今日ご紹介する1台は、先日ベーシックパッケージの装着テストを行った新型クラウンで、ベーシックで音が決まった後に本格的なスピーカー取り付けを行ないました。
ダッシュのツイーターはATX-25からワイドスタンドを制作してJU60に付け替えました。
以前乗られていたお車は市販のナビオーディオが付いていたので、JU60とZSP-MIDのセットを取り付けていましたが、新型クラウンでは車両アンプからフルレンジではなくて、中高音と低音の2分割の信号が出ているので、普通だとミックスコンバーターとパワーアンプを使ってフルレンジ信号を作らないといけなくて、かなり割高となるのですが、今回の作業では車両アンプの出力はそのままに、純正のスコーカーを組み合わせて3WAY化して、余分なコストをかけずに高音質化するという技を使いました。
独特の模様が入ったドアのウーファーは取り外して・・
インナー仕様でも使えるZSP-LTD15を仮付けして、13センチミッドの低音とスコーカーとJU60でつながるか試してみました。
LTD15で音がつながって、中音域は実質的に鳴らしていないので、ZSP-MIDでも問題ないのでは?といつもは行わないインナー取り付けで音を鳴らしてみました。
基本はツイーター音域の手前の周波数の指向性を強くしているのでアウター・スラント専用としていますが、そこの部分は再生していないので、インナー取り付けでも問題なく鳴らす事が出来ました。
ただこれまでがアウターでスパッと切れの良い中低音から低音を聴かれていたので、お客様のご要望通りにアウタースラントで鳴らしてみたら、中高音域は無いものの、インナーに比べたらスカッとする中低音から低音にかけての音の表現力が上がりました。
しかし元々フルレンジの状態でZSP-MIDとJU60で聴かれていたので、その時の差が出ない様にするのがそこから先の腕の見せ所で、JU60と純正スコーカーの組み合せではスコーカーの音色が軽くて明るかったのを、ピュアコンを通す事でインピーダンスを上昇させて、JU60とZSP-MIDの間の音域にいれてもマッチングする様な音の重さと明るさに調整しました。
普通はインピーダンスの微調整というのは行われていませんが、コイルとコンデンサのLC回路の組み合わせを、コイルをやや大きめで音はゆったりとしたり重たくなったりして、コンデンサを大き目でコイルを小さめだと音がスパッと立ち上がって、音色は明るくなるので、微妙なコイルとコンデンサの比率の調整で音色をコントロールしています。
コイルは巻き数を簡単に変えられますが、コンデンサは工場で作った時に値が決まるので、値がちょうどの物とやや上の物と、やや下のものや大幅に上とか下の物を組み合わせて音色調整を行っています。
(これは1マイクロのコンデンサを測定してラベリングしたら、これだけの種類があったという写真です)
ベーシックパッケージの時にセンタースピーカーにアッテネーター回路を入れてレベルダウンさせて、他のフロント6個のスピーカーとバランスを取っていましたが、ツイーターのグレードが上がる事でスピーカーとスピーカーの間に浮かんで来る音が濃くなって、もう2ステップレベルを下げて全体のバランスを取りました。
車両の音調整は全てセンターの状態で最も生演奏・生声の状態に近くなり、新型クラウンが初めての入庫ながら、ピュアディオ推奨ユニットを使ったハイエンドの状態で仕上がりました。
追伸
今回の220系クラウンにはレグノのGR001というタイヤを履いていました。
高級車のタイヤと言えば、やはりレグノでしょう。
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