引き続き
Mercedes-Benz M274 Tour Tips and Tricks
PDF版
をGoogle翻訳と意訳を混ぜて何回かブログに掲載していきたいと思います。
エンジンベンチレーション
M270 と同様、クランクケースベンチレーション(換気)はやや複雑です。
下の画像には、ホース、接続部、およびルーティング(配管配置)が示されています。
このシステムにはいくつかのバリエーションがあるため、モデル固有の情報については必ず Mercedes-Benz Workshop Information System (WIS) で確認し、混乱を避けるためにラインを正確にトレースするように注意してください。
M270 も同様ですが、コンポーネントの配置が異なります。
一部のエンジン換気コンポーネントは個別交換できないことに注意してください。代わりに、アセンブリでインストールする必要があります。
コストのかかるエラーを回避するには、エンジン換気システムのいずれかの部品を分解する前に、Mercedes-Benz 部品情報アプリケーション (WIS) を確認するか、お近くのディーラーにどの部品が入手可能か問い合わせてください。

M274 のクランクケース換気。部分負荷時 (A) は、ガスはオイルセパレータ (2) からスイッチオーバーバルブ (Y58/2) を経由してチャージエアパイプ(インテークマニホールド)に送られます。
スロットル全開 時(B) では、ターボによる過給によりチャージエアパイプ内が正圧となるのでガスは吸気パイプに送られます。
R39/2 はラインが凍結しないように加熱します。
パージバルブ (4) は燃料タンクの換気 (5) を管理します。
基本的に、エンジン内のブローバイガスは収集され、燃焼させるために吸気口に送られます。
部分負荷時は、部分負荷運転クランクケース換気システムバルブ (Y58/2) が開き、ガスはエンジンの左下前部にあるオイルセパレーターから抽出され、チャージエアディストリビューター (インテークマニホールド) に送られます。
WOT 運転 時(ターボチャージャーによりマニホールドに正圧がかかっている場合) は、ベンチュリーを使用して、オイルセパレーターから吸気パイプへの換気が行われます。
WOT 通気ラインには、クランクケース換気システムが凍結しないようにする加熱エレメント (R39/2) があります。
ブローバイガスは、クランクケース内の通路を経由してオイルセパレーターに送られ、オイルフィラーネックで収集されます。
パージバルブは、燃料タンクの換気のニーズに対応します。
オイルセパレーターと WOT ベント ラインの間には、取外しの際に破損するため必ず交換しなければならないコネクタがあります。
取外しの際は、ゴム製のライニングを切り開き、所定の破損位置にマイナス ドライバーを差し込んでスリーブをねじって破断します。

ベント ライン コネクタは取り外し中に破損するため、交換する必要があります。ゴム スリーブを切り開き、図のようにドライバーを使用してコネクタを破壊します。この画像は M270 の場合を示していますが、M274 も同様です。
※小田オートさんがYoutube動画で紹介していたM274エンジンの「クランクケースベンチレーション」の謎が解けました(図面で言う、Y58/2 です)。
これは部分負荷時と全開時にオイルセパレータからのブローバイガスをどこに導入するか切替する機構を備えていた(+その制御用電極コネクタ)んですね。
当然コネクタの先配線はMEまで繋がっているので、ここで「エンジンオイルまみれ」になると最終的にはMEまでオイルが到達してパンクしてしまうという...
姉妹機の M270 もインマニの下部に Y58/2 と同じ形のものがついています。ということは...
チェーンドライブとカムシャフトの調整
他のメルセデスベンツのエンジンに詳しい方なら、本システムもお馴染みでしょうから、ここでは簡単に説明します。
吸気および排気カムシャフトの角度は、ソレノイド調整器を使用して約 30° CKA (吸気、進角) 〜 40° CKA (排気、遅角) まで変更(可変バルブタイミング)できます。
ME からの 150 Hz PWM 信号は、部分負荷および WOT 範囲の特性マップを使用してこれらのソレノイドを制御します。
ホール(カムポジション)センサーはカムシャフトの角度を監視し、これを可変電圧として ME に報告します。
このようにして、コマンド角度と実際の角度の差が感知され、不一致の場合は診断トラブル コード (DTC) が保存されます。
シリンダー 1 の点火コイルとカムシャフトのホール効果センサーを取り外すと、基本的なタイミングを確認できます。
正確な手順については、WIS を参照してください。
バルブ タイミングの問題が疑われる場合や関連する DTC が表示される場合は、いつでもこれを実行してください。

M274チェーンドライブは、可変流量オイルポンプ(30)も駆動します。
ソレノイド(Y49/1、Y49/2)はカム角度のタイミングを調整します。
※この図面のY49/1, Y49/2 がカムソレノイドで可変バルブタイミング制御のために使用されている部品です。
これの電気コネクタ部の防油設計が正しくないためにコネクタ内部にエンジンオイルが漏れ出し配線を辿ってMEまでオイルが回ってしまうことがあるようです。
カムポジションセンサーでも同じ障害の話が出ています。
また、図面ではわかりにくいですが、6番がカム駆動用のチェーン、8番はオイルポンプ駆動用のチェーンで別系統になっています。
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Posted at
2024/10/15 20:33:09