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2025年06月01日

重税感

重税感  満22歳のアテンザは、だいぶ前から重課対象です。税額が増えても乗り続けることに対し、かつては抵抗感がありましたが、13年が経過して自動車税が重課されてからは「アテンザ2.3L相当の税額になった」と割り切り、買い替えの口実にはしないことにしました。
 自動車重量税も重課されましたが、こちらは甚だしく、当初の額と比べ54%も増えました。車検時に徴収する重量税の著しい重課は、買い換えずに車検を通す行為に対するペナルティでしかありません。

 旧車両の環境性能が新型よりも劣るのは仕方ありませんが、これは保有者が悪いのではなく、当時の性能やその前提となる制度がそのレベルだったということです。長年乗り続けたとしても、きちんと整備して適切な運転をしていれば燃費を含む環境性能は悪化しないし、長期保有している間は車両の製造や廃棄に起因する資源消費や環境負荷は生じません。そもそも長期保有できているのは、自動車の適切な扱いの結果ですし、過走行で満20歳を超えるのは難しいでしょう。このような善良なる長期使用者に税制上のペナルティを科すのは不合理な扱いです。旧車両への重課税は環境負荷低減を口実にしているようですが、その目的にふさわしい合理的な体系になっておらず、単なる買い替え促進です。環境重視と見せかけながら消費者を犠牲にする産業振興策でしかありません。


 サブ所有である2台目デミオは購入後4年ですが、満13歳になったようで今回から自動車税が重課対象です。実態は息子の専用使用なので、納税は彼に依頼しました。故障なく快調であり、使用過程で古びた印象もありません。
 クルマの長期使用は、趣味や嗜好のほかに、支出抑制も重要な動機の一つです。生活上の理由により自動車関連支出を抑制するため、地味なクルマを長期使用するのは一つのありうるスタイルですが、日本の税制はそのような生活スタイルにペナルティを課すものであり、逆進課税的です。

 一方で、軽自動車の税額は極めて低く抑えられています。普通車と比べれば「優遇税制」と言えるもので、「税制を使うことにより、国策として軽自動車を推奨している」とさえ解釈できます。長らく停滞する社会においてこのような国策が継続した結果が、ガラパゴスとしか言えない軽自動車の国内蔓延です。
 「税制上の制約の下での最大化」の結果、軽自動車は奇妙な発達を遂げました。壁面を薄くし背を高めた直方体は、さまざまな道路環境を走行すべき移動体としては極めて奇形です。重量化する車体に対し、660ccの壁は合理的でないとも聞きますが、税制上の制約は動きません。軽自動車というなら、排気量や寸法ではなく、車重に上限を設けるべきでしょう。そもそも800kgを超えるようなものは、軽自動車の名称にふさわしくありません。
 軽自動車のドライビングポジションにはたいてい違和感があり、ロングドライブはつらそうです。「これは『長距離移動に適した車種ではない』と運転者にわからせることを意図したパッケージングに違いない!」と勘ぐります。国策として保有を促すべき車種ではないでしょう。


 DJ型デミオがMAZDA2に名称変更したのが2019年9月で、わがMAZDA2はその最初期のモデルです。自動車税額に疑問を持たずにいましたが、2019年10月以降の新車販売車両は減税されていたことに気がつきました。MAZDA2は、最初の1か月に登録された車両だけが減税前の34,500円で、それ以降のものは30,500円です。
 2019年10月の消費税引き上げを機に、自動車税も変更となったようですが、「恒久的な引き下げ」や「毎年減税」などと喧伝しながら、対象がこれ以降に新車登録される車両に限定されていたのは解せません。消費増税が契機であったなら、新車取得時の徴収額を減免すればよく、毎年の自動車税額に永遠に差を設けるのは歪んだ制度設計です。中古車購入者にとっては、初回登録が2019年10月より前だという理由だけで、より重い税負担を課されるのは不合理です。

 これについては、経済産業省のサイトで「令和元年10月 変わりました!クルマの税」、「新車の「自動車税」が毎年減税!」などと派手に宣伝しています。新しい税体系とこの宣伝文を見れば、減税と見せかけながら、新車の販売促進しか眼中になかったのだと容易に想像できました。こんな理由でより重い税負担を課されるのは、釈然としないものです。
 裏を返せば、マイカーは自動車税を34,500円も払っている珍しいMAZDA2ということになりますが。

 こんなわけで、金額そのものではなく制度設計に対する不信から、重税感が残りました。
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Posted at 2025/06/01 01:11:06

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この記事へのコメント

2025年6月1日 10:31
私も同じ思いです。
コメントへの返答
2025年6月1日 19:59
御賛同いただきありがとうございます。
改めて考えてみたら、ひどい内容だと思いました。
2025年6月1日 14:10
自動車の税金、ホントに同感です。

2006年生まれのアテンザスポーツワゴンは、1.52トンで2.3L(T_T)
2008年生まれのRX-8は、1.5トン以下ながら2L扱い(>_<)
今年は二台とも車検(-_-)

これで得た税金が、エコカー減税等の財源とか。偏り過ぎる税制に憤りを感じています。
コメントへの返答
2025年6月1日 20:06
コメントいただきありがとうございます。
いずれも御負担が大きそうですね・・・。

環境配慮を正しく反映した重課税なら受容すべきものですが、新車販売促進や軽自動車推奨に従わないユーザーに対する懲罰にしか見えません。
2025年6月2日 18:53
こんばんわ。
私も同感ですしそう思います。

最近はハイブリット化やEVなども有りますが、2.4L以上の排気量でもハイブリットは税が安く、重いEVも優遇されている点もモヤモヤします。
不公平感の無い税制にして欲しいですよね。
コメントへの返答
2025年6月3日 1:05
御賛同いただきありがとうございます。

自動車以外でもそうですが、最近の環境配慮は脱炭素偏重と感じられ、バランスを欠いている印象があります。
自動車税や重量税の体系からは、「新車を買わせたい」という意思が強く感じられます。
2025年6月7日 8:53
はじめまして。経済学、法学の専門家のような文章でとても分かりやすく、「そうだよなー!」と膝を打ちつつ読み進めさせて頂きました。
道路特定財源にすらなっていない自動車の諸税はもう受益者負担の性格すら失っていますよね。
ガソリン税払ってない電気クルマが道路のタダ乗りしているのですから、ガソリン税払っている者としては、それに更に購入補助金だしてるなんて考えるだけで気が狂いそうです。
しかし、だれも動いてくれない。
今年の夏の選挙で、動かさないとあかんのとちゃいますかねー
コメントへの返答
2025年6月9日 1:16
メッセージをいただきありがとうございました。環境派を自認しながら、純エンジン車2台です(苦笑)。

自動車税の体系は、単なる買い替え促進です。環境負荷低減には長期使用が有効ですが、その逆を推奨しています。

重量級のEVが増えると、タイヤ粉塵も含め、弊害がありそうです。
2025年6月30日 16:42
初めてコメントします。
乗用車初度登録10年以上毎年車検の頃に比べれば受け入れられますが現在の税制が開始されたこと異なり車両寿命向上による中古車再販価値向上により新車ナンバー取得20年以上の車も多い時代に税金の重加算は納得いかず特に新車当時は税制優遇されながらガソリンより2年早く重加算税となるクリーンディーゼル車ユーザーからは大顰蹙が出てるようです。
コメントへの返答
2025年7月1日 0:31
メッセージをいただきありがとうございます。
毎年車検でなくなっていたのは朗報でした。
自動車は使用に伴って種々の社会的費用を発生させるのであり、所有のみでは生じないので、所有でなく使用に着目した税体系とするのが公正と感じます。

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