ここ最近、マツダを題材にした書籍や媒体記事を目にする機会が増えています。特にビジネスやデザインに関して、「鼓動デザイン」に示される近年のマツダのデザイン戦略と、実際にそこから生まれたマツダの製品や企業姿勢を賞賛する論調が目につく。私なんかはそれらに対して、どこか近頃のマスコミに安易にはびこる「日本って実はすごいんだぞ」的な内向きなトーンを嗅ぎ取ってしまい、どうにも共感できずにいます。
そんな中、まったく異なる方向からマツダを取りあげたムック本と出会いました。「季刊マニアックスカーズ」(三栄書房刊)の特集「バブルマツダ」。80年代末から90年代初頭のマツダ5チャンネル期に生まれた各車を特集した、ある意味でこちらは後ろ向き?な媒体ですが、「変態グルマ本」を謳うだけに、全編にわたりカオスかつハイテン気味の誌面が愉しい。
当然のことながら、そこではオートラマチャンネルで扱われたマツダ製「日本フォード」各車もネタにされており、表紙には不気味系フェイスなレーザークーペの姿も。少し前までカーセンサーに掲載されていた、レア中のレアなブルーペイントの個体ですね。ページを開くと、このレーザークーペとベース車であるファミリアNEO(なんとフェンダミラー車!)のコンビニ横並びツーショット写真があったりで、思わず気分が上がります。他に「日本フォード」では3ナンバー化された三代目テルスターセダンも紹介されています。個人的には5ドアのテルスターTX5が出ているとよかったなあ。
フォード以外でも、たとえばユーノス100や300といった「マツダの出自を是が非でも隠したかった系」、オートザム・クレフなどいかんせん影の薄すぎる車も現役車として紹介されていて、いまでもあるところにはあるんだなーと感心しきり。私自身はユーノス500やオートザム・レビューあたりは今日でもまったく色褪せていないと思えるし、MX-6もあらためて見るとエキゾチックでかっこよさそう!実車に久しぶりに会ってみたくなりました。
私はこういう編集者の熱意と野次馬根性に支配されたかのような媒体が大好きですね。広告を取ることが至上命題だったり、自分たちがいまだに読者をリードする世界を構築できると勘違いした編集者が携わる薄っぺらい媒体にはない、いい意味での「荒くれな」熱気を感じました。だから今後を応援する意味でも、本当に久しぶりにクルマ媒体として購入しました♪
ブログ一覧 |
Ford | クルマ
Posted at
2018/06/01 18:29:23