イタリアへ入ったピネローロで初ストラトスにご対面を済ませたあと、また国境を越えてフランスに戻り、第1ステージであるコンサントラシオンをモナコでフィニッシュしました。
ロンドンをスタートしたこのステージだけでなんと2,700kmありました。現在のWRCが総距離で1,000kmちょっとなのと比べると酷く長い第1ステージだったことがわかりますね。
各地のスタートからモンテカルロ港にあるパルクフェルメに集結したのは137台という記録が残っています。そしてそして、2晩徹夜で朝に到着したのに、なんと午後には第2ステージ Parcours de Classement へスタートしたんです。
海岸沿いにまたイタリアへ入り、サンレモ~ヴィニャイ30kmとモリーニ・ディ・トリオーラ~ピーニャ20kmの2本のスペシャルステージを走りモナコへ戻ってきます。ともに昔のサンレモ・ラリーのSSでした。我々が走る頃には暗くなっていました。
第1SSの途中でトラブルが発生しました。エクゾーストパイプが外れたようで、サニーが爆音車になってしまったんです。それもどうやらかなり前のほうで外れたようで、車内もかなり煩い。
様子をみながら走ったせいもあり、このSSは108位。第2SSは89位でした。トップはともにムナーリのストラトス。
エクゾーストを確認してみると、外れたのではなく、エンジンから下に下がったあたりで割れてちぎれてしまっていて修理不可。このまま爆音カーで行くしかなし。
タイアに関してはこのときは下の画像のとおりの申告書を提出し車検でチェック。
さらにはモナコに戻ったときや途中でもチェックポイントがあり、ペンキローラーに黒い液体をつけたやつでタイアのトレッドを塗り、紙の上を走らされて付いたマークとこの申請書を見比べてチェックされたのを思い出しました。
それにしても、この時のアルバムを見直してみると、写真の数が少ない! もちろん今のデジカメと違って1本のフィルムで最高でも36ショットしか撮れない銀塩カメラだったこともありますが、たぶん急に決まった初めての飛行機、海外、海外ラリーで徹夜でそれどころじゃなかったのかと思います。若かったですねぇ。