ジムニーのブレーキだが、普通にブレーキを掛けたときには全く異常は感じないが、ガッツンとブレーキを急に踏むと片効きはしないものの瞬間的にステアリングが左に少し取られ、車が一瞬だけ僅かに左に向く。
これはフロントのディスクブレーキのスライドピンが固着していると思って点検した。
前輪を上げた状態で、ホイールを回すと、右側がやや引きずっている。
タイヤを外すと引き摺りは消えたが、おそらくタイヤを外す作業の振動でキャリパーが少し動いて引き摺りが無くなったものと思われた。
キャリパーを外してスライドピンの作動を確認すると、前側のピンは滑りが良いが、後ろ側のピンは固着している。プラハンマーで叩いたら外れるかと思ったが完全な固着で、とても簡単に外れそうにない。
ブレーキホースを外してキャリパーを取り外し、油圧プレスに掛けてスライドピンを無理やり押し出した。
スライドピンは完全に錆びている。サンドペーバーでピンとキャリパーのスライドピンの入る穴を磨き、グリースを補充した。
画像の下のスライドピンは磨いた後のもの。画像の上は固着していなかったスライドピン。
磨いたスライドピンをキャリパーに装着したので、ブレーキホースを繋ぎ、エアー抜きをしようとワンマンブリーダーを繋ぎ作業を開始した。
何回ペダルを踏んでもエアーを噛んでいる。
ディスクブレーキキャリパーのピストンとシリンダーの容積からしてこんなにエアーを噛む訳はないと調べるとキャリパーの外側がブレーキ液で濡れて、地面にブレーキ液が漏れている。
エア抜きバルブに接続したワンマンブリーダーのゴム製の接続ジョイントに破損があるのが判明。
仕方ないので近所の知人を呼び出して古典的な方法で二人でエア抜き作業をした。
シングルピストンのディスクブレーキは、スライドピンが上手く機能しないとブレーキのパッドが両側から同じ力で締め付けないので片効きやパッドの片減りを起こすのでパッドを交換するときには点検して必要ならグリースを補充しておくべきだと思った。
対向ピストン型のディスクブレーキにはスライドピンが無いのでこんなトラブルは無い。
Posted at 2022/03/10 22:10:12 | |
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