
これもDIYになるのでしょうかね?
【生兵法は大怪我の基】
身についていない、生半可な知識や技術に頼って事を行うと、 かえって大失敗をすることのたとえ。
素人が入ってはいけない領域に踏み込んでしまいました。
その代償は・・・・・
毎日使用では無く、1~2週間に一回程度の着用という自分の使用方法において、
こちらの4本は日差0~2秒とクロノメーター級の精度で時を刻んでくれて大変満足しています。
そうなると、A型のキッチリしたいという気質が“都合よく”出現します。
(血液型別の統計に意味は無いとの意見もありますが・・・)
これが、自分で言うのもなんですが面倒臭い性格で・・・・
こちらの Cal.6R15 を積んだ SEIKO の Mechanical
何れも公表精度:日差 -15秒 ~ +25秒内には収まっていますが、
実測10~15秒の日差が気になります。
1~2秒は無理でも、クロノメーター級の下限値である6秒程度の誤差に収めたいと・・・・
現状でも実生活には何の影響も無いのですがね!?
まぁ、そうであっても普通の人は思うだけで実行まで行くことは無く、仮に我慢できない場合でも専門業者に依頼するのが普通でしょうね。
しかし、
電池交換等で裏蓋を開けることに抵抗が無くなってしまっている自分、更に最近は竜頭の外し方とかを知ってしまい、本体を外して風防の内側を磨くとかまで行ってしまっている馬鹿者に悪魔の囁きが・・・・
「ちょっと、やってみる?」
「失敗したって、高級ブランド時計じゃないから良いじゃん!」
実際、その囁きは随分前から聞こえてきていましたが、何とか爪先立ちで踏み止まっていました。
踏み止まった理由は、調整にはタイムグラファーという精度を計測するツールが必要だからです。
簡単に言えば日差のズレを示してくれる機械です。
無くても調整は出来るかもしれませんが、無ければ実時間が掛かります。
調整した結果は、日差ですから24時間が経過しないと確認できません。
一発でぴったりと調整するのはまず無理なので、莫大な時間を必要とします。
タイムグラファーが有れば数分で日差を表示するので、大幅に調整時間を短縮してくれます。
しかし、専門の調整ツールであるタイムグラファー、非常に高価です。
時計技師などが使う専門機器は100万円するものもあるようです。
趣味の世界で使うものでも最低5万円はします。
おいそれとは手を出せないツールです。
しかし、救世主がいらっしゃいました。
(自分にとっては悪魔の使者となってしまいましたが・・・・・)
Windowsで動くタイムグラファーソフト「びぶ朗」が公開されています。

ありがたいことにフリーソフトです。
そして計測機器は手作りが可能です。
簡単に言うと、集音器とアンプが有れば良いのです。
本格的に部品を集めて組み立てても2千円程度、最も安く収めるなら百均で売っている防犯ブザーとマイクアンプで製作が可能と情報がアップされています。
セラミック圧電素子を取り出したり、入力のプラグを出力に変更するなどの改造が必要ですが2~3百円で製作が可能との内容で真似して作成しました。
さぁ、困ったことに、踏み込むことを留まらせていた計測機械が手に入行っちゃいました。
「どうしましょう?」と悩むことなく、禁断の世界に足を組入れてしまいました。
ここに大きな間違いが潜んでいることに気付かず・・・・
タイムグラファーが有れば日差調整が出来ると完全に思い込んでいましたが、
タイムグラファーはあくまでも調整結果を表示してくれるだけです。
日差の1秒、24時間×60分×60秒=86,400秒 の中の1秒を調整するには微妙な調整技術が必要になります。
小さな調整ネジでの微妙な調整、非常に難しいです。
専門家でも長年の感と運の調整と聞いたことが有るような・・・・
たとえば、一日が一回転で調整できるとしたら、(こんなことはありませんが)
一周360度中の1度動かすと240秒狂うことになります。 (=86,400÷360)
1秒の調整は、240分の1度の「触ったらダメ!」位の接触加減が必要で・・・・・
素人には無理でした!
散々弄り倒して、どうにもならない状態に・・・・
更にその弄り倒した段階で時計の心臓部であるガンキ車、アンクル、テンプ、ヒゲ持ちまで接触してしまったようで、分度調整を依頼したらオーバーホールが必要との診断、2本合わせて新たに時計(Mechanical)が買える値段の提示を受けてしまいました。(泣き)
持ち込んだのは街の時計屋では無くこちら!
放置して新しい時計を買おうかとも思いましたが、戒めも兼ねて調整をお願いしました。
同じSEIKOでもGS級ならまだしも、ただのMechanicalをオーバーホールするとは全く思っていませんでした。
良い戒めになりました。
4週間の入院生活を経て現在は手元に戻っています。
折角の持ち込みなので、そのままスルーしようと思っていた
1/100秒クロノのクロノ針位置の微微微微微ズレ
も、確認したら調整してくれるとのこと、カタログ写真のモデルになっても良い位の完璧な位置に調整されて戻ってきました。こちらは保証期間が残っていたので無料でした。

拡大してこの位の違いしかないのですが、この辺りの微妙なことが気になってしまう性格が問題ですかね?
費用を掛けただけあって、精度は希望通り以前よりは良くなって・・・・
あれ?????
いやいや、動いているだけで良いんです!
ゼンマイも含め部品も多く交換されたようなので、まだ馴染んで無いだけでしょう????
まぁ、とりあえず公表精度内だし、1年間の保証も有る様なので期間ギリギリまで様子見ですかね?
それに、調整の難しさも自ら体験し大変さ加減が分かったので、あまり無理難題な要求は・・・・
そう考えると、最初に提示した4本、
本当に凄い!
良いモノに巡り会ったものだ!