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イイね!
2023年10月15日

『EVシフト』の最大の欠陥

欧州全体の流れを遮断したドイツとイタリア、ポーランドにブルガリア。
いろんな思惑が透けて見えた今春のこの動き自体、どこまで日本に響いているのかははっきりしませんが。

私も知ってから色々調べてみました。
EV大国化した中国の思惑は簡単です。空気汚染が酷いんですよねあそこ。今だに石炭で暖を取るような国なので、まあ所謂『PM』が2.5どころか0.5まで存在が指摘されてる訳で……

今じゃ通常のガソリンエンジンを新規に取得するにとてつもない金が必要であり、結果民衆の乗り物にEV化が激しかったりとなかなか極端ですよね。電池用のリチウムが足りなくなったのか、土鍋のためのペタライトまで締め上げてるという話題はまだ記憶に新しい。

まあ現実的じゃないしそこまでやるんだ、っては思う。でも中国だしね。
お陰で周辺国では電動マシンで溢れてるらしい。その一部は日本にも流れてきてる。近隣諸国の動きってのは日本でも決して無影響ってわけにはいかない。なにせ、日本には多くの海外の出稼ぎ労働者が流入している。
奴らの移動手段として、違法な電動キックボード類が存在している。この辺はコロナになる前からあり、所謂モペッドと呼ばれる電動自転車の購入自体は違法でもなんでもないので、楽天やAmazonで簡単に入手できる。
もちろん官憲も対処してくるので、今度は合法な自転車を改造してる例もあるらしい。
これらが「あるなら合法化してめんどくさくない対処をしよう」としたのが、例のTKG法案設立を急いだ背景なんじゃないか、とは、勘ぐり過ぎだろうか。
実際現場の人間が対処するのに、何らかの注意・警告のための目印が欲しいもんだ。日本の治安ってのはこういった些細な部分から形作られていると私は考えている。

さてそんな小さな話は現実問題で起きている事。それ自体、あまり気にしなくても良いのかもしれない。
多分既に潮流は出来てしまったから、今後もその手の小型コミュータは販売されるだろうし、そのうち安定するだろう。違法でも入手して走らせるんだから。

翻って車はどうだろう。
これは中国でも既に起きている、と言う噂を聞いたが……

前述した通り、リチウムをかき集めている。車に必要なバッテリの量ってのは恐ろしい。コレの根幹になるレアメタルであるリチウムが大きな問題になる。
まず、資源として入手が難しいという点から、中国のような国であれば買い占めによる資源の確保などを行うことでコストをコントロールされる事があるという点。
次にリチウムの毒性。リチウム自体に腐食性があり、人間が触れると様々な毒性から健康を害するのでリチウム電池は開けたり中に触れてはいけない。
その上発熱量もえげつなく、EVの車両火災事故は探せばあちこちから出てくる。
一時期スマホのバッテリーからの発火・爆発が流行ったので理解しやすいだろう。
あの頃はリチポリが危ないって話だったけれど、車に積載されるLiFeは比較的安全であるとは言われてるけれど……技術的にはよくわからない。
レアメタルであるがゆえ、中国のEVでは鉛蓄電池も多いらしく、環境汚染が深刻化しつつあると言われてる。これは、リチウムは関係ないのかな。
何にしたってリチウムの回収ができないことには、廃棄は問題になる。もちろんSDGsの観点からもこれはお粗末であるとしか言えない。

最近聞いた東芝のチタン酸リチウムによる電池は充電効率が非常に高く、めちゃくちゃ早い充電と高耐久・長寿命、発火しにくく安全らしい。当然EVにも使える。
欠点は小型化が難しいことらしい。できるんだったらスマホとかにも転用してくれると嬉しいんだけれど。
もちろん全個体電池っていうホープもいるが……どちらにせよ主流ではないし、これらもリチウムが必須になる。

と、電池においてもSDGsの観点を考慮するなら、リチウムよりも鉛よりも安全で入手容易なものを使えば良いんだろうけれど、むしろ完全回収・リサイクルによる再使用ができなきゃいけないだろうし。実はまだまだコストの観点からこれらも難しいらしい。

簡単にはいかないのね。

で、ドイツが反対した最大の理由も代替燃料に関する話になる。
e-fuelって名前で、合成された燃料らしく、CO2サイクル(回収・再利用)の中で開発が続いているもので「人口石油」のようなものらしい。
どんな回収方法を、そして合成手法を用いるのか知らないが、「回収した二酸化炭素を用いる」ので実質ゼロエミッションであると言う。
この辺、水素燃料の方が潔いと思うんだが。まあトヨタの先見の明をもてはやす記事も多いが、水素は燃料としてよりその保管・充填、管理が困難であるために、一般的に使用される分野ではヘリウムに取って代わられたのは50代の諸氏であれば経験的にもご存知かと思う。
入手容易で安価、そして燃料として非常に有効的な水素も金属への浸透・腐食性が最大の難点と言われるのです。
このあたり、内燃機関の燃料とするのであれば解決すべき技術的課題がある訳ですね。トヨタの研究発表を確認してみたい。

内燃機関がゼロエミッションで走らせられるのであればEVは過渡的な状態で終了する可能性もあります。
課題も多く、大量のリチウムを入手することが難しいと考えれば当然の帰結です。今の内燃機関を持つ商用車をすべて代替することはまずそこが困難であろうと思います。

高いしね。

そう、そうであれば全て捨ててしまう方向性しか残らないわけですよ。そりゃ困る。困るから中国のような事態が起きる。
以下の記事は2年前のものだが、内容が深刻であることがよく分かる。
EV大国の中国で顕在化、次の環境問題は「廃棄EVバッテリー」

以上から、短期間で内燃機関を捨てるには課題が多く、EVはインフラ設備の問題も抱えており、即座に交換というわけには行かない。
何より原発反対を訴えるならば、それがEVシフトへの一番の障壁であることも理解した上で考えるべきであろう。

という矛盾も大きく孕む。原発は廃棄物が最大のネックではあるが、最もクリーンであり大電力を生む事は言うまでもない。

つまり、e-fuelのように、排出されたCO2を回収して作る代替燃料こそが未来である……とは言いたくはないが(こちらも言うまでもなく大きな課題を抱える)、EV一辺倒よりは遥かに理知的であり、合理性があると思う。


転換期であることはわかるが、急いだところで何もかも失いかねない。
ゆっくりというわけにはいかないだろうから、当分は二足のわらじですすめるんだろうねぇ。
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Posted at 2023/10/15 17:53:15

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