15分~30分程度の街中試乗ということで、すうっと走り出してみますと、室内に侵入して来る車外騒音の小ささは、特筆。
これは、我が家の200系クラハイはもう、太刀打ちできない。ホントに静かです。遮音にも制震にもコストをしっかり掛けて来たな、という感じ。きっとサイドウィンドウなんかのガラスの厚みもしっかり取ってあるんじゃないでしょうか。少なくとも2008年モデルのクラウンとは、全然違いました。
ボディですが、これはチープなメーターパネルデザインとは一転、ホントにしっかりしてて、実に良い。BMWの5尻を試乗したときのあの剛性の高いボディの乗り味に似てて、サイドシルも高さがあるしセンタートンネルの幅も(水素タンクがあるからかも知れませんが)広く、Aピラーも太くてがっしりしてる。
このクルマ、新型15代目クラウンと同様、フロントサスペンションダンパーを受ける上部の板金はアルミ一体成型のごっつい塊で、フロントタワーバーは純正では付いてないけどBMWみたくエンジン前後にクロスメンバーがめぐらされていて、がっしりどっしりした走行感は、200系クラハイとは段違いでした。
それこそ、レクサス系までとはいかなくても、最新のボディはこう、という売りを僅かな試乗の時間のなかでだけでも体感出来ます。脚周りも、リヤスイングアームなどはアルミ製で、太くてがっしりしています。
加速性能。
このクルマは、車両重量1,950kg、車両総重量2,250kg。
因みに全長4,975mm、全幅1,885mm、全高1,470mmと、もう車格的にはクラウンクラスは遥かに超えて、LS級。
その割には、加速は結構、元気です。
SPORT MODE で逝きましたが、騒音はなんかね、疑似的に作られた擬音?
が低いレベルでひゅーんって言ってて、段無しで加速していきます。
でも200系クラウンハイブリッドの加速と比べると、加速は遅い。伸びが無い。
きっと、テスラじゃないけど、でもローンチモードかなんか設定してその時だけ目の覚めるような加速が出来るようにしようと思えば、幾らでも出来るクルマなんじゃないかと思うのですが、このクルマはそうじゃない走らせ方をオーナーにして欲しい設定でしか売らないのでしょう。
サスペンションの強さ。
これは、ノーズダイブはTEIN脚のうちのクラハイがほとんどしない停止行程でも最後に「ゆるん」ってなるので、ラグジュアリー脚ですね。
街中でももっとコーナーを速めに走らせたかったけど、ステアリングインフォメーションが全く掴めないもんで、怖いのでやりませんでした。
ロールもどんな具合かは、ちょっと分らなかったです。
ボディ剛性なんですけど、相当高い剛性を与えられているようですが、バーっと加速してってブレーキをすーっと踏んでったところでちょっとボディ下がブルルルンって揺れました。高速道路でもない街中だから、100km/h以下の速度帯でですよ。何回か、これ感じました。
この挙動は、逆に200系クラハイでは体感したことが無いので、どうなんでしょうね。ホイールベースは2,920mmと結構長いので、なんだろう、まだ剛性を上げないとベンツとかには追いつかないのかしら。
まあでも、シートがボディとガッチリ取り付けられてて、しっかり身体を捕まえててくれる感じは、200系クラウンと比べても羨ましいなあ。
ブレーキ。
これは、回生があんまり効いて無いのかも知れませんが、カックンブレーキには全くならないので、非常に綺麗にスムーズに停止まで進みます。
でも、停止最後のところでクラハイは綺麗に止まりますが、このMIRAIは最後の瞬間まで後輪から押す、押すが続くので、少し慣れが必要と感じました。
ちょっとニュートラルにして、自然に止まるに任せようとするけど、プリウスと同じような位置に小さなシフターが付いているので、どうやったらニュートラルになるのかわかりませんでした。これも慣れないといけませんね。