Favorable Windのブログ一覧

　ステアリングには，ホーンとエアバッグのみ．すっきりしたものです．
　それでもスタートはボタン式ですし，エアコンもオートエアコンです．
　ナビを付けたのはこの車からでした．
　この車，高速では思いの外しっかりパワーが出ていて，5速入れっぱなしで概ね困ることはなく，ACCはなくても特段困りませんでした．それでも坂はシフトダウンしたほうが駆け上がる愉しみがあったものでした．4速にするか，たまには3速でぶん回すかにみたいな感じで，ローパワー車はこんなことでも愉しみにできるお得さ？があります．
　この何もないステアリングは，こんな世界にぴったりだったのでした．

　数値が出るようにしていました．素晴らしいのは油温計があることです．

　車外気温，瞬間燃費，時計が出るので，これに合わせて油温計，稼働時平均燃費，稼働時間を表示していました．雪道では車輪の滑りを表示していました．カレンダーが出せるのもなかなかに便利でした．
　油温計があるなら，メインのメータは青LEDではなく，水温計を付けて欲しかったと思います．OBD2で読み取って表示していましたが．（コムテックZERO-800というレーダ―探知機をディスプレイにしていました．OBDメータよりもずっと安いのが魅力です．）

　リアシートを倒せない，大きなトランクを持ったセダンからリアシートを倒せる実用セダンに乗り換えて感じたのは，やはり便利だということでした．

　キャビンの強度を考えると倒せない形式こそ隔壁がある分，より高剛性にしやすいのもありますし，音も静かとなるのは間違いないですが，3×6の板を積めたときは驚きでした．これだけ入ればいいし，容積は十分なのであとは工夫次第とすら思っていました．

　苦手なのは，大きな箱など形が決まったものでした．左前シートを動かしたり，背もたれを動かしたりして運よく入れられる姿勢を見付けなければいけないということもあったものです．フロントの方がドアは長いのですが，Aピラーが寝ているので意外と入れにくいこともあったりしたものでした．それでも工夫で結構いろいろなものを運んだものでした．やはり生活様式とか用途とかで変わってくるのかも知れませんが，工具を持っていて，荷物の分解など多少の手間を惜しまないのであれば悪い選択ではないと思います．普段は良い重量配分故の挙動の良さを味わえるのはセダンならではと感じます．

　良心的な価格とメカと構造に振っている故，簡素でしたが，それが魅力かも知れません．

　左足フットレスト付近は狭く，時折膝がセンタートンネル付近に当たりますが，樹脂が柔らかいのか，少しだけぐにゃっと変形するのもご愛敬です．

　フロントガラスはAピラーの根元が遠く寝ており，Aピラーも太いのですが，それほど邪魔に感じませんでした．視界は広いのではないかと思います．
　サイドミラーは大きく見やすいものでした．
　サイドは前から後ろに掛けて上がったデザインであるものの，それ故にトランクも高くなって容積が稼げ，視界も決して悪くないものでした．尤も，好みとしては水平に近い方が車輛感覚が掴みやすいとは思っています．
　後方視界は困ることはありませんでした．リアカメラを付けたのですが，あまり使った記憶がありません．サイドミラーで十分見えて感じでした．どちらかというと，死角に障害物がないかの確認と，本当にギリギリ後ろまで近付けたいときくらいしか使っていません．

　居住性は本当に普通でした，よい意味で．決して困ることはありません．リアシートはやや足元の間口が狭いかもとは思いますが，乗り込めば問題ありません．全体に座面は高く感じるので，乗り降りはしやすいのだと思います．運転席は可能な限り下げていました．

　助手席に乗ると，グローブボックス周辺のインパネの造形が中央部に向かって斜めに張り出していてちょっと気になるのですが，運転席からは何も感じないのは面白いところでした．

サイドのガラスは立っているので広く感じます．もちろん外見は幅広感が少なくなり，一層背の高く幅が狭い感じが出るのですが，そのあたりも実を取った設計だと感じました．

　芸が細かいのはドアヒンジの角度で，軸が外側に傾いており中央部分がより広く開くので，狭いところでの乗り降りもしやすくなっています．セダンらしく投影面積は少なめなので横風で困ることはなかったと感じています．

　豪華絢爛でもないですし，何か強く主張するわけでもなく，まさに質実剛健でいながら決して武骨でもなく機能的というものでした．新しくも古くも感じない造形がそれなりに長く乗っても違和感を覚えなかったのだと感じています．

　違和感なし，ガツンと言うよりは踏んだだけ効くような感じでしょうか．こういったじんわりした効きの方が私には合っているかもしれません．

　購入後初期の段階でABSユニットの初期不良があって無料とは言え交換したり，長期間使ったら3時間くらい掛けて負圧がゆっくり抜けるようになるなど，もしかしたら弱点なのかもしれません．

　ヒルスタートアシストは特に必要ないと感じていますが，特に切りもしないでずっとそのまま使っていました．発進時にだけ制御上とは言え，若干の引き摺り感があったと感じていましたが，最近あまり感じないなと思ったらライニングが減っていました．

　レバー式のパーキングブレーキという点はやはり良かったですね．積極的にリアを流すとかでなくても，低μ時の空転を抑えたり（4WDでは一度もやったことないですが），咄嗟の時のサブの手段にもなるし（やったことないですが），歩行者に停めている意思表示をしたり（ラチェット音が響いて意外と有効），本当にきつい坂道発進では安心できたりするものだなと感じています．