梅雨の晴れ間を狙って点検整備を開始した。
車検の準備はマフラーの等長パイプを外して触媒を装着するだけだと簡単に考えながらリフトに載せると、ミッション側のドライブシャフトのブーツが破れているのを発見。

これでは車検を通せない。ブーツの交換をやらねばならない。
面倒だからユーサー車検ではなく、車検をそっくり自動車屋さんに頼もうかと思った。
しかしながら確かガレージの在庫パーツにブーツがあったと記憶を辿り、ガレージを探すとブーツ(LOEBRO 300527)があった。部品が見つかったからには気が進まないが作業をせざるを得ない。(苦笑)
長年ポルシェに乗っているが幸いこれまでブーツの交換作業をした経験は無い。
他の車のドライブシャフトのブーツの交換は何度もやっているがグリースでベタベタになる嫌な作業で気分が乗らないが渋々作業を開始した。
ドライブシャフトのホイール側は普通の車は30ミリ程度のナットで固定されている。ポルシェの場合は32ミリで、ちょうど32ミリのソケットがあったが、レンチ側の角穴は1/2インチ角(12.7ミリ角)で、 それに合うハンドルの持ち合わせが無い。
普通多く使われるレンチの角穴は、9.5ミリ角(3/8インチ)か6.3ミリ角(1/4インチ)だ。
大型トラックの修理などをするのでなければ12.7ミリ角(1/2インチ)のハンドルなどは使わない。
32ミリのソケットレンチで角穴が9.5ミリ角(3/8インチ)のものを買うか、アダプターを買おうかと思ったが、今回のブーツの破損はミッション側なので、ドライブシャフトを車体から完全に取り外すのではなく、ミッション側だけを分解してブーツを交換することにした。
ヘックスボルトを6本外すと簡単にミッション側からドライブシャフトが外れる。
CVジョイント(ユニバーサルジョイント)の端の金属製のカバーをプラスチックハンマーで叩いて外し、CVジョイントをドライブシャフトに固定するスナップリングがあるので、スナップリングプライヤーで外す、軽く叩くとCVジョイントが外れ、CVジョイントについているフランジをブーツの大端から抜き取る。ブーツの小端をシャフトから抜き取る。
さて、取り付けだが、新しいブーツの小端よりシャフトが太くて挿入するのに苦労した。無理に挿入しようとすると小端が裏返ってしまいブーツの内部に入り込む。
何度も失敗してようやく小端がシャフトに嵌った。
ブーツの中に新しいグリースを入れ、CVジョイントにたっぷりとモリブデングリースを塗り込み、シャフトに挿入してスナップリングで固定した。
あとはブーツの大端をCVジョイントのフランジに被せるだけだと思ったが、これが苦労した。
ブーツの大端部分はフランジより小さいが、グリースで滑って嵌ってくれると思ったが、甘かった。
グリースで滑るのが役立つどころか、グリースで滑ってフランジに嵌らない。グリースは飛び散るし、ブーツは嵌らない。
どうしても嵌らないので泣きそうになり、ついに再度分解することにして再びスナップリングを取り外し、CVジョイントをドライブシャフトから抜き取った。
CVジョイントからフランジをプラスチックハンマーで叩いて取り外し、ブーツ単体をフランジに被せようとした。やはりブーツの大端部分はフランジより小さくて苦労したが、ブーツの小端部からドライバーを差し込みブーツを何とかフランジに嵌め込んだ。
ブーツとフランジを組み合わせた状態でドライブシャフトに挿入。先刻苦労したようにシャフトにブーツの小端部を挿入するのに再び苦労した。
飛び散ったグリースの分を補充してから組み上げた。
今回は苦労した。
普通はどの車両でもブーツは簡単に挿入できて大端部も苦労しないで挿入できるものだが、ポルシェのブーツの取り付けは苦労した。
これだけキツければブーツを固定するバンドが不要なくらいのキツさだった。
Posted at 2018/06/15 13:41:16 | |
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