2023年04月03日
コロナ禍も一段落して旧車のイベントが開催されるようになった。
これまでいろいろな旧車のイベントに参加してきたが、最近は誓約書を書かされるイベントが多くなってきた。
爆音を出さない、とか、施設を破損させたら賠償する、とか、妥当な内容の誓約書なら良いのだが、最近は異常な誓約書を求められるようになってきた。
おそらくそのきっかけは昭和レトロカー万博と称して開催されたイベントではないかと思う。
昭和レトロカー万博の規約・誓約・注意事項の中に下記の記載がある。
>●予想できない出来事、その他の理由により主催者判断でイベントを中止、中断、
>変更する場合がございます。イベント開催が中止、中断または変更となった場合の
>エントリー代及びそれに関連する費用の返金・賠償は一切できません。
>●イベント参加にあたり、関連して起こった死亡、負傷、その他事故で展示者、
>出店者の受けた、また相手に与えた損害について主催者、係員、雇用者に
>対して、非難、責任の追求、損害賠償の請求はできません。事故が主催者
>または係員の手違いなどに起因した場合であっても変わりません。
主催者の判断で意図的にイベントを中止した場合でも参加料は返金しない、つまり参加料は主催者のポケットに入ったままで主催者の丸儲けになる、ということ。
言い換えると計画的な詐欺も可能だということになる。
また、主催者のミスに起因した事故が起きても損害賠償に応じない、ということ。
これらの条件に同意するという条件で参加を認めるよ、ということである。
ここまで参加者に不利な条件を突きつけられても参加するクラシックカーの愛好家が多いことに呆れる。
自分の誇るクラシックカーを見せてやりたいという気持は良く判るが、参加料7150円を支払い、主催者の言いなりに不利な条件を了承してまでイベントに参加する価値はあるのだろうか。
昭和レトロカー万博は昭和レトロカー万博実行委員会の主催ということになっているが、これは実際には自動車雑誌などの発行元の(株)八重洲出版が企画開催しているもので、参加者から参加料7150円を徴収し、入場者からは前売り1500円、当日1800円の入場料を徴収し、事故の場合の賠償リスクは回避して、さらにイベントをオールド・タイマーやドライバーなどの自動車雑誌の記事にして儲けるというエグいやり方だ。
このあたりのカラクリが判明したので第一回の昭和レトロカー万博から参加するのを取りやめている。
このイベントはそんな背景を持つイベントだと思っていたが、その後昭和レトロカー万博の参加規約や誓約書を真似たクラシックカーのイベントが増えていることに危惧を抱く。
長年自動車雑誌を発行してきた(株)八重洲出版なのだから、クラシックカーのイベントの開催についてもお手本になるような常識的な開催規約や誓約書を使って欲しいものだと思う。
損害賠償などについては主催者が事故に備えて賠償保険に加入しておくべきだと思う。
ヒストリックカーの中には時価を算定できないくらいの希少車もある。
参加料を徴収するなら、いろいろな事故の可能性を考えて損害保険などの準備をするのが主催者の務めであり、誓約書で参加者を縛っておいて対策したと思っていてはいけない。
損害保険などの手配をしないで、参加者に不利な一方的な規約や誓約書を作ると、主催者のレベルのお粗末さが明らかになると思う。
Posted at 2023/04/03 21:43:26 | |
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