2020年04月06日
最近といっても、結構前からですが…。
自動車部品も含めて、メッキが昔のような六価クロメートから三価クロメートなどのめっきに代わりましたね。
燃料ポンプのゲージだとか、フューエルフィルターのブラケットとか、取り外した部品は金色のような虹色だったのに、取り寄せた部品は銀色のめっきだったり。
他の部品でもそうですが、自動車部品は特にコストダウンという理由づけが外部からされることがあったり、粗悪だという印象を受けたりします。
でも、それって安易な発想。
余程の事がない限り、安易なコストダウンはしません。
(性能変わっちゃうと困るし、互換は維持しないといけないので。)
めっきが変わったのは、RoHS指令(自動車だとELV指令ですかね。)があるからです。
六価クロムを含む、クロメート処理が使えなくなったからです。
実際には、まだめっき屋さんにて六価クロメート処理はできますので、対応してくれるめっき屋さんはあります。
でも、自動車メーカー等も含めて大きなところは環境影響を考えて会社の方針としてグリーン調達を行っていますので、必然的に規制物質は使えなくなるとともに、そこにぶら下がる下請屋さんもそれに準じないと取引が難しくなります。
下請屋さんによっては、そういった企業を相手にすることから、先行きを考えて六価クロメートはやらないというところもありますね。
※標準膜厚だとあんまり値段が変わらない場合もあります。
今は色々なめっきが開発もされて、置き換え可能と謳っているめっきもありますよ。
身近なところでは、RoHS対応はんだ(Pb-freeはんだ)ではないでしょうか?
基本的には、どこのメーカーさんも今はPb-freeはんだを使われていると思います。
(気にもせんと、違いも判らずに、どっかのお笑い系SNSで平気でDIYとか言ってはんだ付けしてるでしょw)
どこのメーカーもそうだと思いますし、車メーカーもそうですが、だいたいはもっと厳しい規制があって取引先に使っていないかどうか、混入していないかどうか調査依頼が来ることもあります。
ついこの前も、みんなが大好き粉末状のPTFEについて調査が行われてましたね。
今は改善されたかもしれませんが、今から10年以上前はPb-Freeはんだはクラックが入りやすいことがありました。
また、六価クロメートに比べて、三価クロメートが比較的錆びやすい傾向にありますね。
もちろん、使用環境にもよります。
メーカーとしては、出荷する製品に対して環境に影響するようなものは使えません。
だって、すぐ騒ぐでしょ。(←これは、凄い悪い言い方で、この対策では絶対にない。)
名だたるメーカーも環境の事を考えていかなければならないわけです。
世界的にね。
もちろん、上記のようなことがあったから、代わりの部品が来ると以前と比べてなんとなく悪くなったかな?なんて思うこともあります。
まあ、ユーザーがだいたい安易に結び付けるのは、儲けを出すためにコストダウンしたとかwww
一番、紐づきやすい安直な考え方ですね。
ぶっちゃけ、コストダウンする場合、こんなことせんよ。
もっと簡単な方法があるもん。
一番、簡単なのは調達先に値下げさせるでしょう?世の中の調達屋さん?w
本来あるべき姿ではないのに、目標管理とかって理由で年に何%コストダウンさせるみたいな目標でボーナス決めたりとかw
大好きでしょう?一番数字で見やすくて、一番ボーナス評価に反映しやすい方法ですし。
叩いて、迫って、じゃんけんポンみたいなwww
そら、景気が良いわけじゃなくて、一部の大きなところが儲かってるだけの話。
赤じゃまずいけど、ギリギリまで管理費削って何とかやってるって話ね。
見えないコストは無視してね。
できなきゃ、「じゃ、いいよ他使うから。」でしょ。
ただし…。
この流れに逆らうかのような実績を最優先する業界は、色々なお達しがあるために、未だに共晶はんだも使うし、六価クロメート処理もします。
それが納品条件だから。
もちろん、代替品にしても問題ないのかもしれませんが、代替品を使用しておこるかもしれないリスクより、今までの実績のあるものを取った方がリスクが下がりますから。
絶対に止まるとまずいものとかね。
もちろん、そういったものは環境規制品とは完全分離で物が作られます。
(混在なんて出来ないので。)
意外と多いんですよ、そういったものって。
Posted at 2020/04/06 22:53:31 | |
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