2年ほど前に左リアのベアリングが劣化して唸り音が出るようになった。
当初その音の原因がわからずフロントのハブを交換したり、ドライブシャフトを交換したりしたが、異音の原因はリアのベアリングの劣化だった。
今回も同じようなウォーンという唸り音が出る。
上下左右のガタの点検と、ゆっくり回す点検では異常は無いように思われる。
最近はアンギュラベアリングといって複数のベアリングがセットになっており、古典的な上下左右のガタの点検と、ゆっくり回す点検方法では異常は発見しにくい。
早回しすると異音が出るというが、早回ししても左右とも同じような微かな音だ。今回の唸り音は前回交換していない右側のブレーキと見当をつけてドラムを取り外した。
ドラムの取り外しは30ミリのセルフロックナットにボックスレンチをかけて外すが、車のボルト・ナットの中ではもっとも大きなトルクで締め付けて固定されているので普通の力では緩まない。レンチにパイプをかぶせてレバー比を延長し力をいっぱい加えてようやく緩む。
ベアリングのシールからグリースが漏れ出している。
ということは滑らかに回転しないために発熱してグリースが漏れ出している証拠だ。
ベアリングの内側に指を入れて回すと微かにゴリゴリっとした感触がある。
アンギュラベアリングになってからは車載状態で回してガタや異音が出ることは少ない。
もしガタや異音が出たらそれは破壊寸前まで進行した場合だろう。
昔はホイールベアリングはテーパーローラーベアリングがインナーとアウターにあり、締め付けてクリアランスを調整するものだったが、最近は複数のベアリングがユニットになったアンギュラベアリングがハブに圧入してある。
クリアランスの調整は必要はないのは便利だが抜き換えが面倒だ。
ベアリングのリテーナーが引っかからず外すのに苦労する。
リテーナーが取れたらバーナーで十分暖めてからプレスで押し出す。
AK12型マーチの場合、前期から中期型は10万キロをめどにリアハブのベアリングがダメになるような気がする。後期型は改良されているのかトラブルは少ないようだ。
後期型はリテーナーも取り外ししやすいように引っかかりがある。
Posted at 2017/12/23 21:53:33 | |
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