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惰眠のブログ一覧

2002年11月26日 イイね!

35年前の自動車評論を発掘する

35年前の自動車評論を発掘する会社の大規模組織改変で、消滅することが決まっている部署の一つに社内図書館がある。先週の終わり頃から、その膨大な蔵書の放出が始まっていて、中には100冊以上もお持ち帰りした剛の者もいるのだそうだ。僕の部署でもみんな、暇を見つけてはワンフロア上の図書館に入り浸り、めぼしい蔵書を引き上げてくる。社内の施設なのでカテゴリにはかなり偏りがあって、例えば文芸作品は薄く、ドキュメンタリーや図版ものが多くを占める。

 要するに廃棄にかかる費用を少しでも低減しようという趣旨なのだけれど、大盤振る舞いであることには違いない。僕も遅れ馳せながら覗きに行って、おお山本周五郎の全集があるではないかなどと物欲にとらわれかけた。
 すんでのところで思いとどまったのは、文字通りの古本で非常に見栄えが悪くなっていることと、何より持ち帰ったところで全集など置けるスペースが自宅にはないことが大きい。

 とりあえず、学生時代に読んだ開高健の「ベトナム戦記」と、足立方面に住む飛行機好きの友人にプレゼントしようと思った「日本海軍航空隊-写真集-」を手にする。その後もぶーらぶーらと、なにがしかの興味を引きそうなタイトルを求めて彷徨していると、鎌田慧の「自動車絶望工場」なんぞも置いてある。あらましは知っているので今更お持ち帰りするまでもあるまいと見送り、ふと脇の書棚を見ると…これは、掘り出し物だ。

 一般的には掘り出し物でもなんでもないが、1967年頃から70年頃までの「毎日グラフ別冊・自動車特集」のハードカバー再編集本である。パラパラとページをめくってみるとそこには、ばら色のモータリゼーション社会を夢見ていたあの時代が、そのままの形でタイムカプセルのように広がっていた。まだまだ、欧州車よりも米国車のほうに夢や希望を感じていた時代だ。

 編集記事を読んで面白いのは、論評のスタイルが30年以上経った今と殆んど変わらないこと。まあ、クルマなんて売りにするものやチャームポイントが端から決まっているのだから、論点に変化や進歩のあろう筈もないのだけれど。中綴じされた当時の最新型の車の広告は逆に、いかにも時代がかっていて興味深い(写真)。

 蔵書の中には旺文社刊の「こどものずかん・じどうしゃ」なんてものもあって、透視図に2代目シルビアが採用されているのに唸らされてしまったが、これは重いばかりで資料的(マニアにはどうか知らないが)にも面白みに欠けると判断し、テイクアウトしなかった。それでも結局9冊、重量にしておおよそ3キロくらいの土産になってしまった。
Posted at 2002/11/26 14:27:27 | コメント(0) | 日本の車 | 日記
2002年11月04日 イイね!

旗日だったなんて…悔しいのでアコードに試乗

旗日だったなんて…悔しいのでアコードに試乗11月1日の金曜日は、会社の公休日だった。去年はそれでモーターショーを見に行ったが、ことしは何をするでもなくゴロゴロと過ごした。連休に入る前に頭にあったのは「今度の週末は3連休」と言うセリフ。結果、月曜日の今日、僕はノコノコと会社にご出勤してしまったのだった。

 確かに、通勤途中で「おかしいなー、何でこんなに道が空いてるんだろーなー」と思いはした。ええ、思いましたとも。まるで休日の午前中のようだと思いましたともさ。だけど、ただ単に道が空いてるだけだったらマズいし。何度も途中で引き返してやろうかと思いつつも、それでも会社まで行ってしまったのだった。

 曜日に関係なく動くセクションもあるから、社屋は開いている。だけど、玄関受付にはいつものケバい姐ちゃんではなく、むくつけき警備員の親爺さんが座っている。疑念は半ば確信になった。所属部署の部屋に行く。扉は施錠されている。間違いない。きょうは、休日なのだ。
 だが…タイムカードは打ってしまったし、ここで引き返すのも何だか負けたような気がして悔しい。何に負けたのかは知らないが。警備室に行き、鍵を受け取る。そこで意を決して聞いてみた。
「あの…もしかして、きょうって休みでしたっけ?」「え?知らないで来ちゃったんですか?振替休日ですよ」。警備室の奥では別の警備員さんが大笑いしてる。失敬な。

 まあ、いい。どうせ終わりきってない仕事もあるし…と思っていたら、毎週末に自主的に休出してる先輩がいつものとおり出勤してきた。
「なに、勘違いして出てきたんだって?言っとくけど僕は勘違いじゃないからね」。朝の開口一番がそれですかい。しかも警備員さん、言いふらすことはないでしょうに…
昼飯の調達もおぼつかないので、打ちひしがれた気分で昼前に会社から退散した。

 このまま直帰するのも悔しいので、帰途ホンダのディーラーで新型のアコード(写真)に試乗した。五角形グリルに拘泥した顔つきについて、斯界では某車によく似てるなどと揶揄されているが、いずれにしろ新味のあるものではないと思う。実物を見ると、M社ががオランダと共同開発した某車にはそれほど似ておらず、むしろエンジンフードの奇抜なプレスラインの彫りが印象的だった。それよりもボディサイドの面の作り方が、鋭角のプレスライン(キャラクタライン)を入れて差別化を図ろうとしているが、特にリアドアから後の部分が、アルファロメオの156そっくりなのだ。真横から見たときのウインドウ・グラフィックはBMWの現行3シリーズ。
 運転席に座って思うのは、実にクオリティ感がしっかりしてること。艶出しの樹脂パネルなんかも、上手くツボを押さえている感じがする。この辺、Zoom-Zoomな某車は完全に立ち遅れている。

 試しに運転もさせてもらったのは2400ccのラグジュアリー版。タイプSという奴だと17インチホイールにちょっとハード寄りのチューンをしたサスがつくそうだが、僕が乗ったのはそれではない。

 5キロほどの道のりを走って分かったこと。フロアパネルを含む、車体のつくりが凄くしっかりしている。ユーノス500など、あからさまにフロアがわななくが、このアコードはそんな無様な振舞いは見せない。ブレーキは相当よく利く。ATのマニュアルモードは、引いてダウン、押してアップ。全く意識しないで行なう動作に機械が合致しているというのは実にありがたい。アテンザでは、押してダウンのロジックに辟易させられただけに、これは本当に嬉しかった。
 気になったことといえば、ブレーキペダルに比べてアクセルペダルの位置が深いせいで、踏み換えがスムーズに行かないこと。i-VTECのエンジンは、回しても全然気持ちよくないこと。AT任せの変速をすると、微妙に厭なタイミングでシフトアップすること。そして一番は、運転して楽しい感じがしないことだった。

 とてもよく出来てる。そつがない。多分、クオリティ感で言えば同クラスの他車より一頭地が抜けているとさえ思う。だけどアテンザに注入された技術屋魂とか、あのブレーキを踏んで少し踏力を抜いて…なんて操作をしたときに感じる快感が、アコードにはなかった。そりゃまあ、Dセグメントの中型セダンがのべつ幕なしにドライバーを興奮させるようでは困るだろうが、専らZoom-Zoomしたくて車に乗るような、僕のような輩には、アコードは「他人には自信を持ってお勧めするが、自分じゃ多分買わない」車なのだった。
Posted at 2002/11/04 17:49:22 | コメント(1) | 日本の車 | 日記
2002年10月30日 イイね!

過ちては則ち…

過ちては則ち…昔の偉い人はこう言った。「過ちては則ち改むるに憚ることなかれ」と。またこうも言った。「過ちて改めざる、これを過ちという」。10月4日の日記で僕は、ミツオカの原付4輪よりもタカラのQカーのほうにシンパシーを感じる旨の感想を述べた。が、製品版のQカーの写真を見て、これは過ちであったと認識するに至ったのである。おもちゃっぽいどころの話ではない。テレビ通販で取り扱う、電動パジェロや電動ソアラをそのままスケールアップしたような製品版Qカーは、幾ら僕がアホウでも流石にちょっとご遠慮申し上げたい形だったのだ。

 もちろん、あれに乗っている自分の姿が想像できることは間違いない。だがそれは、子供のような顔をして楽しげに運転しているなんてものではなく、単に「いい年して年甲斐もない滑稽な姿」である。たしかにQカーはおもちゃっぽいことが一つの売りなんだろうけれど、せめてプレス発表に使ったプロトタイプ程度で抑えておいて欲しかった。巨大電動玩具に乗りたいとは、幾ら馬鹿丸出しの僕であっても流石に思えないのだ。

 愛知の工場で「ミニミニ」と言う、シャシーを切り詰めて寸詰まりにしたローバー・ミニの改造車を作っているが、チョロQ的コンセプトという意味ではむしろ、そっちのほうが正道のような気がする。(写真は「ユーノス50」コンセプト…なんちて)
Posted at 2002/10/30 11:08:35 | コメント(1) | 日本の車 | 日記
2002年10月15日 イイね!

The Final Day : Morning アテンザを返却する

The Final Day : Morning アテンザを返却する普段よりやや早めに目覚ましをセットし、出勤途中でアテンザを返却する。普段の通勤ルートをアテンザで走るのはこれが最初で最後なのだが、8センチ5ミリの幅の違いを痛感していた僕は、いつもの路地裏の抜け道を利用することは断念した。
 多分、実際に走らせて擦るとか当てるなんてことはないのだろうけれど、わざわざ狭い道を通ることに気が進まなかったのだ。その結果、幹線道路を走るしかなくなってしまったのだが、ゴトウビの幹線道路は普段以上に交通量が多く、返却期限の時間が刻一刻迫ることに少なからず焦りを覚えた。最終的にはギリギリ間に合ったのだが。

 さて、丸4日間借り出しての燃料消費は、概ね300キロ強を走破して約35リッター(目分量)だった。燃料計の指針が半分を指した時点でオドメーターは270キロほどだったので、大体リッター9キロくらいの燃費だろうか。ちなみに僕のユーノス500(2リッターV6)が、ぶん回してることもあるがリッター6キロそこそこ。アテンザの2.3はハイオク指定なので決して経済的な燃費だとは言えないだろうが、文句を言うほどでもない気がする。

 借り出す前には、本気でアテンザに買い換えたくなるのではないか…などと懸念していたのだが、幸か不幸かそういう心変わりは起こらなかった。ユーノス500のドタバタと粗く古臭い乗り心地も、どういうわけだか「これは、そういう車なんだ」と許せてしまう。
 ユーノス500を捨ててアテンザに乗り換えたら、確かに素晴らしいハンドリングや乗り心地を手に入れることはできるだろう。でも、その引き換えに手放す「何か」が、機械的能力の向上などではとても割に合わないような気がするのだ。感傷的に過ぎる言い回しではあるけれど、ユーノス500の開発主査だった福田成徳さんが語る「友達グルマ」になっているからこそ、そんな気持ちにさせられるのかもしれない。

 なんだか「浮気をしたお陰で女房のありがたみが身に染みて分かった」と呟いた友人の心境も理解できる気がする。
Posted at 2002/10/15 11:25:40 | コメント(0) | 日本の車 | 日記
2002年10月14日 イイね!

Day Four : Afternoon アテンザとユーノス500の乗り比べ

Day Four : Afternoon アテンザとユーノス500の乗り比べどうしてこういう自虐的なことを思いつくかと自分でも不思議に思うが、たまたま移動の関係で同じ日に両方に乗ることになってしまったのだから、いやでも違い(というか格差)が露骨に分かる。

 のっけから結論を言ってしまうと、アテンザと乗り比べるとユーノス500は、ありとあらゆる面で10年古い。路面のいなしが悪くゴツゴツ突き上げる乗り心地、中低速で足りないトルク、社外マフラーに換装してある事情は勘案してもうるさい排気音、利かないブレーキ…ともかくスムースネスや乗り易さが圧倒的に劣るのだ。

 ではユーノス500が厭になったかと言うと、これは断じて否なのだ。アテンザの強力なブレーキに慣れてしまうと恐怖すら感じる貧弱なブレーキや、行灯のように暗いヘッドライトには辟易するが、数日振りに運転席に座ったときに感じた「ああ、これこれ。この空間!」と言う安心感は何者にも替えがたい。車の動き方の癖や付き合い方を身体で覚えてしまっていることもあって、結婚の経験がない僕でさえ「古女房って、こういう感じか?」などと思ってしまった。
アテンザと比べるととことん乗り心地は悪いけど、ユーノス500は僕にとって、居心地がいいのだった。
Posted at 2002/10/15 11:04:44 | コメント(1) | 日本の車 | 日記

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何シテル?   07/24 21:51
曲面の綺麗な旧い車が好き、エレガンスのある車が好き。そんなこんなでユーノス500に乗りつづけ、もう……何年だ?  気がつけば屋根のない車まで併有。いつまで乗り...
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