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惰眠のブログ一覧

2009年05月01日 イイね!

消費税分だけで……

消費税分だけで……ひとことに高級車といっても、ちょっとしたお金持ちなら(そうでなくてもちょっと無理すれば)手が届くクルマもあれば、ちょっとやそっとのお金持ちじゃ(ちょっとどころの無理では)到底手の出ないクルマもある。添付写真のクルマは、明らかにその後者だ。

 ゼニカネの話は品がないので余りしたくないが、どのくらい手が出ないんだったっけと調べてみたら、車両本体価格はナナセンマンエンの正札がついている模様。消費税分だけでマツダ・ロードスターが諸費用&消費税込みで買えてしまうようなお値段である。そんなクルマがポンッと路上駐車してるんだから東京ってのはオッカネェところだ……じゃなくて「不況になったというがホントのオカネモチ層は小揺るぎもしていない」というどこぞのシンクタンクの分析が、正鵠を射てることを意味しているのかもしれない。

 まぁそれはそれとして、SLRマクラーレンのロードスターなんかが道端に停まってるのに気がついたときは流石にびっくりしたけれども、嗜好の面で言わせてもらえば、このクルマは僕の趣味じゃない。カタチが好かん。自動車ライター下野康史がかつてユーノス500の原稿を書いたときの言い回しを拝借すると「人を見た目で判断してはいけないというが、クルマは見た目で判断しますよ、そんなもん。だってクルマはしゃべらないもの」てなもんだ。

 ただ、そうは言うけれども(前にSLRマクラーレンのクーペを見かけた折にも書いたことの繰り返しになるが)こういうクルマは、もうカッコイイとか悪いとか言う判断基準を超越したところがある。カッコ良かろうが悪かろうが、趣味に合おうが合うまいが、ここまで凄けりゃどーでもいいじゃん、って気にさせられてしまう。

 その「ここまで凄けりゃどーでもよくなっちゃうクルマ」を見られる機会といえば、さしあたりモーター・ショーになるわけだが、今秋に予定されている東京モーターショーに、メルセデスは出展しない。旧ビッグ3は当然としても、BMWもVWも、フィアットもアルファ・ロメオも、プジョーもルノーもシトロエンも出展しない。ジャガーもランボルギーニも来ない。どこもかしこも日本への出展は取りやめちまっていやがる。おかげで幕張まで足を運んだとしても、SLRマクラーレンみたいな度外れた“すンごいクルマ”にお目にかかることは、全くできないというわけだ。

 アストン・マーチンやポルシェが、4人乗りの豪勢な超高性能車を(このご時勢に)デビューさせて、買えるか買えないかに関係なく実物を見てみたいと思っていても、その願いは叶わない。先ごろ開催された上海自動車ショーの盛況ぶりを思い返すにつけ、日本の「地盤沈下」を感じずにいられない。まぁ、ホントのオカネモチ層には、そんなこと関係ないのかもしれないけれども寂しい限りだ。
Posted at 2009/05/04 16:43:26 | コメント(1) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2009年01月03日 イイね!

あらあらピニンファリナがねぇ……

あらあらピニンファリナがねぇ……職場が変わった今年は、年末年始のほとんどが出勤だ。まぁ月間の休日数はとりあえず帳尻が合っているので文句を言う筋合いじゃないのだけれど、テレビのニュースなんかで「今年の年末年始は○連休」とか言っているのを見ると、ちょっと悔しい。

 そんなわけで今日も今日とて出勤して、仕事の合間に自動車関係の海外ニュースサイトを(数日振りに)見てみると、おやおや銀行支援が入っていたピニンファリナがエラいことになっている。文字数が多すぎて読むのもいやになってくるが、いつものitaliaspeed.comには銀行団が突きつけた再建策の詳細も記載されていた。
 経営建て直しのために創業家には御退陣いただく(保有株式を売却させる)だけでなく、自動車製造請負事業からは2011年をもって撤退してしまう由。それから先は「電気自動車の開発に専心する」……大丈夫か、本当に。

 インドのタタと組む話が出たころから相当雲行きは怪しかったのだけれど、ベルトーネじゃあるまいし、ここまで徹底的な再建策を講じなくちゃいけないほどヒドいとは予想していなかった。むしろ、どうにかこうにか新規事業への渡りをつけて、将来展望が幽かながらも見えてきていたと思っていたのだが……幽かすぎたのだろうか。

 別の記事によると直近のピニンファリナの状況は、ビッグ3がその条文にしたがって整理手続きに入るのではないかと囁かれる米連邦倒産法の第11章(チャプター11)に該当していたそうなので――負債は既に600億ユーロに上るとのこと――潰さずに事業を継続させる今回の措置は、それでも「軟着陸」とするべきなのだろう。

 それは兎も角、記事を読んで驚いたのは、ピニンファリナがアルファ・ブレラの生産委託を受けていたことだ。だって、あれをやったのはイタルデザインである。
 確かにブレラのスパイダー版はピニンファリナが手がけてはいるが、よりにもよって競合する同業他社の仕上げたデザインを生産しなくちゃならんとは……当事者がどうかは分からないが、傍目には随分と屈辱的なことのように感じる。
 しかもAutomotive newsの記事によると、ブレラ他の委託生産量は当初目論見の4分の1にとどまっているとのこと。踏んだり蹴ったりとはこのことだろうか。

 まぁ、製造請負はやめても(と言っても、それは従来カロッツェリアの重要な収入源だったのだが)デザイン業まで取りやめると言うわけではなさそうなので、今後も新たな「スタイリング・バイ・ピニンファリナ」を目にすることはできるのだろう。

 尤も……個人的な趣味嗜好からすると、昨今の「リサイクルされた過去の栄光」が多いピニンファリナ・デザインには、あまり期待を寄せるところがないのだけれど。Sintesiも格好良かったけど、ああいうスタイル案が過去になかったかといえば……。本当、自動車産業を取り巻く環境は、一番重要な消費市場は言うまでもなく、ほとんど全方位で袋小路に追い込まれているように感じられる。

 来たれ、ブレイク・スルー!と、エンリコ・フミアみたいなことを言ってみたくなってしまう2009年の初めである。
Posted at 2009/01/04 01:39:54 | コメント(1) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2008年11月28日 イイね!

デトロイト3の断末魔

デトロイト3の断末魔確か去年の初夏のころ届いた一通の手紙には……というのはアリスの『それぞれの秋』の歌詞の一節だが、確か今年の初夏の頃目にした一遍の報道には、安売り好きなGMの販売から、痛々しいほどの販促策が打ち出されたと記されていた。
 まぁ痛々しいというか、GMの経営陣は学習能力っちゅーもんが致命的に欠け落ちておるんじゃないかと疑うというか、以前同じことをやって経営に負担をかけた「従業員向け販売価格での市販キャンペーン」だの「購入者へのキャッシュバック」だの、買い戻し特約だのを、またしてもやるという話だった。阿呆じゃのぉと、その時は思っていただけなのだが、ここに来て「宵越しの銭は持たない」……じゃない、年越しの銭が足らなくて会社がツブれてしまいそうだとか、本社社屋の売却も検討している(GM)だとかの話が報じられるようになって「よくないと思ってはいたが、そこまで追い詰められておったんかい!」と少し驚いた。

 詐欺まがいの金融商品がコケたことをきっかけとする米国発の不況、とうとう帳簿上の利鞘商法の世界だけでなく実体経済にまで害毒をぶちまけ始めやがったか、と暗澹たる気分にさせられる。

 デトロイト3(クライスラーの凋落が凄まじく、最近はかつてのように「ビッグ3」とは言わない向きもある由)の経営首脳が米議会に乗り込んで「じぇに都合してくれ、年内に150億ドル都合してくんないと部品サプライヤーへの支払いもでけんのや」と泣きついたニュースもあった。米政府も議会も、破綻という選択肢はありまへんでと見得を切っている。そりゃ自動車産業の裾野を考えれば分るのだけれども、ちょっと待てやとの思いもある。

 バブル経済がはじけた直後の日本、当時マツダが似たような状況に陥ってフォードの傘下企業になったのだが、あのとき米櫃も底を尽き新型車の開発費用すら捻出できなくなっていたマツダが辛うじて破綻せずに済んだのはフォードの助けも勿論だが、なにより初代デミオという起死回生の「売れる商品」の存在を忘れちゃいけない。

 当面の運転資金を国から借りて延命を図らざるをえないのは止むを得ないにしても、それじゃ今のデトロイト3は、それで「今」を凌いだとして「この先」市場に魅力的な商品を投入して盛り返すことができるのか、その目算はあるのか。僕の印象はかなりネガティブだ。

 けどこれ、他所の国のことと言って済まないのがしんどいところだ。北米は日本の……否、世界中のあらゆる自動車メーカーにとっても大得意様。この一大マーケットが沈没してしまったら、ドミノ倒し的にあっちゃでもこっちゃでもヒドい事態が引き起こされるのは間違いない。
 まず当座で言えばほんの数ヶ月前まで「もうじきデビュー」でワクワクさせられたポルシェのパナメーラやアストン・マーチンのラピード辺りをはじめとする、マセラティ・クアトロポルテの追随車種が商売成り立たへんのちゃうかと思わせるし、身近で言えば日産の新型Zあたりにも致命的だろう。いわゆる高級車ブランドなんか、ことによっちゃ片っ端から消滅してしまうかもしれない。

 もぉなんと言うか、自動車好きとしちゃ考えたくもないようなお先真っ暗な2009年が待ち構えているような気がしてならないのである。
Posted at 2008/12/10 22:20:42 | コメント(3) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2008年11月11日 イイね!

その積み荷、高価につき

その積み荷、高価につき気がつきゃ11月は一度もエントリをアップしてなかった……。丸々空白にしておくのもナンなので、振り返り的にボチボチと。

 この日、早朝からの仕事を終えての帰り道、数台先を走るトランポがやけに慎重な運転をしているのに気づいた。荷物が重かったり、ドライバーが下手だったりするのとは明らかにまったく違う、傍から見ててもそれとわかる「丁寧な運転」だ。

 最初はさして気に止めていなかったのだが、途中わりと小さめのカーブを曲がったとき、トランポが斜めを向いたので積荷が分った。ランボルギーニ・ミウラだ。あーあーあー、そりゃ運転も慎重になるわ。安く見積もっても数千万円、事によったら億の単位の品物だものな。

 流れに身を任せて走るうち、件のトランポの真後ろに着いたので見ると、エンブレムには「MIURA SV」とある。初期のミウラに特徴的なヘッドライト周りの装飾(俗に「マツゲ」なんて言ったりするアレ)がない型のやつのはずだ。まぁ尤も、積載状態が状態だからご尊顔を拝見するわけには行かなかったのだが。

 いつも持ち歩いているクレジット・カード大のポケット・カメラを取り出して、ノールックの当てずっぽうでシャッターを切った……のだが、意識が一瞬カメラに行き過ぎてしまって自車をトランポへの突撃コースに乗せてしまった。あぶねー、億単位の弁償金なんか払えねーもんなー。

 そういえば昔、夜中の環7の道端に白いトヨタ2000GTが停まっていたのに驚いて、見惚れているうちそのまま停車中の2000GTに吶喊しちゃいそうになったこともあったっけ。いかんいかん。
Posted at 2008/12/10 21:21:04 | コメント(1) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2008年06月23日 イイね!

ケン奥山こと奥山清行

ケン奥山こと奥山清行この日、帰宅して何気なく付けたテレビに、前のピニンファリナ社デザイン・ディレクター……つまりデザイン部門で一番偉い人だった、ケン奥山こと奥山清行氏が映っていた。テレビ東京の『ガイアの夜明け』という番組だった。

 この番組で、奥山氏がGMのデザイナーだった頃に手がけたのが、三角定規というか園芸用スコップというか、そんな感じのシボレー・カマロだというのを初めて知ったのだけれども、それも含めてどうも僕は奥山氏の「作品」が好きじゃない。特に、612スカリエッティやクアトロポルテ等々ピニンファリナで彼が手がけた作品が。それは要するに、僕はあまり自動車のデザインにおける「リバイバル」を好まないからだ。

 そんな好悪の感情は別にして、この番組での奥山氏の話は色々面白かった。曰く、デザインのアイディアというものは発注があってから考え始めたのでは間に合わない、常日頃からあれこれ考えてストックを溜め込んでおき、発注があったときにアイディアの引き出しの中から出すのでなければ、自分がやりたいと考えているものを、満足いくレベルまで高める時間も足りなくなる。うーーん、なぁるほど。

 番組を見ていて思わず噴出してしまったのは、奥山氏がイタリア車のデザインを評した次の言葉。「イタリアのデザインは、近くで見ると面やなんかに色々破綻がある。ところが50メーター離れてみると個性的で際立つ」。正確に覚えているわけではないが、まぁ大体こんなことを言った。

 僕は個人的に、刺身に山葵が欠かせないがごとく適度の破調はデザインに深みを与えるんじゃないか、なーんてことを思っていたりするのだが、奥山氏の台詞を都合よく意訳すると、その考えを後押ししてくれそうな気がする。と言うか、日本の自動車マスコミでイタ車のデザインを「完璧」とか言ってるライターの皆さん、奥山氏の言葉をよーくかみ締めたまえ!と誰にともなく一人ごちたくなってしまった。……独り言とか言いながら、ここに書いちゃってるけど。

 ところで、僕はずっと長いこと奥山氏がピニンファリナのディレクターを退任して自分の会社を立ち上げた理由がよく分らずにいた。一部ではピニンを馘(クビ)になったんじゃないかなんて憶測もあったのだけれども、番組で紹介していた奥山氏本人の説明は、ある意味ちょっと衝撃的だった。休暇で故郷の山形に帰った折、違法投棄されたゴミの山を目の当たりにして、その後の自分の方向性を決めたと言う。その彼の台詞が実に格好いい。

 「モノを作ると言うことは、本質的に自然を破壊し収奪して、別のものをこしらえると言うこと。だから、作られたモノは、破壊された自然よりも価値のあるものじゃなくちゃいけない」これまた、このとおり正確に言っていたわけじゃないが、大筋こういう趣旨だ。哲学である。
 で、最近自分の氏名のイニシャルを冠した、昔のフォーミュラ・カーとかロータス・セブンの系譜に連なるようなスポーツ・カーの自走可能なプロトタイプを発表して、車の仕事も止めた訳じゃないことを示しちゃいるが、奥山氏の会社はまるでドイツのポルシェ・デザインのように(あるいはピニンファリナやイタルデザイン、I・DE・Aやベルトーネのように)日用雑貨の工業デザインもやっているのだった。

 ピニンファリナ時代に奥山氏がデザインを手がけた車にはあまり……と言うか殆んど惹かれないのだけれども、日用雑貨のほうは、何だかかなり魅力的に見えた。と、ここでふと我に返る。もしかして高くて手が出ないから魅力を感じなくて、僕の懐でも優に買える文具だから惹かれているんじゃねーの?と。
 でもって、また内心で首を横に振る。いやいや、そんな事ありゃしない。それが証拠に、億の単位の金を積んでも手に入らない、スカリオーネの旧いアルファ・ロメオや、そこまで非現実的じゃなくてもやっぱりお高い(と思われる)カロッツェリア・トゥーリングの1900SSなんかは大好きなんだから。
Posted at 2008/06/27 00:03:31 | コメント(1) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記

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