今日ご紹介する1台は、現在の福岡店の作業から、ホンダのS660です。
S660は2DINとか1DINのデッキやナビのスペースは無くて、オンダッシュのポータブルナビみたいな画面が付いた車か、インパネに完全に納めてしまっているタイプの2種類のオーディオ付の状態で、今回は初めてインパネに完全に埋め込みタイプのお車が入庫しました。
曲数やラジオの周波数はメーターパネルの中だけに表示されて、操作は全てハンドルリモコンで行う、いかにもスポーツカーという感じで、ベーシックパッケージの取付けと、ベーシック防振の施工のWパッケージの作業を行いました。
S660のドアは横に長くて、後ろの方の鉄板が震えてスピーカーの残響が耳に付き、それでいてスピーカーは他の車種に比べて耳に近いと、オーディオの条件として良い状態ではありません。
ドアの内貼りを外すと外板裏には何も貼ってなくて、これでは残響は残って当たり前です。
ベーシック防振では丸と四角の防振マットの他に、防振メタルを使ってカーン!という高い響きの残響を抑えて、特に後ろの方に2個縦に並べて貼って、耳に入って来る残響を抑えています。
純正のドアスピーカーはフルレンジで全帯域鳴っていましたが、ベーシックパッケージではピュアコンで高い周波数に制限をかけて、ダッシュに取付けたピュアディオブランドのATX-25で上質な高音を鳴らして、フロント2WAY構成と変更します。
S660のオーディオは外部入力とラジオだけなので、お客様のIpodとFMラジオを聴いて音調整を行いました。
最初はディスプレイ付のオーディオのディスプレイが無いだけだろうと思っていたら、音の特性が全く違っていて、前回までのディスプレイ付のデーターを無い物ととして一からピュアコンの値を探りました。
自分の思うにはディスプレイの他にハザードスイッチの下にボリュームつまみが付いていて、「これはラインアンプか何かが付いていて勢いを付けていたのでは?」と感じました。
今回はハザード下にボリュームつまみがなくて、音はきわめてプレーンな感じで勢いを付けている様子はありません。
勢いが付いているので、ドアスピーカーを交換した時などバス・トレブルを下げて調整したぐらいで、頭の中のイメージを切り替えるのに苦労しました。
ツイーターのレンジとレベルも位置からやり直して、ピュアコンのパーツをあれこれと交換して音を追い込みました。
運の良い事にお客様のIpodの中には自分が実際にお会いして生の声を聞いた事がある女性ボーカリストの楽曲と、PA無しの生音で楽器を聴いた事があるアーティストさんの楽曲が入っていて、その音を頼りにより生声・生音に近い状態でセッティングしました。
ベーシックパッケージは同じ車種でも年式やグレードや仕様によって細かくパーツの組合せを変えていて、そこがロングセラーになっている秘訣で、「買って良かった!」と言って頂ける様に日々精進しています。
Posted at 2018/10/08 10:22:19 |
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