ここのところ、各メーカーから将来の電動化へ向けての道筋を示すプレゼンテーションが相次いでいます。
どのメーカーもいずれは100%EV化は避けられない情勢といえますが、これまでも書いたように
メーカーによりそのタイミングやスピードに違いが見られます。さらには”電動化”と言っても目指す技術やチカラを入れていく方向性がいろいろあるようです。
マツダは2030年までに100%電動化を目指しますが、その中で純粋なBEVは1/4で、3/4は何らかのハイブリッドを考えているそうです。
ハイブリッドの中にはトヨタ製のシステムを使ったモデルや、例のロータリーエンジンを発電用に搭載するものも含まれそう。プラス、電動ではありませんが水素インフラが整うなら以前開発していた水素ロータリーも可能性があるのかもです。
かたや仏ルノーはBEVにより重きを置いているようです。確かに結構前からBEVである Zoe を売ってきています。小さなモビリティですが。
日本メーカーの中ではEVに力を入れている日産を傘下に持っているのもこの方向性のバックアップになっているのだと思います。上のイエローは新しく出てくるBEVのサンク。その向こうは日産アリアとプラットフォームを共有する次世代メガーヌです。
ルノーがチカラを入れているのはモデル開発は勿論ですが、バッテリーの開発・製造にもかなり重きを置いているようです。将来は全固体電池を目指しているそう。
最初のころ、クルマのEV化を思った時に浮かんだのは腕時計の世界にクウォーツが現れた時のことでした。スイス勢が幅を利かせていた機械式腕時計の世界に日本のセイコーがクウォーツ時計を送り込んだとたんに機械時計の技術が不要になり、それまで時計など作っていなかったカシオやらなんやらの新興メーカーが一気に登場し席巻してスイスの時計産業は死に追いやられました。現在はまた機械式の良さも見直され、主に高級品のエリアですがブランドが復興を遂げています。
”機械式”クルマの世界にEVが現れましたが、現在のところ米テスラと中国の数ブランドが新たに登場しただけで、既存メーカーがEV化を進めています。腕時計と違ってヒトの命を預かる重い技術が中心となる製品なので、新興メーカーを立ち上げて製造するのはそう簡単なことではないでしょうから。
Posted at 2021/07/04 14:17:10 | |
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