ポルシェ911(930)のクーラーは効かないことで有名である。
コンデンサーを冷やすためにリアのフードに追加の電動ファンを装着している人もあるが、エンジン冷却ファンが冷気を吸い込み、同時にコンデンサーを冷やしているので、リアに電動ファンを追加した効果は余り実感できない。
カレラ3.2にはフロントにもコンデンサーがあり、フロントのコンデンサー用の冷却ファンが壊れていることが多い。
フロントのコンデンサーはエバポレーターから戻ってくる冷媒を最初に冷やす機構なので冷却ファンはクーラーの効き具合に大きく影響する。
効率の良いKuehlの強化型のフロントコンデンサーに交換すると良いが、フロントのコンデンサー用の冷却ファンが重要で、これが作動していないとクーラーの冷え具合が悪くなる。特に停止時や低速時にはフロントの冷却ファンが回らないと全くクーラーが冷えない。
純正のフロント冷却ファンの部品は8万円弱と極めて高価である。モーター単体だけでも1万円余り。
そこで、同じような形状のシロッコファンの転用を試みた。
家庭用給湯ボイラーの送風ファンが直流モーターであると聞いたので転用できるかと思ったが、形状とサイズはピッタリだったが、残念ながらパルスモーターで駆動アンプ(発振器)がないと廻らない。
プリウスなどのハイブリッド車にもシロッコファンが使用されている。これもパルスモーターで駆動アンプが必要なものがある。
しかしながらよく調べてみると、極少数であるが、単純な直流モーターを使用したシロッコファンがあることを見つけた。
プリウス (NHW11後期) ハイブリッドバッテリー用 ブロアモーター 87130-47060
プリウス (NHW20)ハイブリッドバッテリー用 ブロアモーター 87130-47070
アルファードハイブリッドATH10W ハイブリッドバッテリー用 ブロアモーター 87130-58060
他にエスティマハイブリッドAHR10W ハイブリッドバッテリー用ブロアモーター 87130-28490も使えそうだ。
エスティマのファンの規格は10Vだが12Vで回しても問題無く使えると思う。
端子が2本のものは単純な直流モーターだが、端子が4本のものはパルスモーターの可能性が高い。
風量を測定したわけではないが、回してみた感じではこれらは純正のファンより風量が多いと思われた。
これらのシロッコファンに変更することでクーラーの冷えが良くなると思われる。
ポルシェ純正のファンはシロッコファンのカゴとモーターの間の隔壁が無いが、ハイブリッド用のファンは隔壁がありモーターをゴミや水から保護している。
転用するには画像のようにアルミ板でフランジ状の取り付け金具を作れば良い。

2種類のブロアファンを転用したものを作ってみた。
画像の291という番号はプリウスの87130-47070というブロアファン。 062はエスティマハイブリッドの87130-28490。
多少の細工の必要はあるが、シロッコファンは2000~3000円で入手できるので効果的な改造だと思う。
なお、パルスモーターについてはブラシレスなので耐久性が良いので試してみたいが、国王の知識ではパルスモーターを回す回路が制作できないので、どなたか伝授していただければ幸いである。
Posted at 2021/05/19 22:10:38 | |
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