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2020年05月20日

高野山森林鉄道跡探訪

高野山森林鉄道跡探訪

和歌山県の緊急事態宣言が解除されてから5日間が経ちますが、私事先日の大和葛城山往復9時間歩行から、本格的に生活習慣病治療対策としての里山登山を再開させました。


昨日は高野山内に線路跡が残る「高野山森林鉄道」の廃線跡を辿ってみました。








実はコロナ禍が収まってから、営業職時代のお客様をご案内する予定が有りまして、今回はその下見も兼ねています。


2017年にも一度訪問していますが、それ以後、大型台風も何度か通過していますので、先ずは安否確認です (^^♪


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ご覧の画像は南海電鉄さんの高野下駅(旧椎出駅)付近を走るトロッコ列車です。


この高野山森林鉄道は1909年(明治42年)開通、当初の動力は人力や牛力によるものでしたが、1928年(昭和3年)に御覧の様なディーゼル機関車が導入され、1959年(昭和34年)の廃線まで活躍しました。


私の25年くらい前の仕事の現場はこの付近に有りましたが、そういえば定年前の地元の先輩から、昔は牛がトロッコを牽引しているのを見たという話を聞きました。


また坂の下りはトロッコに人が乗って制動を掛けていたが、再三、速度超過で脱線し、多くの負傷者や死者も出たと聞かされました。。


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こちらは紀伊細川駅から見た不動谷川流域の材木ヤードですが、いまはこれらの跡地に線路は残っていません。(橋台や橋脚、隧道は一部残っていますが・・)


今回はこれらのいわゆる「幹線」ではなく、高野山奥の院裏に線路跡が残る「支線」を探訪してみました。。。


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サンバーで高野山内に入る前に立ち寄ったのが、矢立(細川出会)にあるこちらの場所。。


高野山詣の旅人が使った古い宿舎跡と、高野山森林鉄道・花坂線の廃線跡とトンネルです。


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そしてトロッコの花坂隧道は平成18年に「トンネル内崩壊の恐れあり」との事由で全面通行止めになっていました。


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こちらは反対側(細川側)に回って撮影しましたが、かなり立派な隧道です。。


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さてさて、森林鉄道跡は高野山・奥の院の裏へ回れば比較的直ぐに到達できますが、それだけでは面白味が無いので、あえて裏山の登山道から摩尼山頂や楊柳山頂を踏破してから入ります。


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こちらがその山々と転軸山を含めた「高野三山」を巡る登山道です。

どうせならすぐ近くにある「雪池山」も含めて「高野四山」として欲しいところですが、まっ、「三山」の方が様になるかな・・・・。


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霊場高野山内だけあって、登山道の至る所に「祠」が建てられています。。


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こちらは奥の院から登って来た最初の峠「摩尼峠」です。


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摩尼山頂(標高1004m)・・・。


その後、楊柳山山頂(標高1008.6m)も踏破。


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そしてこちらが森林鉄道跡へと続く道ですが、いきなり台風による倒木で、先が思い遣られます。。。


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暫く歩くと、倒木で完全に道が遮断されていましたが、どうにか谷側を巻いてクリアします・・


やはり私の自宅も被害に遭った2年前の台風21号の威力は甚大だった様です。


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そこを過ぎれば、傾斜も緩やかになり、今にもトロッコが走って来そうな雰囲気に。。


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広大なヤード跡と思われるスペース。。


しかしながら、線路等の設備が発見出来ないので、まだまだ確信が持てません。


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周辺は小川が流れ、トロッコが走っていたとしてもそれはもう60年以上も前の話・・その形跡は完全に自然に還ってしまっています。。


・・・とその時、

小川の周辺に目をやると・・・・


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遂に放置されている線路を発見!


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周囲も、あたかも線路が敷かれてあるような雰囲気が増し、軌道跡と思われる道が続き、雰囲気は増していきます。


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旧軌道跡の道の脇には何本もの線路が放置されています。


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モぉ~ モぉ~ っと牛の鳴き声が聞こえ、ゆっくりと前方から牛の牽引するトロッコ列車が走って来そうな錯覚にとらわれます。


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苔蒸す線路が土砂に埋もれています。。


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現代と戦前の日本を結ぶ不思議な空間。。。


私のお爺ちゃんやお婆ちゃんたちが生きた時代と今が不思議な時空の空間でつながっています。


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やがて、この線路の存在は完全に時代から忘れられ、お爺ちゃんやお婆ちゃんもとうにこの世を去り、錆びて朽ち果て、地中に埋没していく線路のみが当時の栄華をこの場所を訪れた人のみに蚊の鳴くような小さな声で伝えてくれます。。


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材木を積載したと思われるヤードの跡が至る所に散見できます。



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昭和時代に入ると御覧の様なディーゼル機関車も導入されていたみたいです。


もしかしたら私の生前、前世はこの機関車の運転士で、この地に惹き付けられるのはそのせいかもしれないなんて妄想してしまいます。


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やがて線路はだんだんと崩壊していき・・・


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無残にも川の中に消えていきます。。


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もうこの世にその存在を伝えるのも限界なのかもしれません。


地球の歴史の中からすれば、ここに線路が敷かれていたことなんてほんの一瞬でしかありません。


偉大なる自然界が、この不意の侵略者をかき消そうとしています。


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この線路が現役だった頃、この線路の上でどのような会話が交わされ、人々の生活はどんな風だったのか・・・・

この風景からはその情景のほんの少ししか垣間見ることが出来ません。。


できればその時代にここでその風景を見てみたかった様な気もします。。


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やがて小さなおとぎ話に出てくるような線路は、草叢の中に消えてゆき。。


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道床だけが残り、廃止になってから60年以上経った今、私がその誰も居ない道を散歩しています。。


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そして、御大師様の居られる奥の院へと続いています。。


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樹齢数千年の杉の大木が私にエネルギーを与えてくれます。。


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何度見ても向こうからトロッコが走って来そうです。。


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巨大ヤード跡と思われる平らな場所にはこの時季なのに遅咲きの桜が咲いていました。。


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この神々しい森林の中を走るトロッコを見てみたかったです。。


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最後にこんなのを発見してしまいました。。


どうやらトロッコ道の整備をしているようでした。

この重機に線路跡を破壊されなければいいのですが・・・・・。


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高野山内はコロナ禍の影響で、殆ど観光客が居ませんでした。


はたしてこれから元どおりの賑わいが取り戻せるのでしょうか??


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早くサンバーで全国車中泊行脚に出かけられるようになって欲しいですね。。

ブログ一覧 | ディープな場所探検 | 日記
Posted at 2020/05/20 22:26:34

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この記事へのコメント

2020年5月20日 22:32
いや〜知りませんでした
復活して観光トロッコもいいですね
なんて
なんか近鉄の旧青山トンネル跡行きたくなってきた^_^
コメントへの返答
2020年5月20日 22:39
九度山~極楽橋間のトロッコ跡は九度山・高野の2町と南海電鉄さんが整備して復元するのもいいかもですね~。

近鉄さんの旧西青山駅も残っているらしいですね。
正面衝突事故の怨念の恐怖は有りつつも、私も一度は訪問してみたいと思っています。
2020年5月21日 8:06
高野の森林鉄道の話は親父から昔聞いた覚えがあります。バイクに乗っていた頃に探索に行きましたが、林道レベルでは見つけられませんね❗️
軌条、10キロとか15キロレールでしょうか?
ウチの実家を建て替える前に、西大寺鉄道の20キロのレールを利用した脱線防止ガードが有りましたが、建て替えで置き場所もなく鉄くずとして処分しました。
今思えば、チップソーでスライスして置いておけばよかったと後悔しています。
コメントへの返答
2020年5月22日 17:28
意外とその林道がトロッコの廃線跡だったりしますが、橋台、橋脚の他は殆ど残っていません。

レールはかなり小さいもので、酒屋の路地裏の倉庫用トロッコ用みたいなものです。

西大寺鉄道素敵ですね(^^♪

私は遂に乗ることなく廃線となりました。
2020年5月21日 12:22
これは素晴らしいですね❗️
トロッコといえば、京都の芦生の森に線路の残る道があるって聞いて以来、一度は行ってみたいと思ってるんです。
コメントへの返答
2020年5月22日 17:32
芦生は2011年8月に訪問したフォトギャラが有ります。

http://minkara.carview.co.jp/userid/860472/car/727001/2757683/photo.aspx

当時はまだ線路が残っていましたが、今、どうなっているか、再確認したいですね~
2022年4月12日 7:35
はじめまして
今では静かな高野山に、森林鉄道が走っていたなんて不思議ですよね。
昔の高野山森林鉄道の写真を見つけては、撮影ポイントに行って、現在と昔の様子を比べるのを楽しみにしている者です。
高野下駅と紀伊細川駅はご親切に書いて頂いていたので、判ったのですが、インクラインの写真と、その下の写真の場所は判りますでしょうか?
あるいは参考にされた史料名とか。
是非撮影ポイントに立ってみたいのですが。
よろしくお願いします。
コメントへの返答
2022年4月12日 12:31
愚文、駄文にお付き合いいただき、まことにありがとうございます。
同じ趣味の方がいらっしゃったなんて、とても驚愕いたしました。

インクラインは紀伊神谷駅付近と、極楽橋駅の先に有ったらしいですが、画像はおそらく極楽橋駅の先だと思われます。
私も行ってみましたが、藪が酷く、断念しました。(/ω\)

またトロッコの走行写真ですが、こちらは不動谷川が迫っている点から、紀伊神谷駅~極楽橋駅間、極楽橋駅寄りの高野線線路のさらに下側だと思われます。

参考資料はレールマガジンさんのトワイライトゾーンⅢ(現在ヤフオク等で出品されています)や、国土地理院の5万分の1の地図(昭和5年と15年、25年?)です。こちらは大阪城近くの国土地理院事務所で有料でコピーさせて頂けますので、森林鉄道の廃線跡ウォークには必携となります。

あとは、会社の高野山内の事務所で勤務していた際に地元の長老からお伺いした話などです。。

プロフィール

「太陽公園が凄すぎた ( ゚Д゚) (妻への誕生日プレゼントとしてのドライブ④) http://cvw.jp/b/860472/48422818/
何シテル?   05/10 23:01
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