かわさき発! 日帰りぶらり旅 vol.59
静嘉堂文庫美術館(東京都世田谷区)
国宝に出逢う…都会の森の美術館
— 岩㟢家ゆかりの静嘉堂文庫美術館 貴重な国宝・重要文化財 庭園も見事です —
にぎわう二子玉川の街から十数分。清楚な門をくぐると、そこは都会の森。鬱蒼たる木々、せせらぎの音、鳥の声。街の喧騒から隔絶された世界が広がります。木漏れ陽の坂道を越えると、瀟洒なレンガ造りの洋館が見えてきました。近代の日本を支えた三菱の岩㟢家ゆかりの静嘉堂。国宝や重要文化財をはじめとする、数々の貴重な古美術品、古典籍を収める、世田谷の森の美術館です。
今回のぶらり旅は、東京都世田谷区岡本の静嘉堂文庫美術館と周辺の緑地帯を訪れました。
「静嘉堂」は、明治25年(1892年)頃、当時の西欧文化偏重による東洋の文化財の散逸を憂いた、三菱第二代社長 岩㟢彌之助氏と第四代社長 小彌太氏の父子二代によって設立されました。
現在では、「曜変天目(陶器)」、「俵屋宗達筆源氏物語関屋澪標図屏風(絵画)」、「倭漢朗詠抄太田切(書跡)」など、7点の国宝、84点の重要文化財を代表に、約6,500点の東洋古美術品を収蔵しています。
美術館を含む世田谷区岡本地区は、美術館併設の庭園、岡本公園、岡本民家園、丸子川親水公園と、緑豊かな緑地帯が連なっています。新緑萌えるこの季節は、散策にもぴったりです。取材時には、丸子川に咲く黄菖蒲が、見事に満開になっていました。
東洋の美に酔いしれた後は、美術館からほど近いカフェ「NISHI ann(ニシアン)」へ。こちらも都心にいるとは思えない、素敵なガーデンが自慢です。そんな木漏れ陽も優しい、ウッドデッキでいただくのは…なんと手打ちそば ! 石臼挽き粉の本格派の美味は、格調高い芸術の一日を締めるにふさわしい逸品です。
キャプション
①:美術館への並木道
②:丸子川の黄菖蒲
③:美術館
④:静嘉堂文庫(大正13年築)
(静嘉堂文庫美術館:☎03-5777-8600(ハローダイヤル)、10時〜16時半、一般千円・大高生700円・中学生以下無料、次回の展覧会「江戸の博物学〜もっと知りたい!自然の不思議〜」6/25〜8/7)
⑤:ガーデンカフェで手打ちそばを(NISHI ann:☎03-3708-8516、11時〜18時、木金土日営業)
アクセス:
【自動車】国道409号線→多摩沿線道路→多摩堤通り
【電 車】JR川崎駅→JR南武線→JR武蔵溝ノ口駅→東急 溝の口駅→東急大井町線→東急 二子玉川駅→バスターミナル④番「成育医療研究センター行き」・「美術館行き」→「静嘉堂文庫」下車
写真アルバム:160515 SEIKADO BUNKO Art Museum
動画:youtube DIRU1974
機材:NIKON D700 + 他
文・撮影・構成:D
Posted at 2016/06/03 09:13:32 | |
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