引き続き
Mercedes-Benz M274 Tour Tips and Tricks
PDF版
をGoogle翻訳と意訳を混ぜて何回かブログに掲載していきたいと思います。
恐らく次回で終了です。
エンジン空気供給
エンジン効率を高めるには、吸気経路の空気抵抗が低く、あらゆる状況下で良好な流動状態を維持する必要があります。
吸気は、流動抵抗を最小限に抑えるために比較的大きなエア フィルターを通過し、ターボチャージャーのコールドサイドに送られます。
(シリンダーから)排出された排気ガスがターボのホットサイドを駆動し、吸入空気を圧縮します。
圧縮作用によって加熱されたこの空気は、インタークーラーを通過し冷却されます。
多くの自動車では、低温 (液体) 冷却回路を使用した水冷インタークーラを採用していますが、(メルセデスの)Metris バンでは、空冷インタークーラー (冷却ラジエーターの下部に設置) が使用されます。
そこから、インテークマニホールドを経由して、約 10 psi の圧力でエンジン(シリンダー)に入ります。
※M270 エンジンの場合、空冷インタークーラ方式で、ラジエターの前下側に設置されています。

乗用車向けによく見られる M274 のエアインテーク構造。エアフィルターを通った吸入空気(B)は、排気ガス(A)で駆動するターボチャージャー(50)によって圧縮されます。
圧縮され加熱された空気(C)は、水冷インタークーラーによって冷却され、エンジン(D)に供給されます。
ちなみに、このエンジンの高性能版であるメルセデス AMG の M133 では、ブースト圧が 25 psi を超える同様システムを使用し、排気量 1ccあたり 1 馬力以上を引き出します。
※2リッターエンジンで 360/381馬力なので、計算が合わないような...
ターボチャージャー付きエンジンではよくあることですが、インテークマニホールドは真空源として信頼性が高くない(加給により正圧になる)ため、エンジンに取り付けられた真空ポンプが使用されます。
負圧作動式エアコン制御システムの時代はとうに過ぎ去りましたが、真空はブレーキ ブースター、ブースト圧制御フラップ(ターボチャージャのアクチュエーター)、冷却水ポンプの(On/Off)制御などに使用されます。
負圧リザーバーは、成形されたインテークマニホールドに組み込まれています。
※今どきの直噴型ターボエンジン車は負圧発生源としてどれも負圧ポンプを内蔵していますね。
負圧制御をやめて電動ソレノイド化出来ない部分があるから残っているのでしょう。
また、インマニが負圧のチャンバーを兼ねているとは知りませんでした。

M274負圧システム。ターボエンジンではインテークマニホールド内の負圧が一定ではないため、吸気マニホールド(12)内に収納された負圧リザーバ(12/1)と組み合わせて負圧ポンプ(11)を使用します。
全負荷クランクケース換気(ベンチレーション)システムでは、限られた真空を生成するために、吸気管に小さな狭まり(ベンチュリー)があります。
低負荷または部分負荷でターボチャージャーが目立ったブーストを生成していないときは、インテークマニホールドにも限られた真空が発生します。
※ここで言う「限られた真空」とは真空ポンプによる連続的な状態ではなく、恐らくある条件下で真空状態になることを示しているのではないかと思います。
また、せっかく良い図面作成しているのに解説が足りないので補足します。
Y84はフロントバンパー部分にあるラジエターへのシャッターバルブで水温に応じてシャッターを開閉するものだそうです(負圧ポンプからDのラインで供給)。
50/2はターボチャージャーのウェイストゲートバルブのプランジャーです。当該バルブは排気によるターボチャージャーの回転数制御に使用されます。Y31/5のソレノイドで動作制御し、動作時はBのラインで負圧が供給されます。
40/2は冷却水ポンプのボールバルブのプランジャーです。Y133のソレノイドで動作制御し、動作時はCのラインで負圧が供給されます。
12はインテークマニホールドで吸気をシリンダーに供給する以外に11の負圧ポンプで発生させた負圧を別区画(12/1)内に一時的に貯めておく役割も持ちます(Aのラインですね)。
なお、Eのラインはブレーキブースターへ向かっています。
燃料噴射システム
圧電(ピエゾ)式燃料インジェクターは、燃料の供給を非常に正確に行うことができ、これもまた燃費と排出ガスの管理に役立ちます。
燃料供給ラインは、高圧側で O リングと押し出し防止リングで構成されるシーリング ユニットによって密閉されています。
燃料インジェクターとシリンダー ヘッド間のシールはテフロン リングです。
インジェクターを取り外すときはいつでも、漏れのない取り付けを確実にするために、特にこの作業用の特殊ツールの使用に関する、WIS の再取り付け手順に厳密に従うことが絶対に重要です。
すべてのシールと固定スプリングは必ず交換する必要があります。
レールははんだ付けされているため、スライド ハンマーは使用しないでください。レールとインジェクターの両方が損傷します。

ピエゾ燃料インジェクターは非常に高速かつ正確ですが、ガラスのように壊れやすく、衝撃や落下によって損傷を受ける可能性があります。テフロンリング (1) と O リング (5) は、必ず専用工具を使用して交換する必要があります。
作動中、インジェクターは 125V ~ 210V の電圧と最大 8 アンペアの電流で作動します。
この電流は、人体に触れると致命的となる可能性があります。これらの電圧に直接さらされないようにしてください。
たとえば、直接測定しようとするのではなく、非接触型電流クランプを使用してください。
イグニッションをオンにする必要がある場合、通電中にシステムやテスト機器/プローブのどの部分にも触れないでください。
インジェクター制御ワイヤのいずれかを誤って接地にショートさせると ME が損傷し、ワイヤの極性を誤って逆にするとインジェクターが損傷します。
インジェクター自体は壊れやすく、圧電素子は薄いガラスに似ています。
ピエゾ インジェクターに直接電圧をかけないでください。損傷します。
インジェクターを落としたり、何らかの衝撃 (ハンマーで打つなど) を与えたりすると、インジェクターが破損し、交換が必要になります。
燃料インジェクターの両端が汚れていると、インジェクターが損傷する恐れがあります。そのため、取り外すたびに必ず清潔な保護キャップを使用してください。
最後に、燃料システム (インジェクターを含む) の高圧側は、エンジンを切った後も長時間 200 Bar (3,000 psi) を超える圧力が維持されることがあります。
修理作業の前にシステムの減圧を行う際には、燃料が圧力下で皮膚に浸透して致命傷となる恐れがないよう、細心の注意を払ってください。
※ピエゾインジェクターの取り扱いについてかなり細かく書いていますね。
ピエゾ素子はインクジェットプリンターのヘッドでも採用されています。
これから推察するに、従来のソレノイドによるインジェクターと比較し高速駆動により燃料を微粒子化できるというメリットがあるのですね。