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2024年10月16日 イイね!

M274/270 エンジンの深淵に少し触れてみる(その3)

引き続きMercedes-Benz M274 Tour Tips and Tricks
PDF版
をGoogle翻訳と意訳を混ぜて何回かブログに掲載していきたいと思います。
恐らく次回で終了です。

エンジン空気供給
エンジン効率を高めるには、吸気経路の空気抵抗が低く、あらゆる状況下で良好な流動状態を維持する必要があります。
吸気は、流動抵抗を最小限に抑えるために比較的大きなエア フィルターを通過し、ターボチャージャーのコールドサイドに送られます。
(シリンダーから)排出された排気ガスがターボのホットサイドを駆動し、吸入空気を圧縮します。
圧縮作用によって加熱されたこの空気は、インタークーラーを通過し冷却されます。
多くの自動車では、低温 (液体) 冷却回路を使用した水冷インタークーラを採用していますが、(メルセデスの)Metris バンでは、空冷インタークーラー (冷却ラジエーターの下部に設置) が使用されます。
そこから、インテークマニホールドを経由して、約 10 psi の圧力でエンジン(シリンダー)に入ります。
※M270 エンジンの場合、空冷インタークーラ方式で、ラジエターの前下側に設置されています。


乗用車向けによく見られる M274 のエアインテーク構造。エアフィルターを通った吸入空気(B)は、排気ガス(A)で駆動するターボチャージャー(50)によって圧縮されます。
圧縮され加熱された空気(C)は、水冷インタークーラーによって冷却され、エンジン(D)に供給されます。

ちなみに、このエンジンの高性能版であるメルセデス AMG の M133 では、ブースト圧が 25 psi を超える同様システムを使用し、排気量 1ccあたり 1 馬力以上を引き出します。
※2リッターエンジンで 360/381馬力なので、計算が合わないような...

ターボチャージャー付きエンジンではよくあることですが、インテークマニホールドは真空源として信頼性が高くない(加給により正圧になる)ため、エンジンに取り付けられた真空ポンプが使用されます。
負圧作動式エアコン制御システムの時代はとうに過ぎ去りましたが、真空はブレーキ ブースター、ブースト圧制御フラップ(ターボチャージャのアクチュエーター)、冷却水ポンプの(On/Off)制御などに使用されます。
負圧リザーバーは、成形されたインテークマニホールドに組み込まれています。
※今どきの直噴型ターボエンジン車は負圧発生源としてどれも負圧ポンプを内蔵していますね。
負圧制御をやめて電動ソレノイド化出来ない部分があるから残っているのでしょう。
また、インマニが負圧のチャンバーを兼ねているとは知りませんでした。


M274負圧システム。ターボエンジンではインテークマニホールド内の負圧が一定ではないため、吸気マニホールド(12)内に収納された負圧リザーバ(12/1)と組み合わせて負圧ポンプ(11)を使用します。

全負荷クランクケース換気(ベンチレーション)システムでは、限られた真空を生成するために、吸気管に小さな狭まり(ベンチュリー)があります。
低負荷または部分負荷でターボチャージャーが目立ったブーストを生成していないときは、インテークマニホールドにも限られた真空が発生します。
※ここで言う「限られた真空」とは真空ポンプによる連続的な状態ではなく、恐らくある条件下で真空状態になることを示しているのではないかと思います。

また、せっかく良い図面作成しているのに解説が足りないので補足します。
Y84はフロントバンパー部分にあるラジエターへのシャッターバルブで水温に応じてシャッターを開閉するものだそうです(負圧ポンプからDのラインで供給)。
50/2はターボチャージャーのウェイストゲートバルブのプランジャーです。当該バルブは排気によるターボチャージャーの回転数制御に使用されます。Y31/5のソレノイドで動作制御し、動作時はBのラインで負圧が供給されます。
40/2は冷却水ポンプのボールバルブのプランジャーです。Y133のソレノイドで動作制御し、動作時はCのラインで負圧が供給されます。
12はインテークマニホールドで吸気をシリンダーに供給する以外に11の負圧ポンプで発生させた負圧を別区画(12/1)内に一時的に貯めておく役割も持ちます(Aのラインですね)。
なお、Eのラインはブレーキブースターへ向かっています。

燃料噴射システム
圧電(ピエゾ)式燃料インジェクターは、燃料の供給を非常に正確に行うことができ、これもまた燃費と排出ガスの管理に役立ちます。
燃料供給ラインは、高圧側で O リングと押し出し防止リングで構成されるシーリング ユニットによって密閉されています。
燃料インジェクターとシリンダー ヘッド間のシールはテフロン リングです。
インジェクターを取り外すときはいつでも、漏れのない取り付けを確実にするために、特にこの作業用の特殊ツールの使用に関する、WIS の再取り付け手順に厳密に従うことが絶対に重要です。
すべてのシールと固定スプリングは必ず交換する必要があります。
レールははんだ付けされているため、スライド ハンマーは使用しないでください。レールとインジェクターの両方が損傷します。


ピエゾ燃料インジェクターは非常に高速かつ正確ですが、ガラスのように壊れやすく、衝撃や落下によって損傷を受ける可能性があります。テフロンリング (1) と O リング (5) は、必ず専用工具を使用して交換する必要があります。

作動中、インジェクターは 125V ~ 210V の電圧と最大 8 アンペアの電流で作動します。
この電流は、人体に触れると致命的となる可能性があります。これらの電圧に直接さらされないようにしてください。
たとえば、直接測定しようとするのではなく、非接触型電流クランプを使用してください。
イグニッションをオンにする必要がある場合、通電中にシステムやテスト機器/プローブのどの部分にも触れないでください。
インジェクター制御ワイヤのいずれかを誤って接地にショートさせると ME が損傷し、ワイヤの極性を誤って逆にするとインジェクターが損傷します。

インジェクター自体は壊れやすく、圧電素子は薄いガラスに似ています。
ピエゾ インジェクターに直接電圧をかけないでください。損傷します。
インジェクターを落としたり、何らかの衝撃 (ハンマーで打つなど) を与えたりすると、インジェクターが破損し、交換が必要になります。
燃料インジェクターの両端が汚れていると、インジェクターが損傷する恐れがあります。そのため、取り外すたびに必ず清潔な保護キャップを使用してください。

最後に、燃料システム (インジェクターを含む) の高圧側は、エンジンを切った後も長時間 200 Bar (3,000 psi) を超える圧力が維持されることがあります。
修理作業の前にシステムの減圧を行う際には、燃料が圧力下で皮膚に浸透して致命傷となる恐れがないよう、細心の注意を払ってください。

※ピエゾインジェクターの取り扱いについてかなり細かく書いていますね。
ピエゾ素子はインクジェットプリンターのヘッドでも採用されています。
これから推察するに、従来のソレノイドによるインジェクターと比較し高速駆動により燃料を微粒子化できるというメリットがあるのですね。
Posted at 2024/10/16 19:33:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2024年10月15日 イイね!

M274/270 エンジンの深淵に少し触れてみる(その2)

引き続きMercedes-Benz M274 Tour Tips and Tricks
PDF版
をGoogle翻訳と意訳を混ぜて何回かブログに掲載していきたいと思います。

エンジンベンチレーション
M270 と同様、クランクケースベンチレーション(換気)はやや複雑です。
下の画像には、ホース、接続部、およびルーティング(配管配置)が示されています。
このシステムにはいくつかのバリエーションがあるため、モデル固有の情報については必ず Mercedes-Benz Workshop Information System (WIS) で確認し、混乱を避けるためにラインを正確にトレースするように注意してください。
M270 も同様ですが、コンポーネントの配置が異なります。

一部のエンジン換気コンポーネントは個別交換できないことに注意してください。代わりに、アセンブリでインストールする必要があります。
コストのかかるエラーを回避するには、エンジン換気システムのいずれかの部品を分解する前に、Mercedes-Benz 部品情報アプリケーション (WIS) を確認するか、お近くのディーラーにどの部品が入手可能か問い合わせてください。

M274 のクランクケース換気。部分負荷時 (A) は、ガスはオイルセパレータ (2) からスイッチオーバーバルブ (Y58/2) を経由してチャージエアパイプ(インテークマニホールド)に送られます。
スロットル全開 時(B) では、ターボによる過給によりチャージエアパイプ内が正圧となるのでガスは吸気パイプに送られます。
R39/2 はラインが凍結しないように加熱します。
パージバルブ (4) は燃料タンクの換気 (5) を管理します。

基本的に、エンジン内のブローバイガスは収集され、燃焼させるために吸気口に送られます。
部分負荷時は、部分負荷運転クランクケース換気システムバルブ (Y58/2) が開き、ガスはエンジンの左下前部にあるオイルセパレーターから抽出され、チャージエアディストリビューター (インテークマニホールド) に送られます。
WOT 運転 時(ターボチャージャーによりマニホールドに正圧がかかっている場合) は、ベンチュリーを使用して、オイルセパレーターから吸気パイプへの換気が行われます。
WOT 通気ラインには、クランクケース換気システムが凍結しないようにする加熱エレメント (R39/2) があります。
ブローバイガスは、クランクケース内の通路を経由してオイルセパレーターに送られ、オイルフィラーネックで収集されます。
パージバルブは、燃料タンクの換気のニーズに対応します。

オイルセパレーターと WOT ベント ラインの間には、取外しの際に破損するため必ず交換しなければならないコネクタがあります。
取外しの際は、ゴム製のライニングを切り開き、所定の破損位置にマイナス ドライバーを差し込んでスリーブをねじって破断します。

ベント ライン コネクタは取り外し中に破損するため、交換する必要があります。ゴム スリーブを切り開き、図のようにドライバーを使用してコネクタを破壊します。この画像は M270 の場合を示していますが、M274 も同様です。

※小田オートさんがYoutube動画で紹介していたM274エンジンの「クランクケースベンチレーション」の謎が解けました(図面で言う、Y58/2 です)。
これは部分負荷時と全開時にオイルセパレータからのブローバイガスをどこに導入するか切替する機構を備えていた(+その制御用電極コネクタ)んですね。
当然コネクタの先配線はMEまで繋がっているので、ここで「エンジンオイルまみれ」になると最終的にはMEまでオイルが到達してパンクしてしまうという...
姉妹機の M270 もインマニの下部に Y58/2 と同じ形のものがついています。ということは...

チェーンドライブとカムシャフトの調整
他のメルセデスベンツのエンジンに詳しい方なら、本システムもお馴染みでしょうから、ここでは簡単に説明します。
吸気および排気カムシャフトの角度は、ソレノイド調整器を使用して約 30° CKA (吸気、進角) 〜 40° CKA (排気、遅角) まで変更(可変バルブタイミング)できます。
ME からの 150 Hz PWM 信号は、部分負荷および WOT 範囲の特性マップを使用してこれらのソレノイドを制御します。
ホール(カムポジション)センサーはカムシャフトの角度を監視し、これを可変電圧として ME に報告します。
このようにして、コマンド角度と実際の角度の差が感知され、不一致の場合は診断トラブル コード (DTC) が保存されます。

シリンダー 1 の点火コイルとカムシャフトのホール効果センサーを取り外すと、基本的なタイミングを確認できます。
正確な手順については、WIS を参照してください。
バルブ タイミングの問題が疑われる場合や関連する DTC が表示される場合は、いつでもこれを実行してください。


M274チェーンドライブは、可変流量オイルポンプ(30)も駆動します。
ソレノイド(Y49/1、Y49/2)はカム角度のタイミングを調整します。
※この図面のY49/1, Y49/2 がカムソレノイドで可変バルブタイミング制御のために使用されている部品です。
これの電気コネクタ部の防油設計が正しくないためにコネクタ内部にエンジンオイルが漏れ出し配線を辿ってMEまでオイルが回ってしまうことがあるようです。
カムポジションセンサーでも同じ障害の話が出ています。
また、図面ではわかりにくいですが、6番がカム駆動用のチェーン、8番はオイルポンプ駆動用のチェーンで別系統になっています。
Posted at 2024/10/15 20:33:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2024年10月14日 イイね!

M274/270 エンジンの深淵に少し触れてみる(その1)

名機というわけではありませんが、やはり自分の車のガソリンエンジンの設計について少しは知りたいと思ってもバチは当たらないでしょう。

という訳で先代A, B, CLA, GLA に搭載された M270、そして先代 C, E クラスに搭載されたM274 エンジンについて、
Mercedes-Benz M274 Tour Tips and Tricks
PDF版
をGoogle翻訳と意訳を混ぜて何回かブログに掲載していきたいと思います。

()内もしくは※部分は私が記載した解説になります。

メルセデス・ベンツ M274 エンジン解説ツアー

M274 (および類似のM270) 4気筒エンジンの特徴、メンテナンスの必要性と手順

2015 年モデルの 205 C クラスで M274 4 気筒エンジンは米国に導入されました(姉妹エンジン M270 はその1年前)。
ここでは、後輪駆動車向けの縦置き M274 に焦点を当てますが、横置き M270 も基本的に同エンジンであり、この情報の多くは両方に適用可能です。
兄貴分の M276 エンジンや M278 エンジンほど広く搭載されているわけではありませんが、世界中の道路には今でも何百万台ものこれらのエンジン搭載車が走っており、その多くはメンテナンスやサービスのためにショップに持ち込む必要があります。

概要
M274 は、シングル ターボチャージャー装備のガソリン直噴 (DI) エンジンです。
この M271 の後継機の設計目標は、「CO2 排出量削減」、「出力向上」、「トルク向上」、「エンジン騒音の改善」でした。
特に、吸気とエンジンの熱管理を新しいシステムとし、ECO スタート/ストップ機能は標準装備としました。
米国では、M274 は 2 リッター エンジンですが、他の排気量のバリエーションも他国で使用されています(M270 は 1.6L 版ありますよね)。

ガソリン直噴システムには、圧電式(ピエゾ)燃料インジェクターを採用し、極めて高速かつ正確な燃料供給を実現します。
高圧燃料ポンプは最大 200 Bar (約 3,000 psi) を供給し、吸気カムシャフトによって機械的に駆動されます(高圧燃料ポンプがカムシャフトの専用カム山で駆動されています)。
シングル ターボチャージャーは負圧制御されています(惜しいところですが、電気ソレノイド制御だとさらにレスポンスが向上したかも)。
冷却回路とオイル回路は、効率を高めるために慎重に調整および制御されています。
クランクケースとオイルパンは、アルミダイカスト製で、オープン デッキ クランクケースと高強度アルミニウム合金シリンダー ヘッドを備えています。
2 つのオーバーヘッド カムシャフトは、それぞれ(バルブタイミング調整用)ソレノイド アジャスターを備え、従来型のタイミング チェーンによって駆動され、各シリンダーで合計 4 つのバルブを作動させます。
オイル ポンプは、クランクシャフトとは別のチェーンによって駆動されます。

熱管理
ME-SFI エンジン制御ユニット (ME) は、エンジン内の冷却水の温度を厳密に制御します。
これにより、エンジンはより早く動作温度に到達し、排気ガスの排出を減らしながら加熱性能を向上させることができます。
コールドスタート後、ME は負圧アクチュエータを介して冷却水ポンプ切り替えボールバルブをオフにし、冷却水の流れを停止します。
※下図は M274/270 の冷却水用ポンプの図面です。
40/3 はクランクシャフトから駆動されるベルトがつながる場所で、これでポンプ自体を回します。
40/1 は角度が悪く不明ですが、恐らく 40/4 のボールバルブの開度を測定するリミットスイッチとその接点コネクタでしょう。
40/2 が負圧アクチュエータ部分です。ここで 40/4 で示すボールバルブの全開/全閉 制御し、ポンプからの冷却水流量切替制御すると思われます。

ベルト駆動式冷却ポンプからの流量は、真空アクチュエータとボールバルブを使用する ME-SFI ユニットによってオフにすることができます。

冷却液サーモスタット内にはヒーターエレメントがあり、ME からの電気信号によって起動され、サーモスタットを介してエンジン温度を制御するために使用されます。
サーモスタット内にはワックスエレメントがあり、これが加熱されると回転ボール バルブの位置を調整します。
これにより、冷却液がキャビン暖房システムに流れるようにしながらウォームアップ プロセスを微調整できるほか、冷却液の温度を 98°C ~ 108°C の範囲に慎重に調整できます。
(ヒータエレメントは下の図でいうと 48 が本体、R48 が電極コネクタです。MEからの電気信号で 48本体が熱せられて、48bのバルブ開度を可変で変更する仕組みです。
従来型のサーモスタットは弁体のOn/Offによる流量切替しかなかったのに対して、可変流量制御を実現するという「野心的かつ故障率が向上する恐れがある」構成です。)

冷却水サーモスタットには、冷却水の流れを制御するための回転スライドバルブ (48b) があります。ワックスエレメントは、ME-SFI ユニットによって制御されるエレメント R48 からの加熱に応じてバルブを動かします。

パワー トレイン コントロール ユニットは、電動冷却ファンを制御します。
パルス幅変調 (PWM) 信号を使用して、ファン速度をオフ (10% PWM) からフル スピード (90% PWM) まで変更できます。
これらの値がそれぞれ 0% と 100% の2値ではな​​いのは、診断を可能にするためです。PWM 値が 10% 未満または 90% を超えることは決してありません。もしそうなった場合は、どこかに障害があります。
(少し解説すると、このようにすることで0%なら恐らく回線断、100%の場合は
システム異常という風にしていると思われます。)
問題が検出されると、ファンは最高速度で作動します。
ファンは、キーオフ後、エンジンを冷却するために最大約 5 分間、PWM 設定 40% で作動しますが、バッテリー電圧が低すぎる場合は、この動作が抑制されることがあります。安全のため、ボンネットを開ける前に少し時間を取ってください。
(↑少し意味不明です。恐らくボンネットは開けてもファンには直接触れないので大丈夫ですが、「ファンは回転中だからエンジン停止直後にメンテナンスする際は気をつけろ」という意味でしょう。)

エンジンの過熱が検出された場合、発熱を抑えるためにエンジン(バルブ)タイミングが遅らせられます。
仕様によると、この調整はエンジン冷却水温度 90°C、給気温度 20°C 付近で開始され、エンジン速度と負荷に依存します。
ワイドオープンスロットル (WOT) を想定すると、冷却水温度 100°C、給気温度 20°C では 2° CKA (クランクシャフト角度) の遅角が予想されます。
冷却水温度 100°C、給気温度 60°C では 8° CKA の調整が予想されます。
冷却水温度 125°C、給気温度 60°C では 11° CKA が予想されます。
(ごめんなさい。バルタイ制御は全然わかりません。進角・遅角でどう出力に影響があるのかは勉強します...)

という訳で、第1回はここまで。
Posted at 2024/10/14 12:14:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2024年09月14日 イイね!

先代A, B, CLA, GLAクラスでのインテークパイプ損傷について

先代 A, B, CLA, GLA の通常モデル(AMGモデルを除く)の恐らくかなりの方の車両でフロントグリルからエアフィルターボックスへの吸気を導くインテークダクトの途中に穴が空いている(もしくはダクトの樹脂が部分的に劣化し手を触れただけで崩壊する状態)かと思います。


(アウスレーゼさんの動画、貼っておきます)

ショートですが、こういう事例もあります。
こちらの方も大穴が写っています。

「穴が空いていて何が問題?」と思う方もいるかもしれませんが、
では「何故こんなダクトを純正で用意しているか?」考えてみてください。
わざわざ「フロントグリルから冷気を吸い込んでエンジンに引き込んでいる」んです。
ここに穴がある場合、ターボチャージャー付近の熱気を一部吸い込むから、
本来の性能が発揮できない可能性がある
ということです。

劣化の原因は当該ダクトとターボチャージャー(特にターボの軸受冷却用の冷却水リターンパイプ)の離隔が人差し指1本分(約1.5cm)程度しかなく
「熱害でインテークダクトの樹脂が急速に劣化する」ためです。

またこのインテークダクト、フロントグリル部分に3箇所の爪で引っ掛けられているだけなので容易に取付・取外可能なのですが、杜撰な整備を行って「きちんと取付されていなかった場合は当然ターボチャージャーとの離隔が更に縮まるので劣化が更に進行する」と思われます。

という訳で、ぜひ冷間時にご自分の車のボンネットを開けて、患部を目視してみてください。

穴が空いている場合は要交換推奨
穴が空いていなくても熱で劣化して脆くなっている場合(目視の場合、表面が溶けたようになっていたり、膨れたり凹んだりしています)も同様です。

一応プラリペアをお持ちの場合は患部周囲の劣化した樹脂を除去後に肉盛りで治すことは可能ですが、
かなりの面積を治す必要があるので交換のほうが良いです。

交換部品は純正にあまりこだわる必要はなく、60ドル弱を払えば中国製のOEM品でも純正同等の品質のものが手に入ります。
Aliexpressなどでの出品の一例
↑上記の例では同一形状で「ヒートシールド付きも販売されている」ということは、熱でヤられることは折り紙付きということか。
ただし、中国製の樹脂製品は射出成形後のバリ取りが非常に甘いため、各自DIYでのバリ取りが私は必須だと思っています。
(空気という流体をスムーズに流すため、バリのような抵抗を極力なくすべき)
OEM品で交換した場合、純正パーツに貼り付けされていた警告類のシールはそのまま剥がして流用しましょう(購入品にシールがついていた場合はラッキーですね)。

また、そのまま同じ部品を交換するだけでは将来的には全く同じ場所が劣化します。
以下の通り追加で対策しましょう。

その1:インテークダクトのターボ最接近部にアルミテープを貼り付けして耐熱処理を行っておく(ヒートシールド付きのダクトを購入した場合は不要です)。

その2:インテークダクトと最接近するステンレス製のパイプに遮熱対策を行う。
このパイプはターボの軸受冷却水用です。
このパイプ何故か今回の患部(インテークダクト付近)は無対策ですが、
その下側で90度屈曲した場所はきちんとアルミパイプでの耐熱処理がされています。
(なぜ、上まできちんと処理しなかったのか、非常に疑問ですが...)
私の場合はここに家庭用ガス管の耐熱アルミパイプを巻き付けしました。
東洋アルミ製ゴム管カバー


ダクト交換後の対策状況。実際にはアルミテープはこんなに貼らなくてもOKだとは思いますが...
東洋アルミさんのゴム管カバーは縦方向に切れ目があるため、
そのままパイプにかぶせてカバーを軽く握れば取り付け完了です。


フロントグリル部とダクトを接続する爪。ダクト上部1箇所、下部2箇所で固定されています。上部の爪1個だけずらせば外せます。
(写真の爪がきちんと所定の位置にあるか確認してください)


インテークパイプとターボの冷却水配管との隙間。実に指1本。
パイプがちゃんと取り付けされておらず、冷却水配管に遮熱処理をしていないと、当然パイプと配管が接触して樹脂が熱にヤられますよね。


熱害原因のターボの冷却パイプがどういう経路になっているか(兼、純正の耐熱対策はどうなっているか)を示す写真です。
このように下側はアルミの耐熱パイプで覆われているのに、上側は対策されていない。
(冷却水パイプと交差する黒いものは耐熱チューブで、その中には配線が入っています。
こっちは熱害で配線被覆がダメになることはわかっていたのでしょう。)
Posted at 2024/09/14 22:50:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | M270 | 日記
2024年06月03日 イイね!

電線からの毛細管現象によるオイルの浸透防止方法の検討

どうせ、ダイムラーも部品供給社も対応してくれないようなので、自分で対策することを検討してみたいと思います。



M271(W204向け)に供給された対策ハーネスの被覆チューブを剥いたこちらの動画(これも Sea-onさんのもの)を見たことがありますが、結局直線スリーブで接続し直しして、両端をコネクタで仕上げただけなんですよね(現場のメカニックに「配線を切断して直線スリーブでつなぎ直せ」はちょっと乱暴なので、こうなるよなぁ)。

でも、この直線スリーブが考えものです。
普通にニチフなどで販売されている直線スリーブは貫通パイプなので、恐らく圧着端子でカシメてもエンジンオイルがそのまま反対側に伝っていくでしょう。
ニチフ原寸端子カタログ
貫通ではない直線スリーブはもっと電線径(14sq以上!)が太くないと存在しないようです。
北海道ダイエィテックケーブル用圧縮スリーブの図面リンク

という訳で、もう少し色々調べてみたら「熱収縮ハンダスリーブ」なんてものがあるんですね。

Tyco Electronicsのデータシート(RSオンライン)
CWT-9902の商品リンク(モノタロウ)
ドイツ製ならWURTHのこれもあり?
これならハンダの量が適切ならば中実の直線スリーブと同じ動作が期待できそう。
サイズ的にはCWT-9001 かCWT-9002のどちらかっぽい。

※Amazonで中華製のが多数ヒットしましたが、ここは流石に「ちゃんとしたもの」使ったほうが良いでしょう。

これ以外なら途中で配線を切断して被覆を剥いてハンダで繋ぎ合わせ+外皮は熱収縮チューブ処理(必要に応じて末端を防水処理)でしょうかね。

3種類(無加工・熱収縮ハンダスリーブ・ハンダ+熱収縮チューブ)のテストピースを作って実験してみようかなぁと。
Posted at 2024/06/03 20:56:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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