
奥日光の光徳牧場から川俣方面へと北上する林道が、山王林道です。現在は奥鬼怒林道が正式なようですが、山王峠を越えるこの林道は今でもこう呼ばれているようです。
前回ここを通ったのは、今をさかのぼる1980年代で、ファミリアプレストで慎重に運転しました。未舗装で凹凸が多く、轍が深いところもあるので、「リアデファレンシャルの下をこすらないためには、どう位置取りするか?」を考える必要がありました。林道をアンダーパワーのMTで進むので、低いギヤを多用しましたが、路面変化によってアクセルの踏み込みが変化し、それに呼応して速度が変わってしまうことがあるので、落ち着いた運転が難しかった記憶があります。
10月下旬に戦場ヶ原を散策したあと、クルマで光徳牧場へ向かいました。その横を通って北に進むと山王林道のゲートがあったので、試しに入ってみました。
およそ35年ぶりに通る山王林道は、全線舗装されていました。路面はそれなりにきれいで、路肩もしっかりしているところが多く、昔の印象と比べるととてもよく整備されています。急坂はあまりないのですが、道幅が狭く、急カーブがたくさんあります。カーブでもミラーはごく少ないので、速度を落として対向車の気配を探りつつ通るしかありません。路面には落ち葉がたくさんあり、それが道の両側に積もっていて、道路中央部だけ路面が見えていました。両側の落ち葉が滑りやすいのは容易に想像がつくので、見晴らしがいいところでは道路中央を通り、カーブでは左に寄りながら慎重に曲がるようにしました。幅が狭くすれ違いができない区間がずいぶんあり、あちこちに待避所が設けられていましたが、狭い区間では対向車に遭わなかったので困ることはありませんでした。
途中ほとんど休憩することなく林道を進みました。山王峠あたりまでは上りますが、光徳よりも低い川俣に向かうので、下り区間の方が長いことになります。川俣近くなってからは、視界がひろがり、山の中腹の紅葉を眺めることができました。こういう季節だから、少ないとは言え対向車が何台かあったのでしょう。Googleマップでは20.1kmで33分と表示されましたが、この細く曲がりくねった林道では40km/hなど維持できないので、とてもこんな時間では走破できません。
久しぶりの山王林道は、おぼろげな昔の印象よりもだいぶ長く感じましたが、特に難所と感じるところもなく、あっさりと通ることができました。路面が舗装されていたことが大きいほか、オートマチックトランスミッションで楽できたのが理由として挙げられます。
GG型アテンザは最低地上高が135mmしかないので、凹凸が多い未舗装路には不向きです。今回の山王林道のように整備されていれば、このような問題はありません。きちんと舗装された林道なら、乗り慣れた普通車で十分対応できると思いました。
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2021/11/08 01:02:24