描出できます。
出典:メルクマル医学百科 家庭版 大動脈解離
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